オジュウチョウサン 中山グランドジャンプを4連覇

昨年末に有馬記念に参戦し、大いに話題を呼んだオジュウチョウサンですが、今年は一転して障害に復帰し、阪神スプリングジャンプ(阪神SJ)を快勝して、中山GJ4連覇を目指して出走してきました。

前日発売では、オジュウチョウサンの単勝が1.0で、他の10頭は全馬万馬券という驚くべきオッズでしたが、それだけ絶対的な存在と見なされていたのでしょう。
残念ながらライバルのアップトゥデイトは昨年の中山大障害で怪我をして休養中ですが、その中山大障害で石神騎手が乗って勝ったニホンピロバロンを初め、そこでハナ差2着になり阪神SJでも2着のタイセイドリーム。さらに中山大障害3~5着のマイネルプロンプト、シンキングダンサー、ミヤジタイガも参戦して、現状の障害界の有力馬が揃った中でのその評価は、あらためてオジュウチョウサンの強さを印象付けるものでした。
最終的に単勝1桁が3頭と落ち着いたオッズになりましたが、落馬もある障害レースで1.1倍(JRAプラス10のおかげもありますが)の支持は、ちょっと異常とも思います。

とはいえ客観的に見ても、オジュウチョウサンの4連覇はかなり固い印象でした。しかし当然ながら、他の馬の騎手たちは勝負をあきらめるわけはなく、なんとかして負かそうと挑んできた結果、かなり見ごたえのあるレースとなりました。

まずはいつもどおり先行したオジュウチョウサンですが、レースを引っ張ったのは5番人気のミヤジタイガ。たびたびオジュウチョウサンにつつかれますが、しっかりペースを作ります。さらに2番人気のニホンピロバロンが内から外からオジュウチョウサンにプレッシャーをかけに来ます。
しかしオジュウチョウサンの石神騎手は動ぜずに冷静な騎乗で、たびたび回る方向が変わるトリッキーなコースを、最短距離をとるように内を回っていきます。

オジュウチョウサンは少し危ない飛越もありましたが、大竹柵や大生垣はさすがの安定した飛びでクリア。そして見せ場は、最後の向こう正面でした。先頭を引っ張ってきたミヤジタイガが後退すると、内のオジュウチョウサンに外からシンキングダンサー(6番人気)、タイセイドリーム(3番人気)が並びかけてきたのです。
障害飛越でタイセイドリームは脱落したものの、シンキングダンサーは懸命に押してオジュウチョウサンと並んで4コーナーへ。

最後の障害を飛んでオジュウチョウサンが先頭に立つも、シンキングダンサーも粘ります。いつもならここからオジュウチョウサンがぐんぐん引き離していくのですが、さすがに道中でプレッシャーをかけられ続けたダメージからか、いつもの伸びは見られません。
しかし先頭は譲らず、シンキングダンサーに2 1/2馬身差で、史上初の同一重賞4連覇を飾りました。

これで中山大障害2勝と合わせて、大障害コースは6勝。5勝で並んでいたバローネターフを抜いて単独首位となりました。また障害重賞は11連勝。これも自身の記録を更新する新記録です。

次はファン投票で選ばれることを前提に宝塚記念を目指すとか。さすがに年齢的にも平地G1はちょっと厳しいかという気もしますが、障害ならまだ行けそうです。年末の中山大障害は有馬記念との関係で微妙ですが、個人的には障害でさらなる記録更新を目指してほしいと思います。

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