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2015年06月28日

やはりG1 3連覇は無理だった・・・ ~宝塚記念

今年の宝塚記念で大きく注目されたことは、ゴールドシップの3連覇なるかということでしょう。重賞の3連覇は、タップダンスシチーの金鯱賞やエリモハリアーの函館記念など、JRA重賞では4頭が達成していますが、G1では例がありません(交流G1ではヴァーミリアンなど3頭が達成)。
印象に残っているのはメジロマックイーン(個人的に最強馬候補の1頭です)が3連覇に挑んだ1993年の天皇賞(春)ですが、この時はライスシャワーの2着に敗れました。
G1の3連覇ということは、3年間古馬の一線級にいて、かつその時期に調子をトップに持っていく必要があるということであり、繊細なサラブレッドにとっては、それだけでもかなり困難なことだと思います。

その偉業に果敢に挑戦したゴールドシップですが、前走で悲願の天皇賞(春)を制し、圧倒的な1番人気で臨むというだけでも、すばらしいことだったと思います。
しかしその挑戦も、スタートして数秒で事実上終わってしまいました。ちょうどゲートがあく直前に立ちあがってしまい、2秒以上の大きな出遅れ。いくらスタミナに自信があるとはいえ、あの差をつめて勝つのは、事実上不可能でしょう。

無事にゲートを出ていたらということを考えても仕方ないですが、ゴールドシップの特に古馬になってからの気まぐれというか、安定感のない成績を見ていると、なんとなく勝ちはないかなという気もしていました。4歳以降、連勝したのは今年の阪神大賞典、天皇賞(春)が初めてであり、いわんや3連勝の場面は想像できなかったのです。

宝塚記念を勝っていれば、シンボリルドルフやディープインパクトなどの名馬に並ぶJRA G1 7勝目をあげていたのですが、残念ながらそれはお預けとなりました。おそらく現役で走るのは今年いっぱいでしょうから、あとチャンスは秋の3走。そのうち2走は実績のない東京なので、有馬記念がおそらく最後のチャンスになるでしょう。3歳時に勝っているとはいえ、ここ2年は3着と好走するも勝てず。はたしてどうなるでしょう。
個人的には好きな馬なので、勝ってほしいと思いますが。

2015年06月07日

荒れるG1の今年の荒れ方 ~安田記念

安田記念といえばもっとも荒れるG1というイメージですが、今年は1番人気のモーリスがこの10年来たことがない前走G3勝ちで、2番人気のフィエロはやはり連対例のない重賞未勝利。3番人気のヴァンセンヌは東京新聞杯勝ちで京王杯SC2着とそこそこですが強調材料に欠ける面もあります。
ということで、人気馬が皆飛ぶパターンを想定人も多かったのではないでしょうか。

そもそもモーリスのダービー卿CTの3 1/2差の勝ちは鮮やかだったものの、3連勝はすべて中山で東京実績はなく、またダービー卿CT組は毎年安田記念では苦戦していることからみて、同じパフォーマンスは難しいのではないかとも考えられたのです。またあの中山で上り33.0というのも、ちょっと速すぎる感じです。

しかしそんな懸念も吹き飛ばすようなすばらしいパフォーマンスで、モーリスは見事に安田記念を制しました。最後はヴァンセンヌにクビ差まで迫られましたが、抜かせなかった勝負根性もすごいと思います。
ということで終わってみれば1番人気、3番人気の組み合わせで、意外と固い決着となりました。ところがさすが安田記念で、3着は12番人気のクラレント。この馬は驚異的な左回り巧者で、右回りを走ったここ4戦は2桁着順3回を含むすべて着外だったのですが、その前の2戦は左回りの新潟で重賞を連勝しており、久しぶりの左回りで激走して穴をあけました。
この1番人気-3番人気-12番人気の組み合わせは、くしくも2年前とまったく同じ人気順の決着。さすが荒れる安田記念の面目躍如という感じです。

これでモーリスは堀厩舎に転厩してから無敗の4連勝でG1ホースになるという、まさにシンデレラストーリーを演じました。スクリーンヒーロー×カーネギーという一見地味な血統ではありますが、その母系はメジロモントレーからメジロボサツにさかのぼる由緒正しいメジロ牧場の血を受け継いでおり、オールドファンにはうれしい勝利だったのではないでしょうか。
そして堀厩舎は先週のダービーに続いての2週連続のG1制覇で、安田記念はリアルインパクト、スクリーンヒーローに続く3勝目。この春のG1も皐月賞、ダービーに続く3勝目と、まさに飛ぶ鳥を落とす勢いです。連対率も先週時点で驚異の3割超えで、これは東西の全厩舎を通して唯一の数字です。

これで春のG1は宝塚記念を残してひと段落ですが、これからのモーリスやドゥラメンテをはじめとする堀厩舎の活躍からは、しばらく目が離せそうにありません。