グランアレグリア

性別 毛色 鹿毛
生年月日 2016年1月24日 所属 美浦・藤沢和雄厩舎
ディープインパクト タピッツフライ (母父:タピット)
戦績 15戦9勝
(9・2・2・2)
生産者 北海道安平 ノーザンファーム
馬主 サンデーレーシング 騎手 C.ルメール、池添謙一
おもな
勝ち鞍
桜花賞(2019)、安田記念(2020)、スプリンターズS(2020)、
マイルCS(2020,2021)、ヴィクトリアM(2021)、
阪神C(2019)、サウジアラビアRC(2018)

    アスリートとは常に頂点を目指すもので、競走馬も例外ではない。しかし頂点を極めた場合、次に何を目標にするのかというのは、意外と難しいのではないだろうか。
    競走馬の場合、3歳まではクラシックを目指し、古馬になってからはそれぞれの距離や適性に合わせて、さらに上を目指すというのが一般的だろう。しかし時にはカテゴリーを超えた挑戦というのもある。
    個人的には、その代表がグランアレグリアだと思う。クラシックと短距離で頂点を極めた彼女に、陣営が托した夢は中距離でもトップを取ることだった。

    2歳(2018年)

    グランアレグリアは、父ディープインパクト、母はアメリカで牝馬限定のマイルG1 2勝を含む7勝をあげた実力馬。母系からもマイルが向いているという判断だったのだろう。当初からマイル戦を意識したローテーションをとることになる。

    デビューは早く、2歳戦の初週となる2018年6月3日、東京芝1600mの新馬戦だった。ルメール騎手鞍上で1.8倍の1番人気に支持され、それにこたえてのちに阪神JFを勝つダノンファンタジーに2馬身差をつける楽勝で初戦を飾った。勝ちタイムは新馬戦レコードを1.1秒も塗り替える1.33.6で、早くも将来が約束されたように思われた。
    2走目は秋のサウジアラビアRCと、いきなり牡馬相手の重賞に挑戦。1.3倍の圧倒的な1番人気になると、2着馬に3 1/2馬身差をつける走りで、あっけなく連勝で重賞も制覇した。

    そして次はG1に挑戦するのだが、主戦のルメール騎手が香港遠征で乗れないこともあり阪神JFはパスして、牡馬相手の朝日杯FSに出走してきた。サウジアラビアRCで牡馬相手に楽勝していることから、当然勝負になると踏んでもいただろう。しかし初の長距離輸送と右回りや、ペースが上がった時の対応など、克服すべき壁も低くはなかった。

    唯一の牝馬ながら1.5倍の1番人気となったグランアレグリアは、好スタートから掛かるのを抑えて2番手を追走する。直線に入って早めに追い出したアドマイヤマーズに外から並ばれると、逃げていたイッツクールとの間に挟まれて、やや追い出しのタイミングが遅れる。それでも最内からすぐ前のアドマイヤマーズを懸命に追うが、最後は脚色が鈍ってクリノガウディーにもかわされて3着に終わった。

    3歳(2019年)

    残念ながら無敗は継続できなかったが、次は目標の桜花賞に直行する。
    1番人気は4連勝で阪神JF、チューリップ賞も制したダノンファンタジーで、グランアレグリアは3.4倍の2番人気。朝日杯FSで最後に伸びきれなかったことや、その後疲れが取れずにぶっつけのローテーションとなったことなども影響したのだろう。当時はまだ休み明けよりも、トライアルを使う馬の方が支持されていた。
    個人的にも勝つのは2頭のどちらかだと思った。ともに調教もパドックの様子もよく、結局絞り切れずに2頭から流すような買い方になった。

