東京ダート実績がものを言う? ~フェブラリーS

フェブラリーSは、あまりリピートするイメージがなく、G1昇格前を含めても連覇はコパノリッキーただ1頭。競走生活が長いダート一線級の馬が毎年出走しているわりには、ちょっと意外でもあります。
そのフェブラリーSに連覇を狙って出走してきたのが、昨年の覇者ゴールドドリーム。昨年勝った後はドバイ遠征を含めて今一つの成績が続いたものの、チャンピオンズCで8番人気の低評価を覆して優勝して昨年の最優秀ダートホースに選ばれ、今日はダートのチャンピオンとして1番人気に支持されました。

今年の傾向としては、上位伯仲という感じだったと思います。2.1倍のゴールドドリームに続く2番人気は、チャンピオンズCでハナ差2着となり東海Sを快勝したテイエムジンソクが3.7倍で続き、7.1倍の3番人気はユニコーンSを4馬身差で快勝し前走根岸Sでハナ差2着の4歳馬サンライズノヴァ。ここまでの3頭が単勝1桁台の人気。
10.7倍の4番人気が根岸Sを差し切って復活した2年前の2着馬ノンコノユメで、5番人気は前走川崎記念を逃げ切ったケイティブレイブが15.4倍で続きます。20倍未満のこの5頭が実質的に優勝を争うイメージでした。

レースは昨年2番手から5着に粘ったニシケンモノノフがハナを切り、川崎記念を逃げ切ったケイティブレイブが2番手、さらに東海Sを逃げ切ったテイエムジンソクが続いて、最初の600mは34.1と差し馬同士で決まったここ2年と同様のハイペース。直線半ばまでケイティブレイブががんばるも、そこからは一気に後続馬が押し寄せて先行馬は総崩れ。
ゴールドドリームが4コーナー最後方から一気に馬場中央を突き抜けて早めに先頭に立つも、外から差してきたノンコノユメが少しずつ迫って交わすと、内を伸びてきたインカーテーションもゴールドドリームに馬体を合わせ、3頭でゴールを目指して壮絶な叩き合い。最後はノンコノユメ、ゴールドドリーム、インカンテーションの順でそれぞれクビ差のゴールインとなりました。

最初にフェブラリーSはリピートが少ないと書きましたが、実は今日の上位3頭はすべてリピーターでした。ノンコノユメは2年前の2着、ゴールドドリームは昨年の1着、そしてインカンテーションは3年前の2着と、今日の出走馬では昨年の2着馬ベストウォーリア以外のフェブラリーS連対経験馬はすべて上位に入ったのです。
そしてもう一つの共通点は、いずれも東京ダートの連対率が50%以上だということでした。今日の出走馬で他に50%以上だったのは、3番人気5着のサンライズノヴァと昨年の2着馬で10着に終わったベストウォーリアのみ。

実は今回人気になったテイエムジンソク(2番人気12着)と実績馬アウォーディー(7番人気9着)はいずれも東京ダート未経験、ケイティブレイブ(5番人気11着)は未連対だったのですが、これを見る限りフェブラリーSは意外と東京ダートの馬場実績が大切なのではないかと思うのです。テイエムジンソクとケイティブレイブはハイペースに巻き込まれたということもありますが、未経験ということは陣営が不向きとみて走らせなかったという面もあると思われ、そういうもろもろの積み重ねが、キャリアにも表れると思うのです。

今日の勝利で、ノンコノユメは東京ダート重賞(フェブラリーS、ユニコーンS、武蔵野S、根岸S)の完全制覇を達成したそうです。脚質が合っているということもあると思いますが、ゴールドドリームもインカンテーションも東京ダート重賞を勝っており、来年以降も実績チェックは必要だと思います。

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