昨年のホープフルSから始まったG1での1番人気の連敗こそ、天皇賞(秋)でイクイノックスが勝って止まったものの、その時の2着は7番人気のパンサラッサと決して人気サイドでの決着とは言えませんでした。
その後も再び1番人気が勝てないことが続き、ようやく先週の阪神JFでリバティアイランドが1番人気で勝ったものの、2着は新馬戦を勝ったばかりの12番人気のシンリョクカで3着は10番人気のドゥアイズと連勝系の馬券は大荒れ。
この流れはいつまで続くのかと思っていたら、今日の朝日杯FSで1~3番人気がその順番通りに1~3着に入り、久々に固い結果となりました。
今年のG1で比較的固かったのは、2-1-4番人気で決まった天皇賞(春)と3-2-1番人気で決まった秋華賞があったのですが、調べてみると1-2-3番人気で決まったのは、アーモンドアイ-コントレイル-デアリングタクトで決まった2020年のジャパンC以来2年ぶりの快挙でした。
2歳戦といえば、キャリアが浅く力関係がわからない馬同士の戦いとなるため、荒れるイメージがあるのですが、実は朝日杯FSは意外と固い決着となることが多いのです。
実際にこの10年で見てみても、1,2番人気がそろって連を外したのはわずかに2回で、馬連万馬券は1回だけ。6番人気以下が5回連対してはいるものの、せいぜいヒモ荒れという感じです。
その理由は明確にはわかりませんが、傾向を見ると前走重賞で上位に来た馬が圧倒的に強いことがわかります。特にこの5年で見ると、連対馬10頭中前走重賞連対馬が7頭でOP勝ちが1頭。実績馬を中心に据える馬券戦略が重要だということがわかります。
これを今年の出走馬に当てはめると、わずか6頭に絞られます。そしてこのうち逃げて連対した馬が3頭。朝日杯FSは過去10年逃げ馬が1頭も連対していないので、この3頭を外すと、対象馬はわずか3頭になってしまいます。そしてこの3頭のうちの2頭が、1着ドルチェモア、2着ダノンタッチダウンだったのです。
もちろんそんなに簡単に予想通りにはいかないのが競馬で、実際に3着には新馬戦を勝ったばかりのレイベリングが入ったのですが、そのレイベリングも新馬戦の勝ち方は強いもので、3番人気に支持されたほどだったので、番狂わせとは言えません。
昨年の朝日杯FSで1着のドウデュースはダービー、2着のセリフォスはマイルCS、3着のダノンスコーピオンはNHKマイルCと、いずれも3歳の今年G1を勝ちました。それ以前にもサリオス、アドマイヤマーズ、グランアレグリア、ステルヴィオ、タワーオブロンドンなど上位馬から多くのG1馬を輩出しています。
ドウデュース以外はマイル以下のG1勝ちが多いものの、その割合はかなり多い印象です。今年の上位馬からも、今後の活躍馬が生まれることを期待したいと思います。