    好スタートから好位を取ったグランアレグリアだが、久々も影響したのか掛かるのをルメール騎手が懸命に抑える。3コーナー過ぎから抑えきれないように上がっていき、4コーナー手前では早くも先頭に立つ。そのまま直線は後続を突き放していく。外からダノンファンタジーが差を詰めてくるが残り200m過ぎから脚色が鈍り、グランアレグリアが独走状態。最後は差してきたシゲルピンクダイヤに2 1/2馬身差をつけ、レースレコードの圧勝でクラシックウイナーとなった。
    年明け初戦で桜花賞を勝ったのはグランアレグリアが史上初めてだったが、その後はソダシやリバティアイランドなど、阪神JFから直行で桜花賞を勝つ馬が増えていくことになる。

    次走はオークスを目指すと思っていたのだが、陣営は牡馬相手のNHKマイルCを選択する。やはり距離適性を重視したのと、桜花賞の強いパフォーマンスを見て、あらためて牡馬相手でも勝算ありと踏んだのだろう。
    朝日杯FSを勝ったアドマイヤマーズが共同通信杯、皐月賞と連敗してきたこともあり、グランアレグリアが1.5倍の1番人気に支持される。

    ところが好位を進んだグランアレグリアは直線に入って前がふさがると、ルメール騎手には珍しく強引に外に出そうとして他馬の進路を妨害。その後も前半に掛かったせいか伸び一息で、勝ったアドマイヤマーズからは1 3/4馬身差4位入線に終わった。
    審議になって、グランアレグリアは5着に降着。ルメール騎手は3月にも騎乗停止になっていたこともあり、16日間(開催6日間)の騎乗停止という重い処分が下った。

    グランアレグリア
    グランアレグリア 2019年5月5日 NHKマイルC出走時 東京競馬場

    夏を休養したグランアレグリアは、秋以降は短距離路線を歩むことになり、馬主サイドからはスプリンターズSからマイルCSを目指すと発表された。しかし挫石の影響で両レースは回避することになり、結局7か月半ぶりの阪神Cが復帰レースとなった。
    2.1倍の1番人気に支持されたレースで、中団から直線は馬なりで抜け出すと、ムチを入れることなく5馬身差の快勝。初の1400m戦だったが、スプリント能力の高さをまざまざと見せつけることになった。

    この年の3歳牝馬3冠はすべて勝ち馬が異なり、安定感では秋華賞を勝ったクロノジェネシスだったが、古馬相手の阪神C5馬身差圧勝が効いたのだろう。グランアレグリアが最優秀3歳牝馬の称号を獲得した。

    4歳(2020年)

    古馬になっての初戦は、初の芝1200mとなる高松宮記念だった。新型コロナウイルスの影響で、初めての無観客G1となったレースで、ルメール騎手がドバイに出張したために、池添騎手が騎乗。同厩舎の先輩で前年のスプリンターズSの覇者タワーオブロンドンに次ぐ4.1倍の2番人気となった。
    それまで芝1200mのG1をディープインパクト産駒は勝っておらず、グランアレグリア自身初のスプリントG1ということもあって、この人気に落ち着いたのだろう。

    重馬場のレースで9番人気の5歳牝馬モズスーパーフレアが離して逃げる。直線でクリノガウディー、ダイアトニックが迫り、3頭が先頭争いをするゴール前で、後方から一気に追いこんできたのがグランアレグリアだった。
    その上りは、重馬場ながらメンバー1位タイとなる33.1。4頭が並んでゴールしたが、1位入線のクリノガウディーが進路妨害となり4着に降着。繰り上がり1着のモズスーパーフレアについで、グランアレグリアはハナ差2着となった。
    残念ながらディープインパクト産駒初のスプリントG1勝利はならなかったが、阪神Cに続くスプリント戦の好走で、そのスピード能力の高さは大いに評価されることになった。
    しかしスプリント戦ではどうしても後方からのレースになり、対応はできるが適距離はもう少し長いところではないかと思われた。

    次走はヴィクトリアMを予定していたが、熱発の影響で回避し、安田記念に向かう。
    レース史上最多のG1馬10頭が参戦したが、1番人気は前走のヴィクトリアMで芝G1 7勝の最多タイ記録に並んだアーモンドアイ。前年僅差3着の雪辱を期待されたこともあるが、舞台は最適と考えられ、ルメール騎手騎乗もあって1.3倍と圧倒的な人気だった。
    対して引き続き池添騎手が乗ったグランアレグリアは、1年ぶりのマイル戦でもあり、12.0倍と3番人気ながら少し離された状況だった。

