2強対決はなぜか1頭が崩れます ~阪神JF

今年の阪神JFは、2強対決の様相でした。
かたやデイリー杯2歳Sで牡馬を相手にせず、上がり33.7で1.33.6というタイムで楽勝したレーヴディソール。
もう一方は、去年のアパパネも勝った500万下の東京芝1600m赤松賞で、上がり33.8、2 1/2馬身差で楽勝したダンスファンタジア。

重賞で牡馬を下したレーヴディソールが1.6倍の圧倒的な1番人気に支持されましたが、ダンスファンタジアの勝ち方も大物感あふれており、またダンスインザムードの娘ということで3.6倍の2番人気になりました。3番人気のアヴェンチュラが9.9倍なので、2強といっていいでしょう。

レースは先行各馬が抑えたこともあり、予想以上のスローペースとなり掛かる馬が続出。しかしやや出遅れたレーヴディソールは、落ちついて中団後方の外を進みます。
ところが同じく出遅れたダンスファンタジアは掛かってしまい、武豊騎手が必死になだめるものの、向こう正面では後方からレーヴディソール他を交わして一気に好位まで上がっていってしまいました。

そして直線に入ると、ダンスファンタジアは一瞬伸びかかるものの、掛かったのが災いしたのか、外から来たレーヴディソールに交わされると失速。過去2戦からは想像もできなかった0.8秒差の9着に終わりました。
対するレーヴディソールは、メンバー最速の上がり33.9で1/2馬身差し切り、無敗での2歳女王に輝きました。

パドックでも落ち着いているレーヴディソールに対して、ややテンションが高いダンスファンタジアに若干の不安を感じたのですが、輸送の負担を減らすための、藤沢和厩舎のめずらしい栗東滞在も、報われませんでした。

だいたいにおいて、2強対決の場合は1頭が崩れることが多いような気がします(テイエムオペラオー対メイショウドトウのように、きっちり2頭でワン・ツーを重ねる場合もありますが)。
その理由はさまざまあるのでしょうが、お互いにマークすることにより勝負どころで大きな負担がかかり、それに耐えられないほう(時には両方)が大きく負けてしまうとか、その勝負の間隙を縫って漁夫の利を得ようとする馬が必ず現れるとか、そんなところでしょうか。
これが3強だと意外とすんなり3頭で収まったりするのは、プレッシャーが分散するということもあるのかもしれません。

ただし馬券を買う側からすると、2強の場合その組み合わせは間違いなくオッズが低いので、その1点につぎ込むか、あるいは2強が崩れるのに賭けるか悩むことになります。前者を選ぶ場合、さらに3連複や3連単で2頭を固定することも多いでしょう。

しかし結果的には、どちらかが崩れるケースが圧倒的に多いような気がします。
今回も崩れるとしたら早いペースを経験していないダンスファンタジアだろうと思っていたら、まさにその通りになりました。

競馬を長くやっているからといって、馬券が当たりやすくなることは無いのではと経験的に思うのですが、こういうジンクスは知っておいて損はないです。ただしその場になると、なかなか思い切れないのですが。

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