久々の大荒れも実は必然? ~NHKマイルC

ここ3年は1番人気が買って、比較的順当な結果に終わっていたNHKマイルCですが、4年ぶりに馬連万馬券および3連単100万超えの大波乱で終わりました。
勝ったマイネルホウオウは、4年前のジョーカプチーノと同じく10番人気で、2着のインパルスヒーローは6番人気(4年前は5番人気のレッドスパーダ)。3着は8番人気のフラムドグロワール(4年前は13番人気のグランプリエンゼル)で、3連単は123万円超えと、NHKマイルC史上では4年前の238万円超に続く記録となりました。

そもそも人気どころ(1~4番人気)が、みな先行脚質というのは気になっていたのですが、昨年のカレンブラックヒルが逃げ切ったのが記憶に鮮やかで、それまで逃げ馬がまったく連対していないという事実を忘れさせてしまった面もあると思います。
安田記念でさえ、逃げ馬はニッポーテイオーのような抜けた存在でなければ、まず歯がたたないわけで、そういう東京競馬場のマイルの特徴をよく理解していれば、先行馬は危ないということは、大きな前提として考えられたと、終わってみて改めて思います。

また、前走は1600mよりも長い距離のレースを使って上位に来て、そこから距離短縮で臨んでくる馬の成績がよいことも、よく知られています。特に前走あるいは前々走に毎日杯やスプリングSで好走した馬が上位に来ることも、過去の成績から明らかです。

こう考えると、マイネルホウオウは決して買えない馬ではありません。また調教もとてもよく、前走のニュージーランドT7着に目をつぶれば、ここまで人気が落ちる必然性はないと思います。
インパルスヒーローも、マイル実績がないのは不安でしたが、3連勝で重賞を制するという、昨年のカレンブラックヒルと似たような(カレンブラックヒルはマイル実績がありましたが)戦績は、考慮する必要があったといえるでしょう。

レースは有力な先行馬が淀みのない流れを作ったこともあり、ゴール前で一気に後続が押し寄せて、結果として後方にいて早い上がりの脚を使った2頭が、上位に来ることになりました。
ただし、今年はオッズが割れたことからもわかるように、力は拮抗しており、流れ次第ではガラッと結果が変わってもおかしくないと思います。そういう意味では、上位馬にとってはうまくはまったとも言えるでしょう。

上位3頭はいずれも関東馬で、これで桜花賞からG1では関東馬の4連勝となりました。しかも3歳戦はすべて関東馬が勝つという、近年には珍しい結果となっています。
来週のヴィクトリアMも、有力馬には関東馬が多く、この傾向は継続するかもしれません。これがいつまで続くのか、また関西馬の逆襲はいつあるのか、なかなか興味深い戦いが、これからも続きます。

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