第86回 菊花賞(2025年)
  10/26 京都 芝3000m 小雨・やや重 18頭

状況

3歳牡馬クラシック最後で最長のレース。最も強い馬が勝つとされる
皐月賞馬、ダービー馬不在で混戦。春の実績馬で夏の重賞好走馬、トライアル好走馬が人気。
過去10年で1番人気が3勝だが、3番人気以内が必ず連対。3番人気以内同士の組み合わせはない

人気

  1. エネルジコ(3.8倍):青葉賞1着だがダービーは回避。別定になった新潟記念1番人気で僅差2着
  2. エリキング(4.3倍):京都2歳S勝ちながら怪我で春のクラシックは着外。神戸新聞杯快勝で復活
  3. ショウヘイ(7.9倍):ダービー3着と春の実績は1番。神戸新聞杯いったん抜け出すも2着惜敗
  4. マイユニバース(9.1倍):中山芝2500m九十九里特別逃げて7差圧勝。距離伸びて良い
  5. ゲルチュタール(9.2倍):青葉賞3着。近2年の連対馬と同じ新潟芝2200m3勝C日本海S1着
    以下ジョバンニ(11.9倍)、ヤマニンブークリエ(14.1倍)、ミラージュナイト(15.2倍)、レッドバンデ(17.4倍)までが20倍以下

パドック

  • エリキング:がっしりした馬体で落ち着いてクビを使い伸びやかな歩様。トモの踏み込み力強い
  • エネルジコ:気合乗りよくクビを下げて歩く。毛づや良くトモの踏み込み力強い
  • ゲルチュタール:落ち着いているが適度な気合乗り。馬体やや太目に映るがトモの送り力強い
  • ショウヘイ:気合乗りよくクビを上げ下げしてテンション高め。トモの踏み込み力強い
  • ヤマニンブークリエ:落ち着いているが適度な気合乗り。トモの送りは浅め
  • ジョバンニ:落ち着いているが気合不足に映る。トモの踏み込み浅めで力強さに欠ける

レース

ほぼ揃ったスタートからマイユニバースが後方に下げる。外からジーティーアダマンがじわっとハナへ。レクスノヴァス、エキサイトバイオ、ヤマニンブークリエが続き、ショウヘイもやや掛かり気味に先行。レッドバンデ、ジョバンニ、ゲルチュタールなどが中団。後方にエネルジコ、エリキング、マイユニバースなどがいて、最後方はミラージュナイト。
最初の直線は縦長で進み、後方のマイユニバースが外を通って少しずつ上がっていく。1000mは1.00.8と平均ペース。あまり順位は変わらず淡々と進む。
向こう正面でもマイユニバースが中団から徐々に前に上がっていき、遅れて3コーナー手前でエネルジコも少しずつポジションをあげ。つれてエリキングも動き出す。3コーナーから馬群が一団となってきて横に広がり、一気にペースが上がる。エキサイトバイオが外から先頭に立ち、さらにレクスノヴァス、マイユニバースも続いて、各馬外目に出して4コーナーを回って横に広がって直線へ。

直線に入るとエキサイトバイオが先頭で1馬身抜けて、ショウヘイ、レクスノヴァス、レッドバンデが続くが、外からエネルジコが伸びてくる。エリキングは3馬身ほど置かれた後方。
残り250mぐらいで馬場中央のエキサイトバイオをエネルジコが外からとらえて先頭。レッドバンデが3番手で粘り、レクスノヴァス、ショウヘイは後退。残り200mを過ぎてエネルジコが末脚を伸ばすが、エキサイトバイオが追いすがり、3番手はレッドバンデ。
しかしエネルジコが徐々に突き放し、残り100mで抜け出す。2,3番手でエキサイトバイオ、レッドバンデが粘る中、外からエリキングが一気に伸びてきて、ゴール直前で2番手に上りエネルジコに迫る。
しかしエネルジコはそのまま1着でゴール。2馬身差2着がエリキング。3番手は粘るエキサイトバイオにゲルチュタールが外から迫るが、3/4馬身差3着にエキサイトバイオが残し、ハナ差4着がゲルチュタール。5着はクビ差でレッドバンデが粘る。

エネルジコは折り合って後方を進み、3コーナー手前から上がっていくと坂の下りで一気に進出。勢いのまま直線は脚を伸ばして後続を突き放す。鞍上の指示に素直に従い、スタミナと1番の末脚を発揮して強い勝ち方。
エリキングは後方待機からエネルジコを追って進出するも、4コーナーでは突き放される。直線は長く脚を使って最後はなんとか2着を確保。
エキサイトバイオは先行して4コーナーでは先頭。直線もよく粘りスタミナあるところを見せて3着と健闘。ゲルチュタールは中団にいたが3コーナーから後方に置かれ、直線はじりじりと伸びるが3着争いまで。

次走へのヒント

  • エネルジコは3コーナーから進出して1番の上りで完勝。スタミナあり鞍上の指示に素直で長く脚使う。中長距離での活躍が期待できる
  • エリキングは後方から上がって行き長く脚を使う。後方からの脚質で展開に左右されるが2400m前後が合う印象
  • エキサイトバイオは先行して粘りスタミナがあることを証明。レイデオロ産駒2年連続3着で勝ちきれないが長距離合う

来年へのヒント

神戸新聞杯組とセントライト記念組が中心で、皐月賞、ダービー上位馬や人気馬を重視する必要あり。夏の古馬別定重賞好走も評価が必要。夏に2,3勝Cを勝った馬は、2000mを超える距離で速い時計で勝っていれば連下に注意。トライアルで権利取り目的に仕上げると、本番で厳しくなることが多い。

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 5 9 エネルジコ 牡3 ルメール 57 3.04.0 美・高柳瑞 1
2 7 15 エリキング 牡3 川田 57 2 栗・中内田 2
3 7 14 エキサイトバイオ 牡3 荻野極 57 3/4 栗・今野 13
4 6 12 ゲルチュタール 牡3 坂井 57 ハナ 栗・杉山晴 5
5 8 18 レッドバンデ 牡3 佐々木 57 クビ 美・大竹 9

払戻金

単勝 9 380円 1番人気 馬連 9-15 1,110円 1番人気
馬単 9-15 2,100円 1番人気 枠連 5-7 1,010円 2番人気
3連複 9-14-15 45,690円 137番人気 3連単 9-15-14 140,270円 467番人気
複勝 9 180円 1番人気 ワイド 9-15 540円 1番人気
15 190円 2番人気 9-14 5,480円 54番人気
14 1,180円 13番人気 14-15 8,370円 66番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)