2歳牡は牝馬に続いて無敗のスター誕生 ~朝日杯FS

先週の阪神JFで2戦2勝の2歳女王が誕生したと思ったら、今週の朝日杯FSではアルフレードが3戦3勝の無敗の2歳王者となりました。
無敗での優勝は、最近では2009年のローズキングダム以来とのことですが、さかのぼればアドマイヤドン、グラスワンダー、フジキセキ、ミホノブルボンなどそうそうたる馬たちがいるわけで、それらに続くということは、ある程度将来の活躍を約束されたといえるのかもしれません。

今回アルフレードは1番人気には支持されたものの、その単勝は3.1倍と微妙なもので、全幅の信頼を得ていたわけではありません。その理由としては、やはりオープン実績がないということがあったと思います。
新馬と500万下を勝っただけで、強いメンバーとの戦いはここが初めて。前走の上がりが32.5というのは2歳馬としては驚異的ですが、時計の早い新潟で記録したものなので、時計の掛かる中山で同様の脚が使えるのかというのも、懸念材料としてはありました。

レースは、アルフレードは好スタートを切ったものの、ハクサンムーンがハナに立つと行きたがり、ウィリアムズ騎手が懸命になだめます。しかし向こう正面では馬の後ろにいれたこともあり落ち着いて追走。
直線に入るとラチ沿いから一気に抜け出して、坂ではさらに差を広げて、2馬身差での圧勝となりました。上がりはレオアクティブ、ジョウノバッカスの34.9には0.4秒劣るものの、この2頭は最後方を追走していたので、先行してこの上がりということは、力が違う印象があります。

しかし関東馬は、これが下半期初のG1制覇となり、2005年以来の下半期G1全敗という不名誉な記録をからくも回避することが出来ました。
上半期のG1を勝った関東馬では、キンシャサノキセキはすでに引退し、アパパネは絶不調で、リアルインパクトも今ひとつの成績です。そんな中で生まれたニューヒーローは、美浦を背負って立つスターになれる素質が十分にあると思います。

朝日杯を勝ってクラシックも制覇した馬は、1994年のナリタブライアンまでさかのぼらなければなりません。しかし無敗で制した馬からは、ダートG1を7勝したアドマイヤドンや、グランプリ3連勝のグラスワンダーなども生まれており、今日の勝ち方からは、それに続く馬となる期待も持てるような気がします。

まずは無事にクラシックに駒を進めてもらい、そこでの活躍を期待したいと思います。

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