    やや出遅れて後方からになったアーモンドアイに対して、グランアレグリアは中団につける。直線に向いてグランアレグリアが先にスムーズに追い出すが、アーモンドアイは前がふさがってやや追い出しが遅れる。
    残り200mで2馬身ほど抜けて先頭に立ったグランアレグリアは、ぐんぐんと後続を突き放していく。対するアーモンドアイはいつもの伸びがなく、残り100mで3馬身離されて万事休す。最後は抑える余裕でグランアレグリアがアーモンドアイに2 1/2馬身差で余裕の勝利。G1 2勝目をあげた。

    グランアレグリアにとって、やや重の馬場が向いたということもあるし、3歳時に見られた精神的な弱さが、成長によって解消されてきたことも感じられる勝利だった。
    また池添騎手は道中で前の馬が跳ね上げた芝の塊が顔面を直撃。インタビューでは右目が腫れて痛々しい状況だったが、逆にそれで力が抜けて良かったかもしれないと、前向きなコメントが印象的だった。

    秋はふたたびスプリント戦に挑戦するために、ルメール騎手鞍上でスプリンターズSに出走。しかし安田記念の勝ち方からマイルの方が向いていると考えた人も多かったのだろう。1番人気ながら2.2倍というやや高いオッズになる。

    そして心配した通り、道中はルメール騎手が必死に追うものの、後方2番手からの追走となる。前が飛ばしたためハイペースだったが、4コーナーでも後ろから2番手と、中山の短い直線を考えるとほぼ絶望的な位置取り。
    ところが直線で大外に出すと、残り200mを切ってから目が覚めるような末脚で一気に外からまくっていき、残り50mで先頭に立つと、ダノンスマッシュに2馬身差をつける圧勝。
    ディープインパクト産駒として初のスプリントG1制覇を達成するとともに、良馬場のスプリンターズSを2馬身差以上で勝った4頭目(G1昇格以降)の馬となった。

    次走はマイルCSに参戦。クラシック惜敗からマイルに路線を変更してきた3歳馬サリオスや、前年の覇者インディチャンプなどが出走する中、1.6倍の圧倒的1番人気に支持される。安田記念、スプリンターズSと圧勝してきた実績から、国内マイル路線では敵がいないといっても過言ではない状況だった。

    好位を進んだグランアレグリアだが、直線に入った時に前をアドマイヤマーズに、外をインディチャンプにふさがれて行き場を失ってしまう。そこでいったん先にインディチャンプを行かせると、その外に持ち出して懸命に前を追う。
    インディチャンプがアドマイヤマーズを交わして完璧な勝ちパターンに見えたが、グランアレグリアは残り100mを切ってからすばらしい末脚を繰り出すと、インディチャンプを並ぶ間もなく差し切り、3/4馬身差をつけてゴール。
    まさに測ったような勝ち方で、グランアレグリアの末脚に自信を持って乗っていたルメール騎手の騎乗にも感心するしかなかった。

    レース後、藤沢師は翌年の現役続行と、マイルよりもさらに距離を伸ばすことにチャレンジすることを示唆。マイルの強さと落ち着き具合から、距離延長は問題ないと思われ、無敗の3歳3冠馬2頭との対戦も期待でき、翌年が大いに楽しみとなった。

    この年の古馬芝短距離G1 4戦において3勝2着1回の成績だったため、文句なしに最優秀短距離馬の称号は得たが、G1 3勝馬が4頭という空前のハイレベルの年だったこともあり、年度代表馬の投票ではわずか2票しか得られなかった。
    年度代表馬となったアーモンドアイには安田記念で完勝しているにもかかわらず完敗で、短距離馬の評価の低さをあらためて認識させられた。このあたりも、陣営が距離を伸ばしたいと考えた理由の1つかもしれない。

