見事な戦いでしたが・・・ ~秋華賞

レッドディザイアとブエナビスタの戦いは、オークスに続いて、またもや好勝負となりました。

ブエナビスタがいつもより前につけたのはちょっと意外でしたが、レッドディザイアをすぐ前に見る絶好の位置取り。あとは最内からどう馬群をさばくかという感じで見ていたのですが、4コーナーで一足早くレッドディザイアが外に持ち出したのを見て、安藤勝Jもブエナビスタを外に持ち出します。しかしそのとき後ろの馬が一瞬手綱を引くのが見え、安藤勝Jも後ろを振り返りました。

4コーナー外からのカメラでは、馬群が乱れたようには見えなかったので、あまり影響ないのかと思い、レースは直線へ。
そこからは先に抜け出したレッドディザイアに対し、ブエナビスタは何度か進路を変える場面があり、それでも前が開いてからは一歩ずつ間を詰め、またもやオークスと同じようにハナをあわせてゴール。
しかしオークスの時はスローで見てもかなり際どく、また脚色は圧倒的にブエナビスタ有利でしたが、今回はスローで見ても、ほんの少しレッドディザイアが残っているのがわかり、また脚色も最後はいっしょになっていました。

この差は、-14kgと究極の仕上げで臨んだレッドディザイア陣営の意地とか、春と比べたときのレッドディザイアとブエナビスタの成長力の違いとか、いろいろ理由が考えられると思います。
ただどちらも死力を尽くしての再びのハナ差の勝負は、見事としか言うことはできないでしょう。それぞれに懸命の仕上げで臨んだ陣営と、それに応えてがんばった両馬には、よいものを見せてもらったという感謝の気持ちしかありません。

ただブエナビスタの降着は非常に残念でした。審議が非常に長くなったので、いやな予感はしていたのですが。あまり内に閉じ込められた経験がないために、馬もあせってしまったのでしょうか。

G1上位入線馬の降着というと、古くは91年天皇賞(秋)でのメジロマックイーンの1位入線18位降着とか、96年エリザベス女王杯でのヒシアマゾンの2位入線7位降着、最近では06年エリザベス女王杯でのカワカミプリンセスの1位入線12位降着などがあります。どれも関係者の心情を考えると、非常に悲しい気持ちになりましたが、今回もいい勝負だっただけに、残念な気持ちが強いです。

あれ以来カワカミプリンセスは勝つことができず、今日の府中牝馬Sでも残念ながら馬群に沈んでいましたが、ブエナビスタにはぜひ復活して、またあの見事な末脚を見せてもらいたいと思います。
この秋の目玉として、ウオッカ対ブエナビスタの対決を待ち望んでいるファンも多いので、万全の状態で戦ってくれることを期待したいと思います。

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