リアルインパクトの勝因、アパパネの敗因 ~安田記念

今年の安田記念は、3歳馬のリアルインパクトの勝利で終わりました。
この開催から、オープンでは3歳馬と古馬の対戦が始まるのですが、いくら斤量差(安田記念では4kg)があるとはいえ、この時期では力差があるというのが、常識的な見方だったのではないでしょうか。

3歳で安田記念に出走した馬では、97年のスピードワールドが3着に好走していますが、2000年にNHKマイルC優勝から臨んだイーグルカフェが13着、またNHKマイルC3着の96年ゼネラリスト、04年メイショウボーラーもそれぞれ14,11着に敗れています。
しかもリアルインパクトは、朝日杯2着,NHKマイルC3着と底を見せていない印象もありますが、1勝馬で重賞も未勝利と、すでに重賞勝ちのあった前記の4頭に比べると、実績的にもやや劣るイメージがあります。

そのリアルインパクトの勝因はいくつか考えられますが、まずはNHKマイルCが、目一杯ではなかったということがあげられるのではないでしょうか。休み明けのNZトロフィーを大敗し、NHKマイルCは前が詰まって満足に追えたのは最後の100mぐらいと、不完全燃焼の競馬でした。それで力を温存することができたのではないかと思います。
あとはディープインパクト産駒のマイルへの適性の高さもあると思います。春のG1では桜花賞でマルセリーナが優勝し、NHKマイルCではコティリオンが2着と、いずれも連対を果たしましたが、オークス,ダービーでは3着以内を確保することはできませんでした。
そして安田記念でのリアルインパクトの激走。NHKマイルCの時にも書きましたが、現状では種牡馬ディープインパクトのマイル適性は、かなり高いのではないかと思います。

では、1番人気で残念ながら6着に敗れてしまったアパパネの敗因は何でしょう。
これは今まで牡馬相手に重賞を勝っていないという単純な事実もあげられますが、やはりヴィクトリアMでブエナビスタを破るという目一杯の走りをした影響が大きかったのではないかと思います。中2週でのG1連戦は、牡馬でも厳しいでしょう。しかもブエナビスタに勝つためには、かなりの無理をしたと思いますので、ヴィクトリアMと安田記念を連勝したウオッカとは、単純には比べられないと思います。

またアパパネはトライアルでよく不覚をとっていますが、逆に言うと本番の一発にかけるタイプで、常に強さを見せることが難しいのではないでしょうか。今日のレースでも、よく差してきてはいますが、ストロングリターンにはあっさりと交わされて、前走の粘りのようなものが、まったく見られませんでした。

これで上半期のG1は宝塚記念を残すだけとなり、今日走った馬の多くも、夏休みに入るのではないかと思います。アパパネには、今度はぜひマイルCSあたりを本気で狙ってもらって、今日のリベンジを果たしてもらいたいと思います。

リアルインパクト
リアルインパクトと戸崎騎手 戸崎騎手はJRAのG1初制覇おめでとうございます
リアルインパクト
リアルインパクト 3歳馬の優勝は第2回以来だそうです
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