今年の高松宮記念は、1着馬こそ3番人気のミスターメロディでしたが、2着にセイウンコウセイ(12番人気)、3着にショウナンアンセム(17番人気)と入り、3連単は449万円超えと大荒れの結果となりました。
昨年、高松宮記念は明確な傾向があると書き、たしかにミスターメロディはこれに合う成績だったのですが、セイウンコウセイ、ショウナンアンセムともにその傾向には合致せず、早くも使えない法則になってしまいました。
個人的にもミスターメロディは注目しており、かなり厚めに買いました。芝1200mは今回が初でしたが、中京芝1400mのファルコンSでは今回人気のダノンスマッシュ、モズスーパーフレアに完勝しており、前走阪急杯は1番人気に支持された実力の持ち主。力を出せば、今回の結果も当然のことでしょう。しかし、さすがに2,3着馬は手が出ませんでした。
ではこの2頭はどうすれば買えたのか、なぜ激走したのか、ちょっと考えてみました。
まずセイウンコウセイですが、こちらは2年前の勝ち馬で昨年も1 1/2馬身差6着と力があることはわかっており、また久しぶりに勝った時の幸騎手に手が戻り、好走の可能性はありました。しかし昨年のスプリンターズSは好位退で5馬身差12着、前走シルクロードSは逃げて1.3秒差15着とともに大敗。ピークは過ぎたのではという感じもありました。
ところが前走の結果を受けた上原調教師のコメントによると、前走は初めてブリンカーを着けたら効きすぎたので今回は外すが、着けたことで馬に前向きな気持ちが戻った。また長く脚を使わせる調教をしているので、持久力やパワーが増して最後の粘りが増すことを期待しているとのこと。
調教師のコメントはすべて額面通りには受け入れられないものの、前走のような暴走の可能性は低く、また末脚を伸ばせる可能性が増せば、力を発揮して好走することは、考えられなくもなかったのです。
もっともこれは後付けの結果論であり、予想の時点でそこまで考えがおよぶかと言われれば、なかなか難しいですが・・・。
そしてショウナンアンセムですが、正直言ってこちらはほとんど買える要素がないと思っていました。勝ったのは、昨年6月に東京芝1400mのOP特別をスローで逃げきったのが最後。その後はG3を4戦、OP特別を2戦したものの4着まで。重賞では前走オーシャンS5着が最高着順も、着差は6 1/2馬身とスプリント戦では絶望的な差でした。
調教師のコメントは前向きでしたが、特に目を引く内容はなく、メンバー2番の上りで後方から追い込んでくるイメージはわきませんでした。結果的に左回りの芝1200mが合っていた可能性もありますが、それを予想するのはやはり無理だと思います。
上位人気馬では、ロジクライとモズスーパーフレアの好走の可能性は低いと感じていたので、その分手広く流す手はあったかもしれませんが、さすがにブービー人気の馬を厚く買う度胸はありませんでした。
昨年からスプリントG1は荒れているので、その前提で考えるしかないのでしょう。今年のスプリンターズSも荒れる可能性は大きいので、今度こそ人気薄を捉えられるよう、心して臨みたいと思います。