またもやG1 2着のヴィルシーナ ~エリザベス女王杯

エリザベス女王杯は、3歳牝馬3冠すべてで2着だったヴィルシーナが、ジェンティルドンナがいないここでは勝つだろうと、1.9倍の1番人気に支持されました。
16頭中G1馬は2頭いるものの、いずれも本調子ではなく前走は2桁着順。そのほかに重賞勝ち馬はヴィルシーナを入れても4頭で、条件馬が5頭もいるメンバーでは、当然の人気といえるでしょう。

しかし折からの激しい雨で、馬場はヴィルシーナにとっては初となる重馬場となりました。
レースはレジェンドブルーが逃げて、1000m1.02.4のスローペース。その中でヴィルシーナは先団の5~6番手につけます。3コーナー手前で、後方にいたエリンコートが動いて一気に先団にとりついたことで、各馬が動き出しペースアップ。ヴィルシーナの内田騎手も懸命に押しますが、重のせいか反応は今ひとつ。

直線に向いたときは、一足先に抜け出したオールザットジャズに3馬身ほどの差をつけられます。それでもじりじりと伸びて、オールザットジャズを交わそうとしたときに、外から一気にレインボーダリアが差してきて並びかけます。
そこからは2頭のたたき合いになりますが、秋華賞のリプレイのように、レインボーダリアに抜け出されてしまいます。ゴール前で猛然と追い込んできたピクシープリンセスにはなんとか交わされなかったものの、またもやG1での銀メダルという結果に終わりました。
これで牝馬3冠に続く4回目のG1での2着となります。

過去にもG1で2着を繰り返した馬たちがいました。ちょっと調べてみたところ、JRAのG1で2着が一番多いのはブエナビスタの6回(他に海外1回の計7回)。しかしブエナビスタはG1を6勝しており、年度代表馬にも選ばれた名牝ですので、まだよいでしょう。
次はメイショウドトウの5回ですが、宝塚記念で宿敵テイエムオペラオーに一矢報いています。
G1を勝っていない馬では、シルバーコレクターと呼ばれたシーキングザダイヤが有名です。JRAのG1は2着が4回。しかも地方でも5回の2着があり、合計9回は悲運としかいえません。
なお、地方の馬では、フリオーソの合計10回(JRA1回、地方9回)というのが最多です。

ヴィルシーナは、3歳にして早くもメイショウドトウに1差となる4回のG1 2着という結果となりました。
個人的には、調教もパドックも秋華賞の方がよく見えたのでどうかと思っていたのですが、それでも僅差の2着は立派だと思います。

この2走の最後に差し負けるレースぶりや、クイーンCの鮮やかな勝ち方を見ると、実はマイルぐらいが一番あっているのかもしれません。
今年はこれで終わりかもしれませんが、来年こそはヴィクトリアMあたりで、ぜひ初G1制覇を飾ってもらいたいと思います。

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