理想的な競走馬の歩様とは ~天皇賞(秋)

私はパドックで馬の状態を見てから買うタイプなのですが、同じようなパドック派の方は、自分の中にサラブレッドの理想的な歩き姿みたいなものを、持っているのではないでしょうか。

個人的には、まずは落ち着いてゆったりとしていながら、適度な気合乗りがあって、クビをリズミカルに使って歩き、トモの歩幅は広く、力強い踏み込みの馬に惹かれます。過去に見た中では、テイエムオペラオーやウオッカ、ブエナビスタなどが、そんな個人的には理想的な歩様で歩いていました。
ただし、そうした歩様じゃないとダメかというと、もちろんそんなことはなく、シンボリクリスエスやカワカミプリンセスなどは、自分の理想的な歩様とは、かなり異なったものの、すばらしい成績を残しています。

なぜそんなことを書くかというと、エイシンフラッシュがまさに自分としては理想的な歩き方で、パドックを歩くのです。そのため、パドックで見るとつい惹かれてしまい、毎回のように厚く買ってしまうのですが、残念ながら裏切られることが多くあります。
今年の毎日王冠がそうでした。パドックで見ると落ち着いてすばらしい歩様で歩いていて、どうしても目に付きます。そこでかなり中心視して買ったのですが、中団からまったく伸びずに9着。

もうだまされるのは終わりにしようと思って、今回は予想でも無視しようかとも思っていたのですが、パドックで実際に見ると、やはりどうしても目が行ってしまいます。事前予想の中心はフェノーメノとルーラーシップで、彼らもとてもよく見えたのですが、やはりエイシンフラッシュも捨てがたい。
結局2頭から、エイシンフラッシュも押さえることにしました。

そしてレース本番。各馬が4コーナーを回って直線に入ると、馬群の外をフェノーメノが差してきます。やったと思って内を見ると、すごい脚で伸びてくる馬が。その勝負服は黒と赤の縦縞。そう、エイシンフラッシュです。
M.デムーロ騎手を背に、今まで見たことがないような鋭い末脚で伸びると、2年5ヶ月ぶりの栄光のゴールに飛び込みました。

何度も期待を裏切られて、もう買うのをよそうかと思うころに突然激走したりして、とても困ることが多いのですが、久々に見せた鮮やかな末脚。今度は、ぜひ連続して見せてもらいたいものです。

エイシンフラッシュ
【エイシンフラッシュ】今回もパドックでの馬体、気配はすばらしかったです
エイシンフラッシュ
【エイシンフラッシュ】M.デムーロ騎手はテン乗りで見事な騎乗でした
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