第48回 エリザベス女王杯(2023年)
  11/12 京都 芝2200m 曇り・良 15頭

状況

秋の牝馬No.1を決める戦いで、ヴィクトリアマイルよりも中長距離向きのスタミナが問われる
毎年3歳馬と古馬の比較が注目され、3歳馬が連対率上だが数は4歳馬。近年3歳馬やや不振だが今年は評価高い
過去10年3番人気以内がほぼ連対していたが、2年前は大荒れ。4年ぶりに京都に戻って傾向は変わるか

人気

  1. ブレイディヴェーグ(2.4倍):キャリア4戦で重賞未勝利もローズS1番の上りで2着
  2. ジェラルディーナ(4.6倍):昨年の覇者だがその後は未勝利。堅実だが3着内なし
  3. ハーパー(6.7倍):オークス2着、秋華賞3着と3歳で力上位。勝ちきれないタイプか
  4. ライラック(10.2倍):昨年の2着馬。その後不振も前走府中牝S3着で復活傾向
  5. ルージュエヴァイユ(13.3倍):エプソムC2着と牡馬と好勝負。府中牝S2着と好調
    以下サリエラ(15.7倍)、マリアエレーナ(17.9倍)、ディヴィーナ(18.7倍)までが20倍以下

パドック

  • ハーパー:毛づや良く適度な気合乗りでクビを使って素軽い歩様。トモの踏み込み力強い
  • ブレイディヴェーグ:落ち着いているが適度な気合乗りで前進気勢を見せる。トモの踏み込み力強い
  • ディヴィーナ:落ち着いておりゆったりした歩様だが適度な気合のり。トモの踏み込み力強い
  • ライラック:気合乗りよく素軽い歩様できびきび歩く。トモの踏み込み力強い
  • ルージュエヴァイユ:落ち着いているが適度な気合乗り。トモの送りは浅めも力強い
  • ジェラルディーナ:入れ込みきつく汗をかきクビを大きく振って小脚を使ってちゃかつく。トモは力強い

レース

ほぼ揃ったスタートからジェラルディーナが2馬身ほど大きく出遅れる。ブレイディヴェーグ、イズジョーノキセキも立ち遅れ。中央からアートハウスが前へ行き、ローゼライト、ハーパーが続く。マリアエレーナと内から押してきたブレイディヴェーグが好位。中団にルージュエヴァイユ、ライラックなどが続き、後方にサリエラ、ディヴィーナ、イズジョーノキセキ、ジェラルディーナ。最後方がビッグリボン。ジェラルディーナは最初の直線で外から上がっていき、1コーナーでは中団につける。2コーナーからアートハウスとローゼライトが後続を離していき、向こう正面で3番手ハーパーとの差は6,7馬身。以下の馬も縦長で続く。朝から弱い雨が降った影響もあるのか、1000mは1.01.1とやや遅めのペース。

3コーナー手前から後方の馬が動き出し、徐々に馬群が詰まってくる。3コーナー過ぎからの下りで横に広がり気味になり、前2頭との差を後続馬群が詰めながら4コーナー回って直線へ。
直線に入ってアートハウスが馬場中央でやや突き放して先頭。2番手は内に1馬身差ローゼライトで、3番手は3,4馬身離れてハーパー。その内後方にブレイディヴェーグ、外後方にジェラルディーナ。残り300mでハーパーはやや外に膨れ気味になり、内からブレイディヴェーグが迫り、さらにその内からルージュエヴァイユも脚を伸ばしてくる。

残り250mでブレイディヴェーグがハーパーを捉えて3番手に上り、前2頭との差も縮まってくる。しかしハーパーも懸命に脚を伸ばす。
残り200mを切って、ブレイディヴェーグがラチ沿いのローゼライトを交わして2番手。内のルージュエヴァイユもクビ差までブレイディヴェーグに迫り、外のハーパーも1馬身差で続く。
そこからブレイディヴェーグが一気に加速して前に迫り、残り100mでアートハウスを捉えて先頭。1馬身差でルージュエヴァイユ、2馬身差でハーパーも懸命に追う。しかしブレイディヴェーグの脚色衰えず、ルージュエヴァイユも懸命に追うが最後は脚色が一緒になり、ブレイディヴェーグが先頭でゴールイン。3/4馬身差でルージュエヴァイユが2着に続き、ハーパーも最後は再度よく伸びたがクビ差3着。
ハーパーの内から伸びてきたライラックが1/2馬身差4着で、最後に外から伸びてきたジェラルディーナはさらにクビ差5着まで。

ブレイディヴェーグはスタートでやや遅れたが、内から押して5番手をキープ。4コーナーからはハーパーを追ってやや外に出し、そこからは一気に末脚を発揮して前を交わして1着。メンバー5位タイの上りながら、好位からうまくレースを進めて勝ちきった。
ルージュエヴァイユは中団内でブレイディヴェーグをマーク。4コーナーでやや離されるも内から追って3位タイの上りで2着と力は見せた。
ハーパーはやや離れた3番手から直線は馬場中央に出す。ブレイディヴェーグ、ルージュエヴァイユには交わされるが最後は差し返して3着。
ライラックは後方から1番の上りで伸びるも4着まで。ジェラルディーナは出遅れて中団外から直線は大外に出すも伸び一息で5着まで。

次走へのヒント

  • ブレイディヴェーグは折り合いに問題なく、指示に忠実で勝負根性もある。距離も問題なくキャリアの少なさを感じさせない
  • ルージュエヴァイユは末脚良く牡馬相手の重賞も好走するなど力はある。ただし3戦連続2着で重賞未勝利と勝ちきれない面あり
  • ハーパーは先行馬で唯一上位と安定した力を見せたが、先行して詰めが甘い感じでG1では勝ちきれない

来年へのヒント

斤量差もあり3歳馬が若干有利だが、世代間の力差は考慮が必要。特に3冠で好走した馬や同等の馬には注意が必要。また前年の好走馬は続けて好走する確率が高い。牡馬混合重賞での好走は高い評価が必要で、逆に連勝中でもOPまでは割引。府中牝S組は、必ずしも連対しなくても、末脚鋭い馬には注目する必要あり。京都ではスローになること多く、逃げ先行馬には注意。

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 1 1 ブレイディヴェーグ 牝3 ルメール 54 2.12.6 美・宮田 1
2 2 2 ルージュエヴァイユ 牝4 松山 56 3/4 美・黒岩 5
3 2 3 ハーパー 牝3 川田 54 クビ 栗・友道 3
4 6 11 ライラック 牝4 戸崎 56 1/2 美・相沢 4
5 4 7 ジェラルディーナ 牝5 ムーア 56 クビ 栗・高野 2

払戻金

単勝 1 240円 1番人気 馬連 1-2 1,580円 5番人気
馬単 1-2 2,210円 5番人気 枠連 1-2 570円 2番人気
3連複 1-2-3 2,910円 7番人気 3連単 1-2-3 9,780円 13番人気
複勝 1 130円 1番人気 ワイド 1-2 630円 5番人気
2 290円 5番人気 1-3 380円 2番人気
3 180円 3番人気 2-3 1,160円 15番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)