ディープインパクト産駒の強さと相性の良さ ~秋華賞

今年の秋華賞は、単勝3番人気のショウナンパンドラが、ラチ沿いから力強く抜け出し、外から差してきた圧倒的1番人気のヌーヴォレコルトをクビ差抑えて優勝しました。

ショウナンパンドラは前走不良の紫苑Sで1番人気ながら2着に惜敗し、優先出走権を得て秋華賞に出てきました。しかし過去10年で紫苑Sからは3着以内に1頭も来たことがないということで、そのジンクスというか傾向を信じると、ちょっと手が出にくいという人も多かったのではないでしょうか。

しかしそれを覆すような記録もありました。それは、私も新聞で知ったのですが、ディープインパクト産駒が京都の重賞(1600~2400m)で17戦連続で3着以内に入っているというもの。実際に秋華賞でもディープインパクト産駒は2年連続で連対中で、2年前には1,2着を独占しています。
そして今年、秋華賞に出走してきたディープインパクト産駒は、ショウナンパンドラとセウアズールの2頭だけ。500万を勝っただけのセウアズールは手を出しにくいので、そうなると必然的にショウナンパンドラが浮上してきます。

逆にハーツクライ産駒は京都が不得意で、今年の秋華賞の前までにのべ39頭が京都芝の重賞に出走して、勝ったのはわずかに昨年の日経新春杯のカポーティスターのみ。たしかにウインバリアシオンも、菊花賞、天皇賞(春)と惜敗していました。これはヌーヴォレコルトには、いやなデータです。

そしてレースは、まさにその傾向そのままに決まってしまいました。
道中はショウナンパンドラとヌーヴォレコルトは中団の同じような位置にいましたが、4コーナーで内を突いたショウナンパンドラに対して、ヌーヴォレコルトは外に持ち出します。そこでややスムーズさを欠いた分、ヌーヴォレコルトはいったんスピードをゆるめてしまい、差が開いてしまいました。
直線は先に抜け出したショウナンパンドラに対して、外から猛然とヌーヴォレコルトが迫りますがクビ差及ばず。力量に差があるとは思えませんが、スムーズに運んだ分ショウナンパンドラが栄冠を手にすることになりました。

この結果、ディープインパクト産駒の秋華賞での成績は2・2・0・7で、初年度となる2011年を除いて3年連続の連対。これは来年も使えるデータと言えるでしょう。
ところで、同じようにハーツクライ産駒についても調べてみると、その成績は0・2・0・3。一見ディープインパクト産駒に比べると劣りますが、連対率を見てみるとディープインパクト産駒の36%に対してハーツクライ産駒は40%と勝ちはないものの遜色ない成績です。これは個人的には決して悲観するようなものではないと思うのですが・・・。

さてハーツクライ産駒といえば、来週の菊花賞でも1番人気が予想される、ダービー馬で前哨戦の神戸新聞杯を勝ったワンアンドオンリーが気になります。こちらも京都重賞が不得意と言われるほかに、ダービーと菊花賞の純粋な2冠馬は過去にタケホープ1頭しかいないという、さらに強烈なデータが立ちはだかります。
そんな逆風を跳ね返してワンアンドオンリーが2冠を達成するのか、はたまたデータどおりの結果に終わってしまうのか、来週も目が離せない戦いが続きます。

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