G1 6勝目は幻に ~ジャパンカップ

大外からいつものように素晴らしい末脚で差してきて一気に先頭に立ったときは、これでブエナビスタのG1 6勝目と、年度代表馬はほぼ決まりかと思ったのですが・・・。
スミヨン騎手はウィニングランを1コーナーからウィナーズサークスを過ぎるまでして、さらにムチを客席に投げ込んで、ヘルメットをとって大きなアクションでアピールまでして喜びを爆発させていましたが、その後の長い審議に、東京競馬場は不安なざわめきに包まれました。

審議の間に何度もレースのリプレイが流れるのですが、直線入ってすぐにブエナビスタが内によったことでメイショウベルーガが押されて、その内の馬が何頭か不利を受けた場面と、追い込んできたブエナビスタにローズキングダムが馬体を合わせて、内のエイシンフラッシュとの間に挟まれる場面、そのあとにさらにブエナビスタが内にささって、ローズキングダムの武豊騎手が追えなくなっている場面が、繰り返されました。

昨年の秋華賞で2位入線して3着に降着になった前科を持っているブエナビスタなので、心配しながら結果を待っていたのですが、やはり2着に降着となりました。
パトロールビデオを見ると、最後の場面でブエナビスタはローズキングダムの前に入ってしまっているし、ローズキングダムがヴィクトワールピサを交わしたことから明らかにまだ脚が残っているので、降着も仕方ないかなと思います。

JRAのG1で1位入線しながら降着となったのは、2006年エリザベス女王杯のカワカミプリンセス以来だと思いますが、ブエナビスタは2位から3位への降着を一度経験しており、G1上位入線で二度の降着というのは、初めてではないでしょうか。

今日の東京競馬場は、30回目のジャパンカップを記念して、1985年の優勝馬シンボリルドルフが来場して、パドックとローズガーデンでお披露目されていました。
そのシンボリルドルフが4歳(当時は5歳)でジャパンカップを制してG1 6勝目を達成。シンザンの旧8大競走5勝という記録を塗り替えたのですが、無事であればブエナビスタもその記録に並んでいたわけで、大変残念な結果となりました。

ローズキングダム陣営としても内心複雑だとは思います。馬主が同じということもあり、表彰式でも橋口師をはじめ、固い表情をされていました。
しかし大きな不利を受けながら、ゴールぎりぎりでヴィクトワールピサを交わしたのは大したものだと思いますし、不利がなければきわどい勝負だったと思います。決してG1馬として恥ずかしくはないでしょう。

今後のローテーションは現時点ではわかりませんが、ぜひ有馬記念で決着をつけて欲しいと思います。ブエナビスタは昨年2着に入っており、ローズキングダムも朝日杯で初G1を飾った験のよいコースなので、舞台として不足はないでしょう。

しかし毎度思うのですが、上位入線馬の降着・失格はとても残念だし、関係者の心情を考えるとつらいものがあります。すべてひっくるめて競馬なのですが、願わくば大レースぐらいはすっきりと決まってもらいたいものです。ローズキングダム

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