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2010年10月17日

アパパネもすごいけど金子さんもすごい ~秋華賞

アパパネ、見事な勝ちっぷりでした。牝馬3冠、本当におめでとうございます。
桜花賞もオークスも勝ったとはいえ着差は少ないし(オークスは同着)、トライアルのローズSは4着に負けるし、大丈夫かなというのが、G1 3勝で1番人気とはいえ2.3倍というところに、現れていたような気がします。

ただし3コーナーからすっと上がっていくところと、直線に入って一瞬で抜け出す脚は見事でした。好調のアニメイトバイオには3/4馬身差まで詰め寄られましたが、今日は着差以上の強さを感じました。3冠レースの中では、最も強さを見せてくれたレースだったと思います。

これで阪神JFを含めて、同世代の牝馬G1をすべて勝った初めての馬となったわけですが、その4戦すべてで2着(オークスは1着)の馬との差が1馬身未満というのも、ある意味すごいことではないかと思います。見たことはないですが、シンザンのような強さというのは、こんな感じなのではないでしょうか。

そしてオーナーの金子真人氏は、これで牡馬のディープインパクトとあわせて、2頭の3冠馬のオーナーとなりました。他にもダートG1 7勝のカネヒキリも持つなど、さまざまなジャンルの強い馬を持っている、まさに強運のオーナーといえるのではないでしょうか。
しかもカネヒキリやアパパネは、超良血とまではいえない血統で、必ずしも高額馬ばかりで実現したわけでもありません。社台グループと違って、自ら配合・生産しているわけでもないので、運としかいえない気がします。

アパパネが次にどこを使うのかはわかりませんが、ぜひエリザベス女王杯に挑戦して、同一年の牝馬G1完全制覇を成し遂げてもらいたいと思います。

2010年10月03日

「短距離の差し馬」は当てはまりません ~スプリンターズS

わかっていながらやられてしまう・・・。何かスプリンターズSでは、よくそんな思いをするような気がします。
今年のスプリンターズSは、10番人気の伏兵、香港のウルトラファンタジーが逃げ切って終わりました。これで逃げ馬が連対したのは、過去10年で6頭。G1の中でも、最多ではないでしょうか。

よく穴馬をさして、「長距離の逃げ馬、短距離の差し馬」と言います。たしかに長距離で穴を開けるのは、しばしばマイペースで逃げた人気薄の逃げ馬だったりしますし、短距離では予想外のハイペースになって、無欲の差し馬がまとめて交わして勝ってしまうという事もあります。
しかしことスプリンターズSでは、人気薄とは言わないまでも、逃げ馬にやられることが多いです。
たとえば2000年のダイタクヤマトは16番人気で単勝は25,000円以上ついたし、昨年のローレルゲレイロも6番人気をあざ笑うように、見事な逃げ切り勝ちでした。

今年のウルトラファンタジーも、なぜか同じ香港のグリーンバーディーの陰にかくれて、香港ではいい勝負を繰り返していたのに、10番人気という低評価でした。

実際この時期の中山は先行有利は常識だし、逃げ馬がからむことは百も承知なのですが、今年の場合はどの馬が逃げるかわからないという事情もありました。ローレルゲレイロもヘッドライナーも、逃げてこそのタイプだし、そうなるとハイペースになって、差し馬がくるかもという期待もあったわけです。
しかし実際のレースは、ウルトラファンタジーがダッシュするもすぐに抑えて、それを一旦交わしてしまったローレルゲレイロやビービーガルダンもまた抑えたので、結果として再度ハナにたったウルトラファンタジーには、楽なペースで逃げることを可能にしてしまったのです。

4コーナーを回って後続を突き放したところで、勝負あったという感じでした。外のキンシャサノキセキは、休み明けのせいか、じりじりとしか伸びない。唯一内を差してきたダッシャーゴーゴーが迫ったのが収穫でしょうか。スプリント界にようやく世代交代を告げる馬が出現したようです。降着になってしまったのは残念ですが。

同じコースで同じ条件で行われていると、どうしてもそのレースの特徴というか性格がでてきます。まずはそれをつかむことが、的中への近道といえるのでしょう。わかっていても、なかなかそのとおりに考えられないものですが・・・。