馬産地を訪ねて’25 アロースタッド

静内から二十間道路をたどると、ほどなく左側に見えてくるアロースタッド。見学するためには、二十間道路牧場案内所で申し込みを行う必要があります。見学時間は15時~16時の1時間。多くの種牡馬が繋養されていますが、厩舎内にいるのを見学するスタイルなので、時間内に全頭を見るのは可能です。
6年ぶりの訪問ですが、当然馬たちの顔ぶれは変わっているものの、見学時間やルールなどは前回の訪問時と変わりはありませんでした。

厩舎が2つあって、その周りを回って見学します。時間的に多くの馬が食事を終えてのんびりとくつろいでおり、見学者が行くと馬房から顔を出す馬もいます。
またなかなか顔を出してくれない馬たちは、数名のスタッフの方がニンジンを使って呼び出してくれて、結局多くの馬が顔を見せてくれました。

どこでもだいたい人気があるのは、G1馬か重賞戦線で長く活躍して名前を憶えている馬が多いですが、ここで人気だったのは、カフェファラオ(2021,2022 フェブラリーS)、長めのダートG1で常連だったテーオーケインズ(2021年 チャンピオンズC、2022年 JBCクラシック他)、このあとYogiboヴェルサイユリゾートファームに移動したトランセンド(2010,2011 チャンピオンズC、2011 フェブラリーS他)といったダートのビッグネーム。

カフェファラオ
テーオーケインズ
トランセンド

他にも2018年に3歳でマイルCSを制したステルヴィオ、芝・ダートの二刀流で2019年 安田記念と2020年 フェブラリーSを勝ったモズアスコット、息長く芝短距離で活躍したセイウンコウセイ(2017年 高松宮記念)など、個性的な面々に会うことができました。

ステルヴィオ
モズアスコット
セイウンコウセイ

また逃げ馬としてイクイノックスにも堂々と立ち向かったパンサラッサも繋養されていますが、残念ながら行ったときには見学不可。もしパンサラッサが見学できるようになったら、ファンも多かったので、かなりの人気になるでしょう。

またG1は勝っていないものの、一部で根強い人気を得ている馬もいました。
その1頭がセキフウ(2023年 エルムS他)。熱心な女性ファンの方が、なかなか顔を出さないセキフウの馬房の前でずっと待っていたのですが、スタッフがニンジンで呼んで顔を出すと、大喜びで感動していました。

セキフウ

カデナも印象深い馬で、やはり熱心なファンがいるようでした。ディープインパクト産駒の良血馬として2017年の弥生賞を勝ち、皐月賞では3番人気に推されるなどクラシックで期待されたものの、その後はなかなか勝てず、古馬になってからは2020年 小倉大賞典の1勝のみ。
しかし生涯大きなけがもなく、8歳まで42戦も走り続けたタフな馬でした。

カデナ

最後の帰り際に顔を見せてくれたのが、2016年の皐月賞馬ディーマジェスティ。ニンジンで呼びだしていただいたスタッフの方と少し話をしたのですが、来た当初に比べると、年を取ったせいか、ずいぶんおとなしくなったとのこと。若いころはかなりうるさかったらしいので、当年12歳となり丸くなったということなのでしょう。

ディーマジェスティ

アロースタッドで会えた馬たち
カリフォルニアクローム、ビッグアーサー、トランセンド、フィレンツェファイア、レッドベルオーブ、モズアスコット、カフェファラオ、リュウノユキナ、ラニ、セイウンコウセイ、パールシークレット、カデナ、ダノンプレミアム、テーオーケインズ、シニスターミニスター、セキフウ、ジャスティン、シャンハイボビー、ディーマジェスティ、ステルヴィオ

上記の情報は、2025年9月27日時点のものです。
見学日程や時間、条件や馬の顔ぶれは変更になることがあるので、訪問する際は事前に必ず「競走馬のふるさと案内所」のホームページ( https://uma-furusato.com/ )を確認してください。またそこにある「牧場見学ガイド」を参考に、ルールを守って見学していただけるようお願いします。

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