スプリンターズSは3番人気レッドファルクスが鮮やかに差し切ってG1初制覇となりました。ダートと芝の両方に実績があり、右回りには良績がないという異色の馬でしたが、その勝ちっぷりは見事で、納得の戴冠だったと思います。
それに対して、単勝1.8倍の圧倒的1番人気に支持されたビッグアーサーは、直線前がふさがって行き場がなく、12着に終わりました。
枠順が決まった時に、好枠とはいえ逆に乗り方が難しいなと、少し嫌な予感がしたのは事実です。前走のセントウルSは同じく1番を引いて、その時は逃げて完勝したのですが、今回は先行馬が揃ってペースが上がることが予想されたので、陣営としても逃げずに好位から進めることを選択したのでしょう。
うまくスタートを出て、3コーナーまでは内の4,5番手を進み、そこまでは想定通りだったと思います。そこから少しずつ外に出し、4コーナー手前では外目の5番手という絶好の位置取りでした。
しかし後続が外から進出し、内に押し込められるような形になると、なんとか抜け出せるところを探すも前が壁になって出られません。外から内と進路を変える中で前の馬に触れてつまずき、そこで減速したのが万事休す。結局馬群の中で流れ込むようにして12着でレースを終えました。
結果論ではありますが、4コーナー手前で外に出せていれば、脚は残っていたのでもっと上位に来ることは可能だったでしょう。
今の中山は差しが決まりやすい馬場なので、逃げたくない気持ちはわかりますが、内枠で小回りとなると、逃げないと内で包まれる危険も大きくなります。究極の選択だったと思いますが、イチかバチか前が開く可能性に賭けたのでしょう。これは内枠を引いてしまったが故の、悩みだったとも言えます。
馬券を買う立場からすると、失敗した場合にその選択を責めたくなるものですが、まあそれも含めて競馬だとあきらめるしかないのでしょう。逆にうまくいけば、賞賛されたでしょうから。それこそ、まさにギャンブルですね。
さて今晩はいよいよ、国内で初めて馬券が買える(実際の紙は買えませんが)凱旋門賞です。参加できるというだけで、ちょっと入れ込み方が違うのは、現金なものだとも思いますが・・・。
マカヒキには、日本の悲願というようなプレッシャーは気にせず、力を出し切ってもらえればと思います。