2012年のJRA賞予想&ベストレース

2012年の競馬は、有馬記念の翌日も開催があるという変則的な日程でしたが、やはりメインのあとに最終レースを用意するのと同じような、JRAなりの配慮だったのでしょうか。そんな今年を振り返ってJRA賞を個人的に予想するとともに、ベストレースを選んでみたいと思います。

今年は、ジェンティルドンナが史上4頭目の牝馬3冠を達成し、3年連続で3冠馬が誕生するという快挙と、凱旋門賞でオルフェーヴルがいったん先頭に立って突き放しながら、最後はソレミアに差し返されるという悔しい想いが印象に残りました。
特に後者は、あれでも勝てないのかという、ちょっと絶望的な気持ちにもなりましたが、来年も挑戦する予定とのことですので、ぜひ期待したいと思います。

それでは、それぞれの部門ごとに振り返ってみます。

まずは確実なところから。
●最優秀2歳牡馬
これはロゴタイプでよいでしょう。牡馬が出られる2歳重賞の、牝馬が勝った函館2歳S以外のすべての勝ち馬が顔を揃えるという高レベルの朝日杯FSで、圧倒的人気のコディーノをクビ差とはいえ破ったのは、すばらしいと思います。ただしどうしても小回りの中山で勝ったという印象が着いて回るので、ぜひ来年は東京や京都の重賞を勝って、最優勝2歳牡馬の名に恥じない力の持ち主であることを、見せて欲しいと思います。

●最優秀2歳牝馬
ここはどうしても阪神JFを勝った馬が自動的に選ばれるのですが、実際にローブティサージュは人気のコレクターアイテムに0.2秒差で勝っているので、文句はないでしょう。

●最優秀3歳牡馬
これは皐月賞&菊花賞の2冠と有馬記念を圧勝したゴールドシップで問題ないでしょう。3コーナー手前からスパートして勝った菊花賞と有馬記念は、段違いの強さを感じさせました。こうなるとダービーが残念でしたが、あの時期に東京で3コーナーからスパートして勝っていたら、まさに化け物だと思います。

●最優秀3歳牝馬
ここは牝馬3冠にプラスしてJCまで勝ってしまったジェンティルドンナで間違いないですね。満票をとるのではないでしょうか。特にJCで見せた、3歳牝馬とは思えない勝負根性には驚かされました。

●最優秀4歳以上牡馬
古馬の牡馬で中長距離G1を勝ったのは、天皇賞(春)のビートブラック、宝塚記念のオルフェーヴル、天皇賞(秋)のエイシンフラッシュがいます。しかしビートブラックとエイシンフラッシュは他のG1では連対なく、またオルフェーヴルはフランス遠征での凱旋門賞2着と、帰国後のJC2着が高く評価できるので、ここはオルフェーヴルでいいでしょう。

では以下は、ちょっと迷うところを。

●最優秀4歳以上牝馬
G1を勝ったのは、高松宮記念のカレンチャン、ヴィクトリアマイルのホエールキャプチャ、エリザベス女王杯のレインボーダリアの3頭ですが、カレンチャンがスプリンターズSで2着になった以外は、他のG1ではどの馬も活躍していません。短距離でもということならカレンチャンですが、時期が近く末脚が印象的だったレインボーダリアが選ばれる可能性が高いと思います。

●最優秀短距離馬
スプリントおよびマイルG1は、昨年に続いてすべて勝った馬が異なるのですが、スプリンターズSでカレンチャンを破って、暮れの香港スプリントも制したロードカナロアが、印象としてはもっとも近いと思います。

●最優秀ダートホース
フェブラリーSを勝ったテスタマッタか、JCダートを勝ったニホンピロアワーズのどちらかになるのでしょうが、テスタマッタがその後勝てないのに対して、ニホンピロアワーズは交流重賞2勝にJRAの重賞も2着2回と比較的充実しているので、ニホンピロアワーズとなるのではないでしょうか。

●最優秀障害馬
バアゼルリバーがJ・G1でともに2着ともっとも安定しているのですが、やはり勝っていないとダメでしょう。となると、中山GJを勝ったマジェスティバイオが中山大障害も1番人気3着と好走しているので、2年連続で受賞の可能性が高いと思います。

そして年度代表馬ですが、これはジェンティルドンナとゴールドシップの3歳勢の一騎打ちでしょう。しかしやはり3冠を制していることと、現役最強ともいえるオルフェーヴルを3歳牝馬の身で下しているということで、ジェンティルドンナが受賞する可能性がかなり高いと思います。

続いて2012年の個人的なベストレース。
ベストレースの基準や条件は、人によって違うと思いますが、私としてはやはり感動的な勝負を見せてもらったという印象を感じられることが、一番大きいと思います。
そういう意味では、やはりジャパンカップになります。現役最強の古馬牡馬を、3歳牝馬が真っ向勝負で下したというのは、驚きとともに感動しました。進路のとり方でひと悶着ありましたが、それを差し引いても、とてもすばらしいレースだったと思います。
さらにジェンティルドンナもオルフェーヴルも、2013年は凱旋門賞を狙う計画もあるとか。ぜひロンシャンでも真っ向勝負を見せてもらって、できれば今度こそ勝利をもたらしてもらいたいと思います。

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