なぜ1番人気が勝てないのか ~天皇賞(春)

今年の天皇賞(春)は、4番人気のフェノーメノが中団から抜け出し、クビ差で連覇を飾りました。鞍上の蛯名騎手は連覇だけでなく、皐月賞に続いてG1連勝。しかも関東馬による連勝ということで、さぞかし喜ばれていることでしょう。おめでとうございます。

フェノーメノは昨年の天皇賞(春)を勝った後、宝塚記念は4着となり、そのあとは怪我で約9か月の休養。
休み明けの日経賞は先行したものの伸びきれずに5着に敗退。昨年の出来にはないのではということで、単勝11.5倍の4番人気という評価になっていました。3強あるいは4強対決と言われながら、1頭だけ単勝2桁となり、不安が大きいと思われたのでしょう。
レースではフェノーメノは中団の内を追走し、向う正面から徐々に順位を上げ、直線に入ると馬場中央から抜け出し、後方からレースを進めたウインバリアシオンやホッコーブレーヴ、キズナの追い込みをクビ~1馬身差で封じました。昨年ほどの強さは感じさせなかったものの、距離や馬場適性を感じさせるレースぶりで、この条件での強さを印象付けました。

そしてもう一つ大きく関心を引いたのは、今年こそ1番人気が勝てるかということだったのではないでしょうか。
かつては固いG1と言われた天皇賞(春)ですが、2003年に7番人気のヒシミラクルが勝ったころから荒れるG1となり、過去10年で1番人気は2006年のディープインパクトが勝っただけの1・0・1・8。特にここ2年は1.3倍の圧倒的1番人気に押されたオルフェーヴル、ゴールドシップが11着、5着に敗れ、ジンクスになってきた感があります。
そして今年も1.7倍と圧倒的な1番人気に支持されたキズナが4着に敗れ、1番人気8連敗。そしてなんと1倍台の馬が3年連続3着にも入れないという事態になってしまいました。

その理由をいろいろ考えてみたのですが、毎年それぞれ原因は異なるようで、これというものは思い浮かびません。しかし1つ言えるのは、この時期の京都は馬場が良く前が止まりにくいので、追い込み脚質の馬は届かないことが多いということです。
過去10年の連対馬の4コーナーでの位置取りを見てみると、もっとも後ろの馬でも8番手で、少なくとも真ん中より前にいないと連対できないという傾向がうかがえます。
ただしそれを意識しすぎると、昨年のゴールドシップのように早めに進出したものの直線では伸び切れずということになる危険もあります。

今年1番人気になったキズナは、鞍上が天皇賞(春)6勝の武豊騎手なので、そのあたりは百も承知でしょうから、どう乗るのか非常に興味を持って見ました。もしかして少し前目につけるかと思ったのですが、始まってみると後ろから2番手という定位置でレースを進め、3コーナーでも動きません。
3コーナー過ぎから先に動いたウインバリアシオンについて上がっていきますが、4コーナーでも中団やや後ろの外。そこからメンバー1位タイの上り34.0で追い込んできますが、結局1馬身ほど届かず4着。

調教師も騎手も明確な敗因は計りかねているようですが、上りが1位とはいえ伸びきれなかったのは、適距離ではないという解釈もできるでしょう。また位置取りが後ろ過ぎたということも言えると思います。ただし着差はかなり詰めており、やはり能力があることは示したと思います。
キズナの次走は宝塚記念になるようですが、そこには今日の上位馬に加えて、ドバイで勝ったジェンティルドンナやジャスタウェイも出走する予定だとか。
もし全馬が揃えば、まさにドリームレースにふさわしい顔ぶれとなります。今からとても楽しみです。

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