第30回 NHKマイルカップ(2025年)
  5/11 東京 芝1600m 晴・良 18頭

状況

3歳マイル王決定戦。短距離得意な馬や、クラシックでは距離が長く合わない馬などが広く集結
前年の2歳牡馬王者のアドマイヤズームが中心もトライアル2着で、上位はやや混戦
前走は3歳G1か芝1600m以上の重賞からと傾向は明確だが巻き返しも多く荒れやすい。馬場が良く速い決着になるので脚質はまんべんない

人気

  1. アドマイヤズーム(2.5倍):朝日杯FSは2 1/2差と強い勝ち方。NZT2着と圧倒的人気を裏切る
  2. イミグラントソング(5.4倍):NZTで後方からアドマイヤズームを差し切りクビ差1着
  3. マジックサンズ(8.4倍):札幌2歳S1着。ホープフルS大敗も皐月賞1番の上りで6着
  4. ランスオブカオス(8.8倍):朝日杯FS3着で前走チャーチルDC1着。マイルに良績
  5. マピュース(10.1倍):クイーンC2着、桜花賞4着とマイルで好走。東京得意
    以下モンドデラモーレ(13.1倍)、サトノカルナバル(14.2倍)、アルテヴェローチェ(16.3倍)までが20倍以下

パドック

  • マジックサンズ:落ち着いているが適度な気合。クビを使って伸びやかな歩様。トモの踏み込み力強い
  • アドマイヤズーム:適度な気合乗りでクビを使ってゆったりした歩様。トモの送り浅めも力強い
  • イミグラントソング:落ち着いているが適度な気合乗りで素軽い歩様で歩く。トモの踏み込み力強い
  • モンドデラモーレ:気合乗りよく前進気勢が強い。クビを使ってトモの踏み込み力強い
  • マピュース:気合乗りよくテンション高めで時々小脚を使う。トモの踏み込み力強い
  • コートアリシアン:気合乗りよくクビを使って歩く。トモの送りはやや浅めだが力強い

レース

ほぼ揃ったスタートだがコートアリシアンが大きく外によれてが10馬身以上出遅れ。好スタートのランスオブカオスが飛び出すが外からトータルクラリティがハナへ。アドマイヤズーム、ヴーレヴー、ランスオブカオスなどが先団。イミグラントソング、アルテヴェローチェ、モンドデラモーレなどが中団で続く。その後方にパンジャタワー、チェルビアット、サトノカルナバル、マピュースなどが続き、さらにマジックサンズなどがいて最後方はコートアリシアン。
600mでヴーレヴーが先頭に立ち、33.4とかなりのハイペース。向こう正面はかなりばらけた縦長の形で進む。

3コーナーから後方の馬がペースを上げて馬群が詰まってくる。4コーナーはやや広がるが、縦長のまま直線へ。
直線に入ってヴーレヴーが先頭も、アドマイヤズームが馬なりで外から迫り、その後方からイミグラントソング、ランスオブカオスも差を詰めてくる。残り400mでアドマイヤズームが先頭で、内からイミグラントソング、ランスオブカオスが並びかけてきて、外の後方からはモンドデラモーレが伸びてくる。
残り300mでアドマイヤズームが大きく外によれると失速。内からランスオブカオス、外からモンドデラモーレ、さらにパンジャタワーが先頭争い。その中から外のパンジャタワーが脚を伸ばして、残り200mで先頭。内のモンドデラモーレが続き、さらに内からランスオブカオス、マジックサンズなども前に迫ってくる。
残り100mでパンジャタワーが1/2馬身半ほど抜け出して先頭で、2番手は最内のマジックサンズ。間でモンドデラモーレ、ランスオブカオスも粘り、その間からチェルビアットも伸びてくる。
最後はパンジャタワーとマジックサンズが内外離れて競り合い、間からチェルビアットが伸びてきて3頭が並んだままゴール。しかしアタマ差パンジャタワーが出ていた。2着はマジックサンズで、ハナ差3着がチェルビアット。最後にやや遅れたモンドデラモーレが1/2馬身差4着。


パンジャタワーは控えて中団の馬群内を追走。4コーナーで外に出すと直線は大外から差してきてメンバー3位の34.2で差し切ると、最後の競り合いも制した。
マジックサンズは抑えて向こう正面はやや離れた後方2番手を追走。直線は内を突いて伸び、メンバー1位の33.7で迫ったがアタマ差交わせず2着。
チェルビアットは中団内を追走。直線は馬場中央をじりじり伸びると、メンバー4位の上りで長く脚を使い差のない3着。

次走へのヒント

  • パンジャタワーは陣営も1400m向きと言っていたが速い上りでマイルにも対応。直線長いコースが合うが、本質は短距離向きか
  • マジックサンズはマイルから2000mで末脚を活かすレースが合う。ただし脚質的にペースに左右されやすく脚を余す危険も
  • チェルビアットは長く脚を使うが切れるタイプではなくマイルでは脚の使いどころが難しい。短距離の方が合うか

来年へのヒント

馬場が良く時計が早くなるので、1400m以上の重賞実績があり、持ちタイムが良い馬と末脚が鋭く前走の上がりのタイムがよい馬で特にクラシック出走馬に注意。なおNZT1着馬は、2着以下との着差が大きく、底を見せていないなど成長が期待できる場合は注意が必要だが直結しない。2,3着馬で特に東京実績がある馬は要注意。前走重賞を人気で負けていた馬にも注意が必要。ペースは極端に速くなることは少ないが、末脚鋭い差し馬が有利。

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 6 11 パンジャタワー 牡3 松山 57 1.31.7 栗・橋口 9
2 5 10 マジックサンズ 牡3 武豊 57 アタマ 栗・須貝 3
3 2 3 チェルビアット 牝3 ディー 55 ハナ 栗・高野 12
4 1 1 モンドデラモーレ 牡3 戸崎 57 1/2 美・千葉 6
5 3 5 ランスオブカオス 牡3 吉村 57 1 1/4 栗・奥村豊 4

払戻金

単勝 11 2,610円 9番人気 馬連 10-11 20,740円 44番人気
馬単 11-10 39,730円 88番人気 枠連 5-6 2,920円 13番人気
3連複 3-10-11 275,990円 346番人気 3連単 11-10-3 1,505,950円 1846番人気
複勝 11 850円 9番人気 ワイド 10-11 4,690円 41番人気
10 390円 5番人気 3-11 23,910円 100番人気
3 1,560円 12番人気 3-10 8,070円 57番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)