G1実績のない馬が勝つとは ~ジャパンカップ

今年のジャパンカップは、前走のアルゼンチン共和国杯が初重賞制覇だったスクリーンヒーローが優勝するという、驚きの結果でした。
スローを好位につけていたとはいえ、マツリダゴッホやウオッカに競り勝ち、ディープスカイを抑えるという勝ち方は正攻法で堂々としたもので、ケチのつけようがありません。東京の2400mという底力を問われるコースでの結果であり、その意味では力があったということなのでしょう。

しかしアルゼンチン共和国杯は53kgという軽量での優勝であり、その前は準オープンを勝てなかったという戦歴を見ると、勝つまでは難しいと見てしまうのが、一般的だと思います。
ここ10年のジャパンカップでは、日本馬は5番人気以内の馬しか連対できず、かつ前走がアルゼンチン共和国杯の馬は1頭もいません。そのあたりの常識に縛られてしまった人も多かったのではないでしょうか。

今日の勝ちタイムの2.25.5は、アルゼンチン共和国杯の2.30.8(2500m)からみると、決して出せないタイムではありません。また逃げ馬不在でG1としてはスローになったのも、スクリーンヒーローには味方したのでしょう。
ウオッカなどもかなり行きたがっていたように見えたので、そのあたりのロスも最後に響いたのかもしれません。デムーロ騎手の無駄のない騎乗も、ほめられるべきだと思います。

ただし、勝ったということはやはり力があったということなのだと思います。偶然で勝てるほど東京芝2400mのG1は、やわではないですから。
スクリーンヒーローの次走はまだわかりませんが、ぜひ有馬記念にでて、本当の力を見せて欲しいと思います。右回りも小回りコースも問題なさそうなので、今日のがフロックでなければ、上位争いをしてくれると思います。ダイワスカーレットも含めて、すばらしい戦いをまた見せて欲しいものです。

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