ジャガーメイル見事な騎乗でした ~天皇賞(春)

今年の天皇賞(春)は、ウィリアムズ騎手騎乗の2番人気ジャガーメイルが、見事な差し切り勝ちをおさめました。
レースは予想通りミッキーペトラが逃げ、意外にもマイネルキッツが2番手を進んで、フォゲッタブルやジャガーメイルは中団。淡々とした流れから、3コーナー過ぎでメイショウドンタクが動いて先頭に並びかけ、さらにマイネルキッツが4コーナー手前で早めに追い出して先頭に立ち、直線は後続を突き放します。
その後ろで馬なりで4コーナーを回ったジャガーメイルは、少し遅れて追い出し、先行して粘りこみを図るマイネルキッツを懸命に追います。

ジャガーメイルというと、いつも重賞でいい脚を使って上位にはくるのに、なぜか勝ちきれないというレースが多い印象があります。しかし今日はジリジリと差をつめると、ゴール直前で差しきり、差し返そうとするマイネルキッツを抑えて、見事に重賞初勝利をG1で飾りました。
考えてみれば、前走の京都記念ではブエナビスタと競り合いに持ち込み、交わせなかったとはいえ、1/2馬身差の2着に好走。さらにグランプリ2勝のドリームジャーニーには、2kg差あるとはいえ完勝しています。ということは、いつG1を勝ってもおかしくないぐらいの力はつけていたともいえるのです。

しかし勝ったのは馬の力だけではなく、その特徴を冷静に見抜いた、初騎乗のウィリアムズ騎手の腕も大きかったと思います。
マイネルキッツの松岡騎手は、スローを見越して、瞬発力勝負では不利になると思い、先行策をとったのではないでしょうか。スタミナには自信があるので、4コーナー手前から追い出してロングスパートをかけ、逃げ込む作戦に出たのだと思います。
それに対してスタミナ+切れというジャガーメイルの特徴を活かすために、ウィリアムズ騎手は4コーナーでも追い出しを我慢し、直線に入ってから追い出しました。

マイネルキッツも34.2で上がっており、決してバテているわけではありませんが、ジャガーメイルに33.7で上がられては、相手が強かったというしかないと思います。そして脚の使いどころをうまく引き出したウィリアムズ騎手の見事な騎乗も、大きく勝利に貢献したのではないでしょうか。

これでJRAのG1は今年5戦が終わって、なんと関東馬が3勝(うち堀厩舎が2勝)と勝ち越しています。オークス、ダービーにも有力な関東馬がスタンバイしており、東西の争いも目が離せなくなってきました。

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