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2009年05月31日

ロジユニヴァース、横山典騎手 ダービー制覇おめでとうございます

今年のダービーは、ロジユニヴァースが1番人気で大敗した皐月賞の雪辱を果たすという結果に終わりました。
単勝では2番人気だったものの、連勝馬券では明らかにアプレザンレーヴなどよりも評価が低く、皐月賞大敗で見限った人が多かったことがわかります。確かに皐月賞2桁着順からダービーで巻き返したのは、1986年のダイナガリバー以降いないということで、そうなってしまうのも仕方ないでしょう。
しかしその人気ガタ落ちを見返すように、皐月賞1,2番人気ながらともに2桁着順に大敗した、ロジユニヴァース、リーチザクラウンで決まるという皮肉な結果に終わりました。

振り返ってみれば、皐月賞で両馬が人気になったのは、ともに先行脚質なので、先行有利な中山であればという面もあったと思います。逆に直線の長い東京は差し有利が常識であり、皐月賞で追い込んで上位になったアンライバルドやセイウンワンダーがダービーで支持されたのも、ある意味当然でしょう。

しかし今年は、例年とはまったく逆の結果になりました。皐月賞は差し、追い込み馬が上位を占め、ダービーは逃げ、先行馬が上位を占めました。
ただしダービーは、不良馬場の影響も大きかったと思います。おそらく良馬場であれば、もう少し結果も違ったでしょう。ただ馬場状態も、やはり運ですからね。

競馬場ではしょっちゅう参考レースのVTRが流れるのですが、その中で気になったのが昨年のラジオNIKKEI杯でした。ロジユニヴァースが逃げたリーチザクラウンを鮮やかに突き放したイメージがあったのですが、実際に見てみると、えらく苦労しながらゴールを目指しているように見えます。
実際に馬柱を見てみると、ロジユニヴァースの上がりがなんと37.1。ずいぶん時計の掛かる馬場状態だったようです。次の弥生賞もやや重を逃げ切って圧勝しており、おそらくロジユニヴァースは重馬場を苦にしないタイプだろうと察しがつきました。

残念ながらリーチザクラウンを距離不向きと軽視したので、馬券は取れませんでしたが、過去のレースをよく見て、馬場状態と脚質をきちんと把握すれば、おのずと結果は見えてくるはずなんですね・・・。

でも横山典Jの苦節20年を経てのダービー制覇、そして関東馬として12年ぶりのダービー馬誕生、本当におめでとうございます。横山典Jもようやくメジロライアンの借りを返せたのではないでしょうか。
ロジユニヴァースには、今後もダービー馬の名に恥じない活躍を期待したいと思います。

2009年05月24日

焦点はブエナビスタの乗り方 ~オークス

桜花賞で他馬との力の違いを見せつけたブエナビスタとレッドディザイア。
調教では古馬のオープンでもめったにないという、8ハロン追いで最後まで伸びた前者と栗東坂路で最後の1ハロン11.7で上がった後者。
抜けた実力の両者が、出色の調教を見せたのであれば、この2頭で決まる可能性がかなり高いことは、容易に察しがつきました。

残った問題は、いかに乗るかということでしょう。前2週のG1が前の馬同士で決まったように、前残りで外が伸びにくい馬場なので、後方から大外一気という脚質のブエナビスタと、やはり後方からの末脚が武器のレッドディザイアは、ヘタをすると前の馬をとらえきれない危険があります。
安藤勝Jもインタビューで、そのような懸念を口にしていました。

そこで注目は、やはりブエナビスタを安藤勝Jがどう乗るのかということだったと思います。まさか逃げることはないでしょうが、中団ぐらいにつける可能性はあるのではと思っていました。
注目のスタートは互角に出ましたが、すぐに安藤勝Jはブエナビスタを下げて、1コーナーは後方から3番手。そのまま4コーナーまで、ずっと後方を追走します。対するレッドディザイアは中団の内につけました。

ブエナビスタは4コーナーで桜花賞と同じように一旦内をつくそぶりを見せて、再度外に持ち出して追い出しに掛かります。そこは午前中のレースから、あまり伸びないところ。大丈夫かと心配していると、徐々に伸びてきます。
残り200mでは、うまく内から抜けてきたレッドディザイアが2馬身ほど抜けて先頭に立ち、勝ちパターン。しかしそこからのブエナビスタの伸びは見事でした。1完歩ごとに差を詰め、ゴールでぎりぎり差しきったのです。桜花賞のビデオを見ても、よく差しきったなと思いますが、オークスもそれに劣らずすごいレースでした。

