第29回 NHKマイルカップ(2024年)
  5/5 東京 芝1600m 晴・良 18頭

状況

3歳マイル王決定戦。短距離得意な馬や、クラシックでは距離が長く合わない馬などが広く集結
初めて前年の2歳牡牝王者がそろって参戦。ジャンタルマンタル、アスコリピチェーノの2頭が人気の中心
前走は3歳G1か芝1600m以上の重賞からと傾向は明確だが巻き返しも多く荒れやすい。馬場が良く速い決着になるので脚質は年によりまんべんない

人気

  1. アスコリピチェーノ(2.9倍):無敗の3連勝で阪神JF1着。桜花賞は2着も強い競馬
  2. ジャンタルマンタル(2.9倍):無敗の3連勝で朝日杯FS1着。皐月賞はいったん抜け出してレコードの3着
  3. ボンドガール(9.2倍):昨年のサウジRC2着。桜花賞は除外もNZT2着と底を見せていない
  4. ゴンバデカーブース(9.7倍):無敗の2連勝でサウジRC1着。ホープフルS取り消しで7か月ぶりの実戦
  5. アルセナール(15.0倍):クイーンC2着でそれ以来の実戦だが、ナミュール、ラヴェルの半妹と良血
    以下ディスペランツァ(15.2倍)、ノーブルロジャー(15.8倍)までが20倍以下

パドック

  • ジャンタルマンタル:落ち着いているが適度な気合。素軽い歩様でクビを使って伸びやかな歩様。トモの踏み込み深い
  • アスコリピチェーノ:気合乗りよくクビを使って素軽い歩様。トモの踏み込み力強い
  • ボンドガール:適度な気合乗りで外めを素軽い歩様で歩く。トモの踏み込み力強い
  • ディスペランツァ:落ち着いているが適度な気合乗り。クビを使ってトモの踏み込み力強い
  • ノーブルロジャー:落ち着いておりクビを使ってのんびりと歩く。トモの踏み込み力強い
  • ゴンバデカーブース:雄大な馬体で気合乗りよくクビを使って歩く。トモの送りはやや浅めだが力強い

レース

ややバラついたスタートからアルセナールが3馬身ほど出遅れ。好スタートのジャンタルマンタルが飛び出すが内からボンドガール、キャプテンシーが前へ。キャプテンシーがハナに立ち、マスクオールウィン、ボンドガールが先団。ジャンタルマンタル、その直後にアスコリピチェーノ、イフェイオン、ロジリオンなどが続く。中団にノーブルロジャー、チャンネルトンネル、ゴンバデカーブースなどがいて、その後方にダノンマッキンリー、ディスペランツァ。さらにアルセナールなどがいて最後方はシュトラウス。
600mは34.3と平均ペース。向こう正面は縦長の形で進む。

3コーナーから各馬がペースを上げて馬群が詰まってくる。4コーナーはやや広がるが、縦長のまま直線へ。
直線に入ってキャプテンシーが先頭で、その外にマスクオールウィン。その外からジャンタルマンタルが上がってくるが、アスコリピチェーノはその内でマスクオールウィンの後ろでふたをされる形。残り400mではマスクオールウィン、キャプテンシー、ボンドガールが並んで先頭で、その外にジャンタルマンタル。前が詰まったアスコリピチェーノは内を狙うがマスクオールウィンも内によれて、アスコリピチェーノ、キャプテンシー、ボンドガールが内ラチに押し込められる大きな不利。その間に外のジャンタルマンタルが先頭に立ち、1馬身差でロジリオンが続く。
残り300mを切ってジャンタルマンタルが一気に抜け出し、残り200mでは2馬身差をつけて先頭。2番手がロジリオンで、その後方にイフェイオン。大外にはゴンバデカーブースがいて、最内から大きく不利を受けたアスコリピチェーノも伸びてくる。
残り100mでジャンタルマンタルが2馬身半ほど抜け出して先頭で、2番手でロジリオンが粘る。最内からはアスコリピチェーノが3番手に上り、4番手は外のゴンバデカーブース。
先頭のジャンタルマンタルはそのまま勢い衰えず脚を伸ばして先頭でゴール。2番手はロジリオンが粘るが脚色悪く、ゴール直前で内からアスコリピチェーノがかわして2着。外からゴンバデカーブースも迫るが、3着はロジリオンが入り、クビ差4着がゴンバデカーブース。やや離れた5着争いはイフェイオンが制し、クビ差6着がチャンネルトンネルで、さらにハナ差7着がディスペランツァ。

ジャンタルマンタルは好スタートから下げて好位を追走。直線は外から上がっていくと残り300mで抜け出して、あとは後続を離す一方。危なげなく勝ちきった。
アスコリピチェーノはジャンタルマンタルの内で追走するも直線で閉じ込められ、内に進路を変えて大きな不利。最後は2着に上り力のあるところは見せた。
ロジリオンはジャンタルマンタルの後方から、直線はジャンタルマンタルを追って脚を伸ばす。最後は脚色悪くなるも粘って3着確保。

次走へのヒント

  • ジャンタルマンタルは先行しながらメンバー2位タイの脚を使って抜け出し完勝。現状はマイルが合う印象で時計、上がり良く力ある
  • アスコリピチェーノは大きな不利がありながら立て直して2着。スムーズなら接戦だったはずで精神力もあり、マイルで期待できる
  • ロジリオンはジャンタルマンタルを追って直線もよく粘ったが、本質的にはマイルは長い印象で1400mが合う

来年へのヒント

馬場が良く時計が早くなるので、1400m以上の重賞実績があり、持ちタイムが良い馬と末脚が鋭く前走の上がりのタイムがよい馬に注意。なおNZT1着馬は、2着以下との着差が大きく、底を見せていないなど成長が期待できる場合は注意が必要だが、直結しない。2,3着馬で特に東京実績がある馬は要注意。前走重賞を人気で負けていた馬にも注意が必要。ペースは極端には速くならないが、末脚鋭い先行馬、差し馬が有利。

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 8 16 ジャンタルマンタル 牡3 川田 57 1.32.4 栗・高野 2
2 7 14 アスコリピチェーノ 牝3 ルメール 55 2 1/2 美・黒岩 1
3 3 6 ロジリオン 牡3 戸崎 57 クビ 美・古賀 10
4 6 12 ゴンバデカーブース 牡3 モレイラ 57 クビ 美・堀 4
5 2 4 イフェイオン 牝3 西村淳 55 1 3/4 栗・杉山佳 13

払戻金

単勝 16 290円 2番人気 馬連 14-16 360円 1番人気
馬単 16-14 700円 1番人気 枠連 7-8 310円 1番人気
3連複 6-14-16 2,540円 6番人気 3連単 16-14-6 8,520円 13番人気
複勝 16 130円 2番人気 ワイド 14-16 200円 1番人気
14 120円 1番人気 6-16 1,100円 13番人気
6 410円 8番人気 6-14 970円 12番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)