第86回 オークス(2025年)
  5/25 東京 芝2400m 曇り・良 18頭

状況

3歳牝馬のクラシック第2弾。ほとんどの馬に初距離の芝2400mで、距離適性も気になるが、この時期は完成度が重要ともいわれる
桜花賞馬上位のエンブロイダリー、アルマヴェローチェ、リンクスティップが人気の中心だが、以下は重賞勝ち馬が並ぶ
過去10年で1番人気は6勝2着2回とまずまず。桜花賞上位組が中心も人気どおりには納まらず、先行馬は良績少なく差し馬中心

人気

  1. エンブロイダリー(3.3倍):クイーンC、桜花賞と連勝。末脚良いが血統的にマイラーで距離伸びてどうか
  2. アルマヴェローチェ(3.4倍):阪神JF1着で桜花賞は2着。左回り未経験だが血統的に距離伸びて良さそう
  3. リンクスティップ(3.7倍):きさらぎ賞2着で、桜花賞追いこんで3着と末脚良いが、勝ちきれない面あり
  4. カムニャック(14.3倍):フローラS中団から長く脚を使って1着。キタサンブラックと血統背景同じ
  5. エリカエクスプレス(14.5倍):フェアリーS1着で桜花賞1番人気5着。先行脚質がどうか
    以下ブラウンラチェット(15.3倍)、パラディレーヌ(17.7倍)までが20倍以下

パドック

  • アルマヴェローチェ:気合乗りよくクビを使って集中して歩く。トモの踏み込み力強い
  • カムニャック:落ち着いており適度な気合乗りで集中して素軽い歩様。トモの踏み込み深い
  • エンブロイダリー:適度な気合乗りで落ち着きも感じさせ伸びやかな歩様。トモの踏み込み深く力強い
  • リンクスティップ:テンション高めで気合乗りよくきびきび歩く。クビを使って歩きトモの踏み込み力強い
  • パラディレーヌ:クビを使って歩き気合乗りよくややテンション高め。トモの送りは浅めも力強い
  • ブラウンラチェット:適度な気合乗りでクビを使って歩く。小柄な馬体でトモの踏み込み力強い

レース

ほぼ揃ったスタートから大外のエリカエクスプレスがハナへ。ケリフレッドアスク、レーゼドラマが続き、好位にアルマヴェローチェ、エンブロイダリーなど。中団にパラディレーヌ、サヴォンリンナ、ブラウンラチェット、さらにカムニャック。後方はややバラけてリンクスティップ、ビップデイジー、タイセイプランセスなどで、最後方はタガノアビー。向こう正面は後方がバラけた縦長で進む。
1000mは1.00.0と平均ペース。後方馬群は3コーナーから徐々に詰まっていき、4コーナー手前で横に広がって一団となって直線へ。

直線に入って先頭のエリカエクスプレスに外からケリフレッドアスクが並び、2頭で先頭争い。その後ろにアルマヴェローチェで内にレーゼドラマ。
残り400mでエリカエクスプレスが再び前に出て、ケリフレッドアスクはやや後退。2頭の間をアルマヴェローチェが伸びてくる。残り300mでアルマヴェローチェが先頭のエリカエクスプレスに並びかけ、後退するケリフレッドアスクの外からカムニャックがいい脚で伸びてくる。残り250mでアルマヴェローチェがエリカエクスプレスを交わして先頭。離れた外からカムニャックが迫り、さらに馬場中央でパラディレーヌ、内ラチ沿いで1頭だけタガノアビーも必至で追う。
残り200mでアルマヴェローチェが1馬身抜けて先頭。外のカムニャックが2番手で、エリカエクスプレスにパラディレーヌが並んで3番手。
残り100mでアルマヴェローチェが3/4馬身差で先頭も、カムニャックが外からじわじわ差を詰めてくる。3番手は最内のタガノアビーと馬場中央のパラディレーヌが並び、その後方からリンクスティップも伸びてくる。
アルマヴェローチェが必死に追って先頭キープも外からカムニャックも差を詰めてきて、ゴール直前でカムニャックがアタマ差前に出て1着でゴール。2着はアルマヴェローチェで、3番手はタガノアビーとパラディレーヌが並んで入線も、タガノアビーがクビ差先着。5着はやや離れてリンクスティップ。

カムニャックは中団後方の外につけ、そのまま直線に向くと外から差を詰めてくる。じわじわと長く脚を使って伸びると、ゴール直前で先頭に立つ。切れる脚はないが2番の上りで差し切る。
アルマヴェローチェは好位の最内から4コーナーで外目に出し前のエリカエクスプレスを追って脚を伸ばす。馬群を突いていったん先頭も、最後はアタマ差屈した。
タガノアビーは最後方から1頭だけ空いた最内を突いて脚を伸ばし1番の上りで3着争いを制する。パラディレーヌはアルマヴェローチェを追って中団最内から脚を伸ばすが4着まで。

次走へのヒント

  • カムニャックは距離を伸ばして良さが出たが切れるタイプではないので、今後も2000m以上で直線の長いコースが合う
  • アルマヴェローチェはやや詰めの甘さはあるが堅実。距離の融通は利くが2000m前後が合う印象
  • タガノアビーは馬場の悪い最内で最速の上りで差しており、時計のかかる馬場で末脚を活かす展開が合う

来年へのヒント

桜花賞組で末脚が良かった馬や人気の馬が中心になるが、他のレースのレベルの評価は必要。フローラSやフラワーCで末脚のよさやしぶとさが見られた馬や、連勝中の馬は要注意。距離が長いので、経験浅い馬は厳しい。またオープン実績は必須。距離実績は1600m以上あればよいが、完成度プラス血統やレースぶりから距離適性をつかむことも大切

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 7 15 カムニャック 牝3 シュタルケ 55 2.25.7 栗・友道 4
2 1 1 アルマヴェローチェ 牝3 岩田望 55 アタマ 栗・上村 2
3 7 13 タガノアビー 牝3 藤岡 55 1 1/4 栗・千田 10
4 2 3 パラディレーヌ 牝3 丹内 55 クビ 栗・千田 7
5 3 5 リンクスティップ 牝3 Mデムーロ 55 1 1/4 栗・西村 3

払戻金

単勝 15 1,430円 4番人気 馬連 1-15 2,470円 6番人気
馬単 15-1 6,700円 23番人気 枠連 1-7 1,590円 6番人気
3連複 1-13-15 21,380円 60番人気 3連単 15-1-13 130,640円 326番人気
複勝 15 340円 4番人気 ワイド 1-15 900円 6番人気
1 160円 1番人気 13-15 3,890円 35番人気
13 700円 10番人気 1-13 1,900円 20番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)