    5歳(2021年)

    予定通り年明け最初のレースは、距離を伸ばして芝2000mの大阪杯となった。
    1番人気は前年の無敗の牡馬3冠馬コントレイル(1.8倍)で、疲れが残ったジャパンCでも2着に好走。休養を取って万全の態勢で臨んでおり、距離も最適と思われ、個人的にも中心は揺るがないと思った。

    そして2番人気がグランアレグリア(2.8倍)。初めての2000mであってもマイルでの強さを考えれば、残り400mで急にパフォーマンスが落ちるとも考えにくく、藤沢師も距離を考えて調教を積んできたはずで、期待を込めての支持だった。
    あいにくの雨で重馬場となったが、前年の高松宮記念では33.1の上りでハナ差2着に追い込んでいることから、苦手にするとは考えられなかった。

    レースはレイパパレ(4番人気 12.2倍)が1000m59.8のペースで逃げて、グランアレグリアは好位を追走。3コーナー過ぎからはコントレイルと馬体を合わせて上がって行き、4コーナーではレイパパレのすぐ後ろに取り付く。
    直線でいったんは2番手に上がったものの、残り100mぐらいから脚色が怪しくなり、レイパパレには突き放され、モズベッロ、コントレイルにかわされて4着に終わった。

    しかし上りは37.4とコントレイルと並んで4位タイと、決してばてたようには見えず、距離は問題ないように思えた。それよりも重い馬場が影響したのではないだろうか。こなしているとはいえ、鋭い差し脚を見る限り、やはり良馬場に越したことはないのだろう。

    その後、春は得意のマイルG1に参戦する。
    ヴィクトリアMは牝馬相手ということで、1.3倍の圧倒的な1番人気。ほかに単勝1桁の人気はレシステンシアだけというメンバーで、中団から進めたグランアレグリアは、直線外から1頭だけ32秒台の上りを使って4馬身突き抜けて1着。力の違いを見せつけた。
    これでG1は5勝目。また古馬の芝マイルG1 3戦を完全制覇となったが、これは史上初のことだった。

    グランアレグリア
    グランアレグリア
    グランアレグリア
    グランアレグリア 2021年5月16日 ヴィクトリアM出走時 東京競馬場

    そして連覇を狙って安田記念に参戦。
    前年は1.3倍の圧倒的人気だったアーモンドアイを破っての戴冠だったが、この年は自らが1.5倍の人気を背負っての出走だった。
    ただし懸念は前年のアーモンドアイと同様に初めての中2週となるローテーションだった。グランアレグリアも間隔をあけて使われてきており、最短は桜花賞からNHKマイルCの中3週。この時は5着(4位入線)に敗れていた。
    古馬になって精神的に落ち着いてきたとはいえ、厳しいG1レースを中2週で使う負担は、精神的にも肉体的にも決して軽くはない。しかもグランアレグリアはその年の初戦で重の大阪杯を激走し、4着に敗れていて、その影響も危惧された。

    スタートは5分で出たものの、ポジションを下げて3コーナーでは後ろから4番手の位置。ルメール騎手も促しているが、行きっぷりが悪い。
    そのまま直線に向きやや外目に出すものの、前年や前走のような伸びはなく、これはダメかと思ったところ、残り200m手前からようやくエンジンがかかり進出開始。残り100mを切って外のインディチャンプを交わして先頭に立つ。
    連覇なったかと思ったところ、離れた外からダノンキングリーが同じような伸びを見せ、最後は内外離れて同時にゴール。しかしスローで見るまでもなく、ダノンキングリーがアタマ差前に出ていた。

    グランアレグリアは人気を背負って惜しい2着で、前年のアーモンドアイと同じ結果となった。自身がやったことをやり返された形で、まさに歴史は繰り返すを地でいったという感じだった。
    しかし直線坂下までは大敗もあるかというような状況の中、馬群を割って伸びてきた脚は、意地を感じさせた。負けて強しというのは、まさにこのようなことを言うのだろう。

