ここで繋養されているのは、ウイニングチケット、タイムパラドックス、スズカフェニックスの3頭の元競走馬と、乗馬の数頭の馬たち。
すでに種牡馬を引退していることもあり、ニンジンをあげるのも自由。たぶん毎日のようにもらっているのでしょう。我々が行くと、3頭とも寄ってきます。しかしニンジンを持っていないとわかると、すぐに興味をなくして草を食べに戻って行ってしまいました。
そこで1カップ100円のニンジンを買ってきてあげることにしました。ちょうど6切れ入っているので、1頭に2切れずつあげられます。
まずはウイニングチケットへ。1993年のダービー馬で、柴田政人騎手を悲願のダービジョッキーにしたのが印象的です。しかし個人的には2着になったビワハヤヒデを応援していたので、終わってから勝ったのがウイニングチケットだと知ったというのが実情でしたが。
今年で29歳なので馬としてはかなりの年ですが、落ちた背中を除けば、見た目はまだまだ元気で若々しい。ニンジンもばりばり食べてくれました。
食べ終わると、もっとくれと催促しますが、あげないとわかると、がっかりしてまた草を食べ始めます。
続いてタイムパラドックスとスズカフェニックスの間の通路に。ニンジンを見せて呼びますが、どちらもなかなか気づかず草を食べています。
そのうちタイムパラドックスが気づいて寄ってきたので、ニンジンを2本あげてアップの写真を撮ります。あと2本はスズカフェニックス用なので、ごめんねと言って離れますが、納得がいかない様子。その場で柵をガリガリとかじり始めます。
今でこそちょっといじけて憎めないキャラのタイムパラドックスですが、現役時代は武豊騎手とダートG1を5勝(うち4勝は交流G1)したすごい馬でした。
個人的に印象深いのは、2004年のJCダート。この年のJCデーはJRAでは今のところ最初で最後の1日にG1を2戦した日で、タイムパラドックスが10RのJCダートを勝ったのを見届けて、すぐに11RのJCのパドックを急いで見に行ったことを覚えています。
続けてスズカフェニックスにもニンジンをあげました。
スズカフェニックスは2007年の高松宮記念を勝っていますが、実は個人的にはあまり強く印象には残っていません。しかしとっても堅実で、生涯29戦したのですが、掲示板を外した(6着以下に沈んだ)のは、わずかに4回。これはかなりすごいことです。
そして帰ろうかとふと見ると、まだタイムパラドックスは同じ場所でガリガリ柵を噛み続けていました。ちょっとかわいそうだけど仕方ないですね。
すぐ横に復元厩舎があるので入ってみると、馬たちの写真が飾ってありました。前に来た時には、ダイユウサクやヒシマサルがいたのですが、その後亡くなったようです。元気なころの写真が飾ってあって、ちょっとしんみりとしました。
上記の情報は、2019年8月23日時点のものです。
見学日程や時間、条件は変更になることがあるので、訪問する際は事前に必ず「競走馬のふるさと案内所」のホームページ( https://uma-furusato.com/ )を確認してください。またそこにある「牧場見学ガイド」を参考に、ルールを守って見学していただけるようお願いします。