2015年のJRA賞予想&ベストレース

今回も恒例の2015年を振り返ってJRA賞を個人的に予想するとともに、ベストレースを選んでみたいと思います。

2015年は、牝馬が強かった印象があります。特に秋はスプリンターズSのストレイトガールに始まり、JCのショウナンパンドラ、チャンピオンズCのサンビスタと、牡馬混合G1を3勝する快挙。ここ数年の強い牝馬の流れを、引き継ぎました。
それに対して特に古馬の牡馬は絶対的な中心馬が不在で、G1も混戦が多かったと思います。
それでは、各部門ごとに振り返ってみます。

まずは確実なところから。
●最優秀2歳牡馬
朝日杯FSが阪神に移って2年目。昨年の上位馬がいずれもマイル路線を歩んだことで、ますますクラシックとの関係性が弱まっているように思います。クラシックを狙う馬が中山2000mのホープフルSに集まる傾向は、強まっていくでしょう。
その朝日杯FSですが、デイリー杯を圧勝したエアスピネルが武豊騎手の平地G1完全制覇という話題もあって圧倒的な1番人気に支持されました。直線で抜け出したそのエアスピネルを差し切ったのが、新馬勝ちから1戦1勝で臨んだリオンディーズ。ホープフルSも同じく1戦1勝で臨んだハートレーが圧勝しましたが、レースの格からはリオンディーズで仕方ないでしょう。
しかしこの2頭の対決は今から楽しみですし、1番人気でともに2着に敗れたエアスピネルとロードクエストの巻き返しにも期待したいと思います。

●最優秀2歳牝馬
2015年の阪神JFは、重賞勝ちは前哨戦勝ち2頭を含む3頭だけで、前哨戦勝ちはいずれも人気薄と混戦でした。しかし勝ったメジャーエンブレムは、早めに抜け出して2馬身差の圧勝で、やや力が違う印象。名目ともに最優秀2歳牝馬で間違いないと思います。

●最優秀3歳牡馬
春の2冠はドゥラメンテが連勝。その後故障が判明して秋は全休となり3冠はなりませんでしたが、菊花賞を勝ったのは皐月賞、ダービーで下したキタサンブラック。他に特に有力な馬もおらず、ドゥラメンテで問題ないと思います。

●最優秀3歳牝馬
G1を勝ったのは桜花賞のレッツゴードンキと、オークス、秋華賞のミッキークイーン。ミッキークイーンは桜花賞は出走しておらず、片やレッツゴードンキはオークス、桜花賞でミッキークイーンに完敗。さらにミッキークイーンはJCでも3番人気に押されるほどその力は評価されており、ここは間違いないでしょう。

●最優秀障害馬
中山GJはレコードタイムで大差勝ち。そして約5か月ぶりの中山大障害は1/2馬身差で差し切ったアップトゥデイト。今年障害の重賞を3勝したのもこの馬だけで、ここは満場一致で決まるのではないでしょうか。

あとは有力候補が複数いて、迷うところもあるのですが・・・。

●最優秀4歳以上牡馬
結構迷うというか、他賞との調整という面もあるのですが、候補はG1 2勝馬の、宝塚記念と天皇賞(秋)を勝ったラブリーデイと、安田記念とマイルCSを勝ったモーリスでしょう。レースの格を考えるとここはラブリーデイで、モーリスは最優秀短距離馬でもいいのですが、そちらはあとで書きますがG1を2勝しているストレートガールもいます。最優秀4歳以上牝馬の選定も含めて、かなり悩ましい選考になると思います。他を考えなければ、ラブリーデイが妥当とは思います。

●最優秀4歳以上牝馬
G1を勝ったのは、ヴィクトリアマイル、スプリンターズSのストレイトガール、エリザベス女王杯のマリアライト、JCのショウナンパンドラ、チャンピオンズCのサンビスタの4頭。この4頭は路線が違うこともあり直接対決は少ないのですが、ヴィクトリアMでストレイトガールがショウナンパンドラを下し、オールカマーでショウナンパンドラがマリアライトを下しています。ただしレースの格ではJCが抜けて高い。ということで、ストレイトガールとショウナンパンドラの対決だと思います。おそらくショウナンパンドラが選ばれるのでしょうが、ストレイトガールのがんばりも高く評価されるべきと思います。
なおこの部門では、他にもラキシスやヌーヴォレコルトなど活躍した馬が多く、牝馬優勢を象徴するように、かなり層が厚い印象です。

●最優秀短距離馬
ここは安田記念、マイルCSを勝ったモーリスと、ヴィクトリアマイル、スプリンターズSを勝ったストレイトガールの一騎打ちです。最優秀4歳以上牡馬がラブリーデイであれば、今年6戦無敗で香港マイルも勝ったモーリスをこちらに選ばざるを得ないのですが、最優秀4歳以上牝馬がショウナンパンドラになるとストレイトガールが無冠ということになり、G1を2勝しながらとても残念ではあります。

●最優秀ダートホース
JRAのダートG1は2戦しかなく、フェブラリーSを連覇したコパノリッキーか、チャンピオンズCを勝ったサンビスタのどちらかが有力です。それぞれの成績を見ると、コパノリッキーはチャンピオンズCで7着で、逆にサンビスタはフェブラリーSで7着と全くの互角。その他の重賞はコパノリッキーがG1のJBCクラシックを含む2勝で、サンビスタは牝馬限定戦のみの3勝。印象度ではコパノリッキーでしょうか。

そして年度代表馬ですが、上記から選ぶとすれば、個人的にはモーリスだと思います。2015年1月の1000万から負けなしの6連勝でG1を3連勝。安田記念から5か月半ぶりというブランクをはねのけてマイルCSを制すると、香港マイルでは香港をはじめ世界の強豪マイラーを相手に堂々の優勝。
マイル路線からの年度代表馬となると、1998年のタイキシャトル以来となりますが、その年のタイキシャトルにまったく遜色ない成績だと思います。

続いて2015年の個人的なベストレース。
全体的にかなり混戦という印象だったのですが、牡馬クラシック路線はドゥラメンテが中心でした。共同通信杯で掛かってキャリア1戦のリアルスティールに負けた時は、期待していたこともありかなりショックを受けたのですが、皐月賞、ダービーと強い勝ち方を見せてくれました。特にダービーは横綱相撲で堂々と抜け出す完勝。その瞬間は3冠も夢見たのですが、結局故障でそれはなりませんでした。
ということで、ベストレースは日本ダービーです。
それではまた2016年の競馬に期待しましょう。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です