フェブラリーS勝ち馬の評価は低い?

今年初のJRA G1であるフェブラリーSが行われました。個人的に予想は、ゴールドドリームを中心にするなどまあまあだったのですが、人気が割れたせいか意外とオッズが低かった印象でした。

そのゴールドドリームですが、パドックではテンションが高めで、掛かった昨年のチャンピオンズCの惨敗を思い出して、ちょっと不安を覚えました。さらに、サウンドトゥルーやベストウォーリアの落ち着いて堂々とした歩様が良く見え、カフジテイクも気合乗りよく馬体もよく見せて、迷ってしまったのは事実です。
しかしレースでのゴールドドリームは中団につけると、直線は横一線の追い比べから堂々と抜け出し、最後は2着のベストウォーリアにやや迫られたものの、危なげない勝ち方で初のG1制覇を果たしました。

フェブラリーSの勝馬ですが、印象として評価がやや低いような気がします。特にJCダート(現在はチャンピオンズC)が秋に創設されてからは、ますます影が薄くなっているように感じるのです。イギリス競馬に範をとったJRAはもともと芝のレースがメインで、ダートは低く見られているのは、ある意味仕方ないとも思うのですが、そのJRAのダート部門でもフェブラリーSの勝ち馬は印象が薄いと思います。

実際にJCダートが創設された2000年以降のJRA賞最優秀ダートホースの受賞馬、のべ17頭の両レースでの成績を見てみます。
フェブラリーS1着 3頭
チャンピオンズC(JCダート)1着 11頭
両レース1着 2頭
両レース未勝利 1頭

こうしてみると、最優秀ダートホースに選ばれのはチャンピオンズC(JCダート)を勝った馬が圧倒的に多いことがわかります。
その理由としては、まずフェブラリーSが1年の初めの方に行われるので、JRA賞を選定する翌年初めには、どうしても印象が薄くなることがあげられます。さらに、フェブラリーS勝ち馬が最優秀ダートホースに選ばれるためには、その年を通じて交流G1等で活躍することが求められますが、例えば年初は条件馬でも、その後だんだん強くなって年末にチャンピオンズCを勝てば、強く印象に残りやすいということもあるでしょう。

そういう意味では、フェブラリーSを勝った馬が高い評価を得るには、1年を通しての活躍という高いハードルが設けられているといえます。では、今年のゴールドドリームはどうでしょう。全9戦で着外は昨年のチャンピオンCのみで、1800mでの勝ちもあり距離の融通も効きそうです。少なくとも、さらに活躍できる可能性は十分にあるでしょう。

過去17年で、その年のフェブラリーSとチャンピオンズC(JCダート)の両方を勝ったのは、2000年のウイングアローと2011年のトランセンドのわずかに2頭だけ。3頭目の快挙なるか。さらに交流G1や海外など、可能性は広がります。期待を込めて応援したいと思います。

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