勝ち運に見放されたかな、ブエナビスタ ~有馬記念

今年の有馬記念は、圧倒的な1番人気に押されたブエナビスタが、ただ1頭上がり33秒台の強烈な末脚で追い込んだものの、わずか数cm及ばず、ヴィクトワールピサの優勝となりました。

天皇賞(秋)の圧倒的な強さ、そして降着にはなったもののJCでの強い内容から、ローズキングダムのいなくなった有馬記念では、降着の鬱憤を晴らしてくれることを期待した人が多かったということが、単勝1.8倍に現れていたのでしょう。
道中は思ったよりも後方に位置して、4コーナーでも9番手と後方。直線に入ってすぐに先頭に立ったヴィクトワールピサとは、その時点で5~6馬身は差があったと思います。そこから猛然と追い込んできたものの、JCの最後で見せたようにいったん左に大きくよれ、そこから内に立て直してきたものの、わずかに届きませんでした。

敗因としては、スローにも関わらず位置取りが後ろだったことや、直線でよれたことなどが挙げられるのでしょうが、JCの降着によって勝ち運に見放されたような気が、どうしてもしてしまうのです。

過去にG1で1位入線しながら降着になった馬は、91年天皇賞(秋)のメジロマックイーンと06年エリザベス女王杯のカワカミプリンセスがいます。
メジロマックイーンは、その後JCで1番人気に支持されながら4着。圧倒的な人気の有馬記念でも、勝ったと思ったら伏兵のダイユウサクに差されてまさかの2着。結局その年は勝てませんでした。
カワカミプリンセスにいたっては、その後11戦してもどうしてもあの強さが蘇らず、結局未勝利で引退しています。
このようにG1で1位から降着すると、当然まわりも穏やかではないでしょうから、馬にもそれが伝わってしまうのかもしれません。もちろん、ダイユウサクの激走のような偶然に左右されることもありますが。

でもメジロマックイーンは翌年の天皇賞(春)で連覇を達成するなど、鮮やかに復活しています。ブエナビスタは来年も現役を続行するようなので、ぜひ勝ち運を取り戻して、また圧倒的な強さを見せてくれることを願っています。

ちなみに、今日のパドックで見たヴィクトワールピサは、JCの時とは別馬のように出来がよく、明らかに調子が上がっているように見えました。ブエナビスタに勝つとしたらこの馬かなと思ったのですが、結果はその通りになりました。3着のトゥザグローリーの快走は予想外でしたが、スタートが決まったペルーサなどとともに、強い3歳勢(来年は4歳勢ですね)として、来年以降の競馬を盛り上げていくことを期待したいと思います。

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