結局ブエナビスタはいつもどおり末脚を活かすレースをしたのですが、これは安藤勝Jも余程末脚を信頼していなければ、できなかったのではと思います。勝つ確信があったのかはわかりませんが、まさに神業のような勝利でした。

終わってみれば、桜花賞と1~3着がまったく同じとなりましたが、秋はどうなるのでしょうか。ぜひ秋華賞も勝って3冠を達成してもらいたいと、今からとても楽しみです。力は抜けているので、怪我や調子を崩すことがなければ、可能性は高いと思うのですが。

2009年05月17日

またもや先行同士の決着 ~ヴィクトリアマイル

今年のヴィクトリアマイルは、ただウオッカの強さだけが光ったレースでした。
先行勢を見る好位につけたウオッカは、直線に入ると余裕で先行勢のあいだを抜けて先頭に立ち、みるみるうちに差を広げて、ほとんどムチも使わずに7馬身差の楽勝でした。

先行したウオッカに、1番の上がりとなる33.4の脚を使われては、まったく勝負になるわけがありません。G1でこれだけの楽勝は、最近ではちょっと記憶にないです。去年の安田記念と似た展開でしたが、当然あれよりも楽でしたね。
今までの実績ですでに歴史的な名牝ですが、これでまたひとつ勲章が増えました。G1 5勝はあのメジロドーベルと並び牝馬では1位で、獲得賞金は歴代牝馬No.1。見た目もかっこいいんですよね。すごい馬です。

しかし今の東京は外が伸びないですね。先週のNHKマイルCも先行勢がそのまま残りましたが、今日のヴィクトリアマイルも、4コーナーで1,4,5番手にいた馬が上位3着以内にきました。
決してスローな展開ではありませんでしたが、後方から外に出した馬はいずれも伸びず、中団から内をついたザレマが、かろうじて3着とハナ差の4着にきたぐらいです。
平場のレースでも外から差しきるケースは少なく、差し天国のはずの東京芝コースが、今年はかなり様相が違う気がします。

それにしても、ウオッカ以外の上位人気馬たちは、どうしちゃったのでしょうか。馬場やウオッカの末脚を考えると、ウオッカの後ろにいても勝ち目はないのに・・・。
昨年のエイジアンウインズのように、ウオッカよりも先に抜け出してゴールまで粘るという戦法しか、足元をすくう方法はないと思うのですが、カワカミプリンセスもリトルアマポーラも後ろでマークする戦法に出ました。勝負どころで離されてしまい、後方でもがくだけというレースになってしまったのは、とても残念でした。
逆にブラボーデイジーやショウナンラノビアはがんばりました。ウオッカには軽くかわされましたが、そこからも粘り、特にブラボーデイジーは最後までのびて2着を確保しました。
前走の福島牝馬Sで、泥田のような馬場で粘った根性を、再び見せてくれました。パドックでものんびり歩いていて、調子はよさそうだなと思ったのですが、まさか2着に粘るとは・・・。

この馬場の傾向は、オークス、ダービーでも続くのでしょうか。そうすると穴は先行馬かな?
オークスで圧倒的1番人気が予想されるブエナビスタは、桜花賞では最後方から差しきりましたが、今度はその手は使えそうにありません。安藤勝Jもそのあたりはわかっていると思いますが、一度も先行したことがないブエナビスタを、前に行かせるわけにはいかないでしょう。
またまた悩むことになりそうです。

2009年05月10日

当然ですが、毎年傾向は変わります ~NHKマイルC

東京の芝1600mの傾向としてよく言われるのが、1600m以上の距離で実績のある馬を狙うべきということがあります。たしかにNHKマイルCでも、過去毎日杯(芝2000mから芝1800mに変更)の勝ち馬が参戦した場合、すべて勝っているということがあります。
また過去10年で、1600m以上で勝ちあるいは重賞連対の実績のない馬は61頭参戦していますが、1頭も連対していません。

