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2009年10月25日

今年もステイヤー ~菊花賞

菊花賞はステイヤーではなく、スローでいって最後の瞬発力勝負で勝てる馬を探すというのが、最近のトレンドというイメージだったのですが、昨年に続いて今年もステイヤータイプの馬が上位に来ました。
昨年は2着のフローテーション、今年はやはり2着のフォゲッタブルですね。2年前2着のアルナスラインもその傾向が強いので、2着はステイヤータイプを狙うのが、菊花賞の定石といえるのかもしれません。

今年勝ったスリーロールスも、血統的にはダンスインザダーク×ブライアンズタイムなので、長距離寄りのイメージが強いです。しかし前走が芝1800mで強い勝ち方をし、2000mまでしか経験がなく、かつ上がりが切れるタイプだったので、ステイヤーというイメージではないですが。

今年ステイヤータイプが上位に来たのは、やはりリーチザクラウンの大逃げがその大きな原因のひとつでしょう。実力を発揮できるレースにしたという意味では、一番の功労者と言えると思います。
パドックでは落ちついていたので大丈夫かと思ったのですが、好スタートをきって前に馬を置けなかったこともあり、1周目の3コーナーで掛かって行ってしまいました。武豊Jも懸命に抑えにかかりましたが、途中であきらめたようで、2周目の向こう正面では、一時10馬身以上離していました。
しかし最初の1000mこそ1分を切ったものの、2000mは2分3秒1とかなりペースを落とすことに成功し、それがゴール100m前までの粘りにつながりました。

しかしリーチザクラウンも最後はさすがに脚が上がり、スリーロールス以下に差されて5着まで落ちました。
そのスリーロールスも、ゴール前では大きく外によれていましたが、フォゲッタブルが来ると再びのびて、戴冠となりました。これは豊富なスタミナと、強い馬に必要な闘争心の現われだと思います。
フォゲッタブルはステイヤーらしくずっと長めの距離を使ってきましたが、超良血の割にはぱっとしない成績でした。しかし本番でようやく良血開花。最後の脚はなかなか見所がありました。
セイウンワンダーの安定感には恐れ入りますが、ただ3着が多いのは、関係者も悩ましいでしょう。
イコピコは脚を余した感じですが、もう少し前に行ければ、大きいところでも活躍できると思います。気性が難しいようですが。

毎年荒れる割には、比較的傾向がつかみやすい長距離レースの菊花賞ですが、はたして来年までこの傾向を覚えていられるでしょうか。
この記事を読めばいいんですけどね。

2009年10月18日

見事な戦いでしたが・・・ ~秋華賞

レッドディザイアとブエナビスタの戦いは、オークスに続いて、またもや好勝負となりました。

ブエナビスタがいつもより前につけたのはちょっと意外でしたが、レッドディザイアをすぐ前に見る絶好の位置取り。あとは最内からどう馬群をさばくかという感じで見ていたのですが、4コーナーで一足早くレッドディザイアが外に持ち出したのを見て、安藤勝Jもブエナビスタを外に持ち出します。しかしそのとき後ろの馬が一瞬手綱を引くのが見え、安藤勝Jも後ろを振り返りました。

4コーナー外からのカメラでは、馬群が乱れたようには見えなかったので、あまり影響ないのかと思い、レースは直線へ。
そこからは先に抜け出したレッドディザイアに対し、ブエナビスタは何度か進路を変える場面があり、それでも前が開いてからは一歩ずつ間を詰め、またもやオークスと同じようにハナをあわせてゴール。
しかしオークスの時はスローで見てもかなり際どく、また脚色は圧倒的にブエナビスタ有利でしたが、今回はスローで見ても、ほんの少しレッドディザイアが残っているのがわかり、また脚色も最後はいっしょになっていました。

この差は、-14kgと究極の仕上げで臨んだレッドディザイア陣営の意地とか、春と比べたときのレッドディザイアとブエナビスタの成長力の違いとか、いろいろ理由が考えられると思います。
ただどちらも死力を尽くしての再びのハナ差の勝負は、見事としか言うことはできないでしょう。それぞれに懸命の仕上げで臨んだ陣営と、それに応えてがんばった両馬には、よいものを見せてもらったという感謝の気持ちしかありません。

ただブエナビスタの降着は非常に残念でした。審議が非常に長くなったので、いやな予感はしていたのですが。あまり内に閉じ込められた経験がないために、馬もあせってしまったのでしょうか。

G1上位入線馬の降着というと、古くは91年天皇賞(秋)でのメジロマックイーンの1位入線18位降着とか、96年エリザベス女王杯でのヒシアマゾンの2位入線7位降着、最近では06年エリザベス女王杯でのカワカミプリンセスの1位入線12位降着などがあります。どれも関係者の心情を考えると、非常に悲しい気持ちになりましたが、今回もいい勝負だっただけに、残念な気持ちが強いです。

