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2010年04月18日

連勝で人気の馬を素直に信じられない? ~皐月賞

今年の皐月賞は見事にヴィクトワールピサが勝って、5年ぶりに1番人気の勝利に終わりました。後方に下げて内に入れ、道中はラチ沿いの最短距離を走って、3コーナーから内をするすると上がっていき、直線はぽっかりと空いた内をついて一気に先頭に立つと、そのまま押し切りました。
展開はやや違いますが、内から伸びてきたのは弥生賞と同じで、同じように余裕の勝利という感じでした。

普通だったら、ラジオNIKKEI杯、弥生賞と王道の重賞を含む4連勝で皐月賞に臨めば、単勝1倍台の圧倒的な1番人気が予想されるのですが、最終的に2.3倍と意外とつく結果になりました。しかも単勝1桁の馬が5頭もいるという、オッズだけ見れば混戦とも呼べる状況です。
なぜこんなにヴィクトワールピサは信頼度が低かったのでしょうか。

それはここ最近の、皐月賞での人気馬の凡走が背景にあるのではないかと思います。
まずなんといっても昨年の1番人気ロジユニヴァース(1.7倍)、2番人気リーチザクラウン(5.3倍)の大凡走が記憶に新しいところです。
ロジユニヴァースは当時デビューから4連勝中で、しかも札幌2歳S、ラジオNIKKEI杯、弥生賞の重賞を3連勝と、ヴィクトワールピサを上回るような完璧な成績で皐月賞に出走してきました。しかし見せ場もなく、1.7倍を大きく裏切る14着に大敗。リーチザクラウンも13着に敗れました。(その後、2頭はダービーで1,2着して力があることを証明しますが)

2008年は、ホープフルS、京成杯、弥生賞と中山芝2000mを3連勝で臨んだマイネルチャールズが、3.1倍の1番人気を裏切って3着に敗退。
2007年はデビュー4連勝で重賞3連勝中のフサイチホウオー(2番人気で3.7倍)が3着、2006年は同じくデビュー4連勝中のフサイチジャンク(2番人気で5.6倍)が3着と、ことごとく連対をはずしてきたのです。
これを見ると、連勝中の人気馬は危ないと思ってしまっても、仕方ないでしょう。

もちろん負けた理由はそれぞれいろいろあるのですが、3歳春の若駒でしかもまぎれが多い中山コースとなれば、すけべ心を出して、人気馬のあら捜しと穴馬探しに懸命になる人が多くなるのも、ある意味納得できるのではないでしょうか。

しかしそんな努力をあざ笑うかのように、ヴィクトワールピサは見事に5連勝での皐月賞制覇を成し遂げました。1番人気での勝利は、過去10年ではアグネスタキオン、父であるネオユニヴァース、3冠馬ディープインパクトに続く4頭目の偉業です。
しかも皐月賞で引退したアグネスタキオン以外の2頭は、ともにダービーも制しています。こうなるとヴィクトワールピサの2冠制覇もかなり現実味を帯びてくるわけですが、はたしてどうなるのでしょう。

ダービーは武豊J復帰が濃厚のようですが、もし勝てば前人未到どころか空前絶後となるかもしれない、ダービー5勝目になります。楽しみではありますが、他の馬たちの巻き返しにも期待したいと思います。

2010年04月11日

桜花賞での関東馬の取捨

今年の桜花賞は、4年ぶりの関東馬の優勝となりました。アパパネは関東馬といっても全6戦中3戦は関西で、しかも栗東に長期滞在してレースを迎えるので、半分関西馬のような感じではありますが。
以前は桜花賞というとほとんど関東馬の出番はなかったのですが、ここ10年で関東馬は3勝2着2回と、かなり健闘しています。それでは、どんな関東馬が桜花賞では買える馬なのでしょうか。

2004年の桜花賞はダンスインザムードが圧倒的な1番人気に押されていましたが、不安は関西への初輸送でした。2002年に同じ藤沢和厩舎所属で1番人気になったシャイニンルビーが、輸送で大きく馬体を減らしたこともあって負けたように、3歳春の経験が浅い牝馬に、長距離輸送はなかなかの難関です。
しかしダンスインザムードは+2kgで出走してきて、しっかり優勝しました。そのときに、輸送で馬体が減らないぐらい精神的にしっかりしているのであれば、力を出し切れるのではないかと思ったのです。

その仮説が生きたのが、2006年の桜花賞でした。キストゥヘヴンのフラワーC勝ちは高く評価したものの、そこで-6kgの418kgと馬体はギリギリの印象。さらに長距離輸送で体が減ったら、勝負にならないだろうと思ったのです。
しかし桜花賞当日の馬体重は、変わらず418kg。迷わず買うことができ、キストゥヘヴンは圧倒的な人気のアドマイヤキッスを差しきって、優勝しました。

そして今日の桜花賞。栗東滞在のアパパネは+2kgで、前走のパドックよりもぐっと落ちついており、よくなっている印象です。
対する人気のアプリコットフィズは-4kgに抑えたものの、もともとが430kgと軽量の馬なので、ちょっと不安が残ります。見た目にも、かなり細く写りました。さらにアニメイトバイオは、-20kgと大幅な減少。休み明けの前走が+14kgだったとはいえ、2桁の大幅なマイナスは、やはり不安が先に立ちます。

結局レースはアパパネが1番人気に応えて優勝し、アプリコットフィズは2番人気で5着、アニメイトバイオは6番人気で8着に敗れました(ちなみに阪神JFでは、前走と変わらず2着に好走)。
もちろん馬体重や精神的なものだけでなく、そもそもの力の差とも考えられますが。ただ今後の桜花賞の検討に際して、ひとつの目安として使えるのではないかと思います。