第168回 天皇賞(秋)(2023年)
  10/29 東京 芝2000m 晴・良 11頭

状況

秋の芝中距離のNo.1を決める戦いで、古馬中長距離G1 3戦の初戦
3歳馬の参戦はなく、G1 4連勝中で世界最高評価のイクイノックス中心。ドウデュース以下がどこまで抵抗できるか
まぎれが少ないコースだが一筋縄では収まらない。しかし1,2番人気が揃って消えたのは2009年が最後。ややひも荒れの傾向も

人気

  1. イクイノックス(1.3倍):昨年の覇者でそれ以来G1 4連勝中。目標はJCだが実力No.1
  2. ドウデュース(4.3倍):昨年のダービー馬でイクイノックスをクビ差下す。京都記念快勝も8か月ぶり
  3. プログノーシス(11.4倍):札幌記念4差の快勝。芝2000mG2を2勝も東京は初めて
  4. ダノンベルーガ(14.0倍):昨年3着に好走。勝ちきれないが安定して上位で東京にも良績
  5. ジャックドール(15.2倍):今年大阪杯1着。単騎逃げが見込めて、展開的には有利か
    以下ジャスティンパレス(35.1倍)、ガイアフォース(45.4倍)までが100倍以下

パドック

  • イクイノックス:落ち着いてクビを使って適度な気合乗り。トモの筋肉すばらしく踏み込み力強い
  • ドウデュース:気合乗りよくクビを使ってリズミカルな歩様。トモの踏み込み深い
  • プログノーシス:クビを下げて気合を表に出すが適度な落ち着き。トモの踏み込み力強い
  • ジャスティンパレス:落ち着いているが適度な気合乗り。クビを使って歩きトモの踏み込み深い
  • ダノンベルーガ:気合乗りよくテンションやや高めで物見する。トモの踏み込みやや浅めも力強い
  • ガイアフォース:気合乗りよくクビを使うが歩様はやや硬め。トモの踏み込みは浅めも力強い

レース

揃ったスタートからガイアフォースが前に行くが、外から交わしてジャックドールが先頭。2番手ガイアフォース、3番手イクイノックスと続き、中団にノースブリッジ、ドウデュース、ヒシイグアスが並ぶ。その後ろにエヒト、ダノンベルーガ、アドマイヤハダルがいて、後方にジャスティンパレス、最後方がプログノーシス。向こう正面は中団が固まった縦長で流れる。
1000mは57.7のハイペースだが、2番手以降も離れず一列で続く。

3コーナーすぎから中団の馬がペースを上げて徐々に固まり、4コーナー手前では中団以降の馬がやや横に広がり直線へ。
直線に入って、ジャックドールが先頭も、ガイアフォース、イクイノックスがそれぞれ1馬身差で続く。その後ろにノースブリッジ、ドウデュースなど。ジャックドールが突き放そうとするが追うガイアフォースが徐々に迫り、その後ろのイクイノックスは馬なり。残り400mでガイアフォースがジャックドールを交わして先頭。1馬身差で追うイクイノックスはまだ騎手の手が動かない。その後方でドウデュースが懸命に追うが離されていく。
残り300m手前でイクイノックスがガイアフォースを交わして先頭に立つと追い出し、見る見る差が開いていく。3番手は離れてジャックドールとドウデュースだが手ごたえ悪く、後方からダノンベルーガ、さらにプログノーシスとアドマイヤハダル、その後方からジャスティンパレスも差を詰めてくる。
残り200mでイクイノックスは3馬身差で先頭。2番手ガイアフォースだが、外からダノンベルーガ、プログノーシス、ジャスティンパレスが伸びてくる。残り100mでイクイノックスは5馬身ほど差をつけてセーフティリード。ガイアフォースは失速し、代わってダノンベルーガ、プログノーシス、ジャスティンパレスが馬体を離して追いこんでくる。

最後はイクイノックスが追わずに1着でゴール。残り50m手前で大外から2番手に上がったジャスティンパレスが差を詰めるが、2 1/2馬身差2着まで。3番手はさらに1 1/4差で2頭が並んで入るが、3着プログノーシスでアタマ差4着がダノンベルーガ。さらに2 1/2差でガイアフォースが5着。ドウデュースは7着まで。

イクイノックスはハイペースを先団で追走すると、直線は馬なりで前を交わして突き放し、最後は抑える余裕も従来の記録を0.9秒更新するJRAレコードでの完勝。2,3着は後方から追いこんだ馬で、力の違いを見せつけるレースぶり。
ジャスティンパレスは道中は後方から2番手。4コーナー最後方から大外を追いこむと1番の上りも離れた2着まで。従来レコードよりは速く走る。
プログノーシスは道中最後方から外を伸びるが、最後は3着争いを制するのが精いっぱい。ダノンベルーガは中団から良く伸びたが4着まで。ガイアフォースはハイペースを先行しよく5着に残った。

次走へのヒント

  • イクイノックスはハイペースを先行しながら抜け出す強い勝ち方。展開問わず自在性あり、余裕でレコードタイムを出すなど敵はいない状況
  • ジャスティンパレスはハイペースを追い込み展開向いたが、最速の上りで自身もレコード更新と中距離でも対応できるスピード能力ある
  • プログノーシスは後方から良く伸びて力があるところを見せたが、勝ちきるまではいかず。2000mが合う印象で末脚生かす展開が良いか

来年へのヒント

基本的にはG1馬かG2で複数連対ぐらいの実績は必要。また2000m前後での実績は大切で1800~2000mG2以上の連対同等の実績は必須。東京での1800m以上の重賞実績も望ましい。スピードも必要で、長めの距離のみでの実績は、やや割引(G1馬は除く)

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 6 7 イクイノックス 牡4 ルメール 58 1.55.2(R) 美・木村 1
2 6 6 ジャスティンパレス 牡4 横山武 58 2 1/2 栗・杉山晴 6
3 7 9 プログノーシス 牡5 川田 58 1 1/4 栗・中内田 3
4 4 4 ダノンベルーガ 牡4 モレイラ 58 アタマ 美・堀 4
5 5 5 ガイアフォース 牡4 西村淳 58 2 1/2 栗・杉山晴 7

払戻金

単勝 7 130円 1番人気 馬連 6-7 1,330円 5番人気
馬単 7-6 1,500円 6番人気 枠連 6-6 1,250円 5番人気
3連複 6-7-9 2,180円 9番人気 3連単 7-6-9 6,960円 23番人気
複勝 7 110円 1番人気 ワイド 6-7 550円 5番人気
6 340円 6番人気 7-9 280円 3番人気
9 200円 4番人気 6-9 1,650円 15番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)