    グランアレグリア
    グランアレグリア 2021年6月6日 安田記念出走時 東京競馬場


    夏を休養に充てたグランアレグリアは、再び2000mに挑戦すべく天皇賞(秋)に駒を進めた。
    ここでのライバルは大阪杯で先着を許したコントレイル(1番人気 2.5倍)と、3歳馬で皐月賞を勝ちダービーはハナ差惜敗のエフフォーリア(3番人気 3.4倍)。グランアレグリアは両頭に挟まれる2.8倍の2番人気という評価だった。4番人気以下は大きく離れ、実質3頭の争いとみられていた。

    スピードがあるグランアレグリアは2番手を追走。中団にエフフォーリア、それをマークするように直後にコントレイルという順番で進む。1000mが1.00.5とやや遅めの流れで、グランアレグリアは抑えきれない手ごたえで、4コーナーでは先頭に並びかける。残り400mで早くも先頭に立つとエフフォーリア、コントレイルも迫り、残り200mでは3頭で抜け出す形となる。グランアレグリアは懸命に粘るがエフフォーリアにかわされ、さらにゴール直前でコントレイルにも抜かれて3着に終わった。
    着差はわずかに1馬身+クビで、2000mでも十分に戦えることは示した。しかし好勝負だったとはいえ負けには変わりなく、陣営にとっては悔しさしか残らなかっただろう。
    ただ2000mだとどうしてもスピードに勝るため前に行くことになり、目標にされやすく結果として勝ちきれないというのが、距離を伸ばした2戦の印象だった。

    グランアレグリア
    グランアレグリア
    グランアレグリア 2021年10月31日 天皇賞(秋)出走時 東京競馬場


    その後は連覇を狙ってマイルCSに参戦することになったが、レースの4日前に、マイルCSを最後に引退することが発表された。
    G1馬が6頭とメンバー的にそろったが、マイルでの実績は抜けているグランアレグリアは、天皇賞(秋)で負けているとはいえ1.7倍の圧倒的1番人気。牝馬の引退レースにも関わらず、信頼は揺らがなかった。

    前走とは違ってペースが上がるマイル戦では後方から進む。当面の相手である2番人気のシュネルマイスターを前に見る位置につけると、3コーナーからは外に出して進出開始。
    直線は馬場のいい大外に出して脚を伸ばすと、残り200m手前から一気に前の馬たちを交わしていき、残り100mで先頭に立つ。最後は内から伸びてきたシュネルマイスターを3/4馬身抑えて1着。見事に引退レースを勝利で飾り、G1 6勝を達成した。
    終わってみれば着差以上の完勝で、マイルでの強さはやはり抜けていることがわかる。距離不適の天皇賞(秋)での3着は、逆にその強さを強調することになった。

    この年はマイルG1で2勝2着1回の成績。スプリントG1には出走しなかったが、ほかに短距離G1馬でG1を2勝以上した馬はおらず、2年連続で最優秀短距離馬に選ばれた。

    競走馬としての総括、繁殖牝馬としてその後

    1200mから2000mまでG1を12戦走って、6・2・2・2の安定感。しかも着外の2も4位入線5着と4着で、生涯1度も掲示板を外すことがなかった。また基本的にスプリント戦は追い込み、マイル戦は差し、2000mだと先行が多く、距離にかかわらず一定のペースで走り、必ず上位に来るという戦歴も興味深い。
    そういう展開や成績を見ると、厩舎の距離適性や調子を見る目の確かさがグランアレグリアの好成績を生んでいるのだとわかるし、結果的にマイルが最適の距離だったと思われる。

    2021年12月18日に中山競馬場で引退式を行ったグランアレグリアは、生まれ故郷のノーザンファームで繁殖入り。初年度はエピファネイアを種付けして牡馬が誕生した。
    グランアレグリア自身はおもにマイル以下での活躍が目立ったが、2000m以上にも実績があったエピファネイアやモーリスと掛け合わされており、産駒には中距離以上での活躍も期待したい。