あれ以来カワカミプリンセスは勝つことができず、今日の府中牝馬Sでも残念ながら馬群に沈んでいましたが、ブエナビスタにはぜひ復活して、またあの見事な末脚を見せてもらいたいと思います。
この秋の目玉として、ウオッカ対ブエナビスタの対決を待ち望んでいるファンも多いので、万全の状態で戦ってくれることを期待したいと思います。

2009年10月12日

ウオッカ大丈夫なんでしょうか ~毎日王冠

ウオッカの毎日王冠は、昨年に続いて2着に終わりました。
武豊Jは戦前に逃げる可能性もあると言っていましたが、力が抜けている以上、怖いのは今年の安田記念のように包まれることであり、57kgを背負って圧倒的な1番人気という状況では、逃げはかなり可能性が高い戦法だったといえるでしょう。
ただし逃げるという意識ではなく、結果として先頭を走っているということだそうですが。

逃げてはいても、1000mは59.9と昨年よりも0.6秒も遅く、開幕週ということを考えると、スローともいえるペースです。なのでこの時点で、連対は固いなと思いました。
直線に入っても余裕があり、快勝かと思った矢先、昨年のスーパーホーネットと同じように、後ろから伸びてきたカンパニーに、交わされてしまいました。ただし昨年はもう少し抵抗したような気もしますが。

ウオッカは休み明けがあまり得意ではなく、これで鉄砲成績は1・2・1・2となりました。昨年も同様の毎日王冠2着から天皇賞(秋)を制しましたが、では今年はどうなんでしょう。

考えてみるに、今年の天皇賞(秋)、JCは、かなり厳しいような気がします。
まずウオッカのベストが、最近はマイルになってきていること。昨年、今年と安田記念の優勝は見事でしたが、昨年の天皇賞(秋)は辛勝で、JCは2年とも連対をはずしています。
また今まで負けたことがなかった8歳馬のカンパニーに、あっさり交わされたのも意外でした。昨年よりも勝ちタイムが遅いのに、粘りもありません。昨年はアタマ差に粘ったのに、今年はあっけなく1馬身も差をつけられました。

ただしウオッカの休み明け2戦目は、取り消しと海外をのぞけば、負けていません。今日の東京競馬場に多くのお客さんが集まったようにファンが多い馬ですし、ぜひ天皇賞(秋)で巻き返して、最多タイのG1 7勝、さらに前馬未踏のG1 8勝目を目指してもらいたいものです。

2009年10月04日

短距離の逃げ馬・・・ ~スプリンターズS

よく「長距離の逃げ馬、短距離の差し馬」といわれます。それほど短距離では、必ずしも逃げ馬が強くはないのですが、ことスプリンターズSに限ると、必ずしもそうとはいえません。
ここ10年で、逃げ馬(4コーナーで先頭だった馬を含む)は6頭が連対(4勝2着2回)しています。さらに新潟開催をのぞくと、中山でのスプリンターズSでは2/3は逃げ馬が連対しているのです。

その例にもれず、今年のスプリンターズSも逃げたローレルゲレイロが、差してきたビービーガルダンをハナ差抑えて、高松宮杯に続くG1 2勝目をゲットしました。これはトロットスター以来の快挙になります。
前走のセントウルSであっけなく馬群に沈み、14着と大敗したこともあり、G1馬にもかかわらず、単勝13.8倍の6番人気という支持にとどまりましたが、それをあざ笑うような、見事な逃走劇でした。

スプリンターズSといえば先行馬有利というのは常識であり、さらに重賞を複数勝っていることや、ある程度時計の裏づけがあることなど、明確な条件があり、それに従えば連対馬を絞り込んでいくことは、実はそんなに難しくはありません。
今回も重賞2勝以上しているのは、外国馬を除けばビービーガルダン、プレミアムボックス、カノヤザクラ、ローレルゲレイロの4頭だけであり、追い込み脚質のプレミアムボックスを除くだけで、自動的に上位3頭が特定できてしまいます。
唯一ビービーガルダンに時計の裏づけがないことだけがネックですが、最近の充実により結果として克服できてしまったのでしょう。

ただしアルティマトゥーレの鮮やかな勝ち方を見て、さらに安定感のある成績を目の当たりにすると、惹かれてしまわないわけにはいきません。さらに近年は牝馬の活躍が目立つこともあり、1番人気に支持されたのでしょう。

あとから考えてみれば、結構簡単なのですが、なかなか予想の段階では、割り切ることができません。ぜひ来年にはこのようなデータを生かしたいものですが、そのときになると、またあれこれ考えて、結局はずしたりしていまうんですよね。
なかなか学習できないものです。