ジンクス?法則?傾向? ~宝塚記念

今年の宝塚記念は、1番人気のゴールドシップが連覇がないというジンクスをひっくり返して、見事に連覇を飾りました。しかしそれ以上に、宝塚記念のジンクスというか、法則というか、傾向が明らかになってきたと言えるのではないでしょうか。
そこで、気づいたものをいくつかあげてみたいと思います。

1.ステイゴールド産駒が強い
これはいろいろなところで取り上げられているし、誰でもすぐに気づくでしょう。
それにしても、今年を入れてこの6年で5頭の勝ち馬がステイゴールド産駒というのは、ちょっと異常な感じもします。ステイゴールド産駒が初めて古馬になったのが2007年なので、参加可能(3歳馬の参加は稀なので2006年は除く)になった8年で5勝ということで、とんでもない高確率といえるでしょう。
しかも連覇は今回が初で、4頭で5勝と1,2頭の超強い馬だけが稼いだわけでもありません。こうなるとステイゴールド産駒は、やはり間違いなく宝塚記念に強い血統と言えると思います。来年以降もステイゴールド産駒には注目が必要です。

2.前年の上位馬が強い
これは連覇がないという今年で終わったジンクスと一見矛盾するような気もしますが、勝てないまでも連続して好走する傾向にあるとはいえると思います。たとえば過去10年で見てみましょう。
メイショウサムソン 2007年 2着 → 2008年 2着
アーネストリー 2010年 3着 → 2011年 1着
ブエナビスタ 2010年 2着 → 2011年 2着
ゴールドシップ 2013年 1着 → 2014年 1着
もちろん今年のジェンティルドンナのようにこれに反する例も多いのは事実ですが、馬券検討の参考になるぐらいの傾向としては使えるのではないでしょうか。

3.直近の中距離重賞の上位馬が馬券対象に来る
実はこれが顕著な傾向としてあげられると思います。
2011年までは金鯱賞組がこれにあたるのですが、2008年から2011年は必ず3着以内に1頭は入っていました。しかも2008年3着のインティライミ(11番人気)、2011年1着のアーネストリー(6番人気)など人気薄も含まれています。
そして2012年以降はそれが鳴尾記念になりました。中京芝2000mのG2から、阪神芝2000mのG3と条件は変わりましたが、その傾向はどうやら引き継がれていることが、この3年を見るとわかってきました。しかも2012年3着ショウナンマイティ(6番人気)、2013年2着ダノンバラード(5番人気)、2014年2着カレンミロティック(9番人気)と、その爆発力は大きくなっています。
もちろん検討の時にこの傾向は気にはなったのですが、さすがにこのメンバーで上位は無理だろうと軽視してしまいました。

特に最後のジンクスというか傾向は、来年以降も気になります。そのもっともらしい理由として考えられるのは、G1を好走してきた実力馬がシーズン末期で疲労が溜まっているのに対して、G1には出ていないが調子の上がってきた馬が、好走してしまうということかもしれません。
それにしても実力馬があっさり負けてしまうのはかなりショッキングなシーンではあり、一方その方が馬券的においしいのも事実で、なかなか悩ましいところです。しかし推理ゲームとしては、間違いなくおもしろく、他のG1とはかなり色合いが異なるレースと言えるのではないでしょうか。

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