これを信じると、ファルコンSの勝ち馬で芝の2勝はいずれも1200mのジョーカプチーノ、3勝はすべて1200mで1600mは走ったことすらないグランプリエンゼルなどは、まず馬券の対象からはずしてしまいます。
ところが今日のNHKマイルCでは、この2頭が1,3着に好走しました。ではその要因は何でしょう。

まずはペースがあげられると思います。ゲットフルマークス、ジョーカプチーノが離して逃げる展開でしたが、600m通過が34.3と平均ペース。実は見た目以上にスローで、2番手のジョーカプチーノ、離れた3番手のグランプリエンゼルには楽なペースだったのです。

そしてもうひとつ大きいのは、この2頭が血統的には必ずしもスプリンターではないことではないかと思います。
ジョーカプチーノは父が菊花賞、有馬記念、天皇賞(春)を勝ったマンハッタンカフェで、母父はダービー馬のフサイチコンコルド。これはどう見ても2000m以上が得意としか思えない血統です。
またグランプリエンゼルは父が天皇賞(秋)や安田記念、マイルCSを勝ったアグネスデジタルで、母父は万能のサンデーサイレンス。こちらもマイル以上に適性がありそうです。
これに対して逃げて12着だったゲットフルマークスは、父がスプリンターズSを勝ったマイネルラヴで、母父がスピード血統のダンチヒ。

この時期は厩舎でも距離適性をつかみかねていたり、掛かる気性だったりするため短距離を使っているケースがあるようですが、マイルのG1に挑戦してみたら、距離が持ってしまったということではないでしょうか。

東京の芝1600mがスピードとスタミナの両方を求められるコースであるということは変わらない事実ですが、それもメンバーやペースによって変わってくるわけです。
それを柔軟な考えで受け止めて予想をしないと、今日のような馬券はとれないわけですね。これまでの戦績をもとに、硬直的な判断をしてはいけないという教訓になりました。

ところで今日の勝ちタイムは、2004年のキングカメハメハを0.1秒上回るレースレコード。これでダービー出走の話も出てくるでしょう。ファルコンSを勝った馬がダービーに出てきても、例年なら検討の対象にもならないでしょうが、果たして今年は・・・。
柔軟な判断がまた必要になるかもしれません。

2009年05月04日

まさか勝つとは・・・マイネルキッツ ~天皇賞(春)

今年の天皇賞(春)は、なんと重賞未勝利で12番人気の伏兵マイネルキッツの優勝で終わりました。関東馬の優勝も関東の騎手の優勝も、2004年のイングランディーレ以来5年ぶりの快挙でした。

実は当初はまったくノーマークだったのですが、スポーツニッポンの小田記者が本命にあげていたことと、パドックの気配がわりとよかったので、アルナスラインの相手で押さえて、万馬券をとることができました。
スポニチの小田記者といえば、大穴を推奨して、かつその馬が激走することが多いので有名ですが、まさか勝つとは・・・。一番印象に残っているのは、2001年の菊花賞でマイネルデスポットを本命にして、マンハッタンカフェとの馬連46,210円を的中させたことですが、それに劣らない衝撃を受けました。

確かに日経賞での3/4馬身差2着を考えれば、アルナスラインとの人気の差は大きすぎると思いますし、その末脚もなかなか見所がありました。母父サッカーボーイも天皇賞(春)ではおなじみですし、栗東に滞在させた国枝師の本気度も、評価すべきでしょう。
でも重賞(オープン特別すら)を勝っていないとか、父チーフベアハートの代表産駒はマイネルレコルトぐらいで、長距離G1の実績はないとか、どうしても常識的なところに流されてしまうのです。

そんな中、注目される新聞で◎を打つ勇気には、毎度感心させられます。といっても、あまり信じることは多くないのですが・・・。

今年は先頭の入れ替わりが激しく、その分流れが早くなり、結果として歴代3番目というハイレベルな決着になりました。その勝ち馬であるマイネルキッツは賞賛されるべきでしょうし、おそらくフロックとはいえないと思います。
ただ正直言うと、能力以上の走りをしてしまったのではという心配もあります。(個人的には昨年のJCを勝ったスクリーンヒーローはその口かと・・・)
まあ今後の成績に注目したいと思います。

しかし、フルゲートの天皇賞(春)は、確実に荒れますね。