第49回 エリザベス女王杯(2024年)
  11/10 京都 芝2200m 曇り・良 17頭

状況

秋の牝馬No.1を決める戦いで、ヴィクトリアマイルよりも中長距離向きのスタミナが問われる
毎年3歳馬と古馬の比較が注目され、3歳馬が連対率上だが数は4歳馬。近年3歳馬やや不振だが今年は1頭で評価高い
過去10年3番人気以内がほぼ連対していたが、2年前、3年前は荒れた。近年1,2番人気の好走率は低下

人気

  1. レガレイラ(1.9倍):ホープフルS1着。今年未勝利も皐月賞6着、ダービー5着と牡馬に交じって健闘
  2. ホールネス(8.7倍):全4・1・1・0と着外なし。前走芝2200m牝馬限定L勝って初G1挑戦
  3. スタニングローズ(9.5倍):2年前の秋華賞1着もその後不振。前走クイーンS1差6着で復活傾向
  4. シンティレーション(10.4倍):重賞未勝利だが前走府中牝Sブレイディヴェーグに鋭い末脚で食い下がり2着
  5. シンリョクカ(12.9倍):阪神JF2着以降は不振だったが前走新潟記念ハナ差で制して重賞初制覇
    以下サリエラ(12.9倍)、ハーパー(19.1倍)、コンクシェル(25.8倍)までが30倍以下

パドック

  • レガレイラ:落ち着いているが適度な気合乗りで伸びやかな歩様。トモの踏み込み深く力強い
  • シンティレーション:落気合乗りよくクビを使って素軽い歩様。トモの踏み込み力強い
  • スタニングローズ:落ち着いているが適度な気合のり。トモの送り浅めも踏み込み力強い
  • ホールネス:落ち着いておりクビを使ってゆったりとした歩様。トモの送り浅めも力強い
  • サリエラ:気合乗りよく素軽い伸びやかな歩様。トモの踏み込み力強い
  • シンリョクカ:テンション高めで小脚を使ってちゃかつく。トモは力強い

レース

ほぼ揃ったスタートからピースオブザライフが2馬身ほど大きく出遅れる。内からコンクシェルがハナへ行き、シンリョクカ、ハーパーが続く。好位にスタニングローズ、ホールネスが続き、中団にラヴェル、レガレイラ、シンティレーション、ライラックなど。後方にモリアーナ、サリエラなどがいて、最後方がピースオブザライフ。コンクシェルはやや離して逃げ、向こう正面では4馬身ほど差をつける。シンリョクカ、ハーパーも後続をやや離して2,3番手で、以下は縦長で続く。1000mは59.6と平均ペース。

3コーナー手前から後方の馬が動き出し、徐々に馬群が詰まってくる。3コーナー過ぎからの下りで馬群が固まってきて、横に広がり4コーナー回って直線へ。
4コーナー手前から早めに追い出したスタニングローズが直線は外目に持ち出し、コンクシェルを交わして先頭。3番手シンリョクカは最内に進路を取り、馬場中央の4番手ハーパーにシンティレーション、ホールネス、レガレイラが迫る。その後レガレイラは内に進路を取るがハーパーとシンティレーションにはさまれ、強引に抜けるときにシンティレーションは内にはじかれる不利。

残り200mでスタニングローズは1馬身半抜けて先頭。最内でシンリョクカが2番手で馬場中央1馬身差でホールネスが3番手。外からラヴェルが迫ってきて、内ではシンティレーション、レガレイラ、ライラックなども懸命に脚を伸ばす。
先頭のスタニングローズは脚色よくどんどん後続を離していき、残り100mで3馬身ほど抜けて独走状態。2番手シンリョクカは脚色衰え代わってホールネスが交わして上がるが、大外からラヴェルが追いこんできて残り50mで2番手。
そのままスタニングローズ先頭をキープして1着でゴール。2着は2馬身差でラヴェルが入り、3番手は4頭が並ぶも、ホールネスが3/4馬身差3着で、以下差がなくシンリョクカ、レガレイラ、ライラックと続く。

スタニングローズは好スタートから前に行くと道中は4番手。3コーナー下りを利用して一気に前に行くと直線に入りすぐに先頭。あとは後続を突き放しメンバー3番の上りで復活のG1制覇。過去10年では2番目の速い時計で強いレースを見せた。
ラヴェルは中団で常にレガレイラの外。4コーナーで大外に出すと長く脚を使って2着。2歳のアルテミスS以来久々の好走。
ホールネスは好スタートから好位でスタニングローズの内。4コーナーではやや反応遅れるもじりじり脚を使って3着争いを制す。
シンリョクカは先行して2番手も最後に競り負ける。レガレイラは直線内に行って前が詰まり接触もあり5着まで。

次走へのヒント

  • スタニングローズは早めに仕掛けて最後まで脚を伸ばす強い勝ち方。同様の戦法があっており2000m前後が適距離か
  • ラヴェルは不振が長かったが初騎乗の川田騎手が末脚を活かす乗り方で良さを引き出した。2000m前後で末脚生きる形が理想
  • ホールネスは安定感ありG1でも通用する力を見せたが勝ちきるまでの決め手に欠ける印象。さらなる成長に期待

来年へのヒント

斤量差もあり3歳馬が若干有利だが、世代間の力差は考慮が必要。特に3冠で好走した馬や同等の馬には注意が必要。また前年の好走馬は続けて好走する確率が高い。牡馬混合G2上での好走は高い評価が必要で、逆に連勝中でもOPまでは割引。府中牝S組は、必ずしも連対しなくても、末脚鋭い馬には注目する必要あり。京都ではスローになること多く、先行馬を重視する必要あり。

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 6 11 スタニングローズ 牝5 Cデムーロ 56 2.11.1 栗・高野 3
2 8 16 ラヴェル 牝4 川田 56 2 栗・矢作 12
3 1 1 ホールネス 牝4 坂井 56 3/4 栗・藤原 2
4 4 8 シンリョクカ 牝4 木幡初 56 クビ 美・竹内 6
5 4 7 レガレイラ 牝3 ルメール 54 ハナ 美・木村 1

払戻金

単勝 11 950円 3番人気 馬連 11-16 16,020円 40番人気
馬単 11-16 26,990円 67番人気 枠連 6-8 4,370円 14番人気
3連複 1-11-16 44,140円 124番人気 3連単 11-16-1 278,100円 668番人気
複勝 11 340円 3番人気 ワイド 11-16 3,620円 39番人気
16 810円 12番人気 1-11 1,560円 17番人気
1 300円 2番人気 1-16 4,630円 54番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)