第64回 宝塚記念(2023年)
  6/25 阪神 芝2200m 曇り・良 17頭

状況

上半期の古馬中距離のチャンピオンを決める、夏のグランプリ。3歳馬の参戦は少なく、季節柄馬場が重くなりやすい
昨年の年度代表馬で、ドバイシーマC楽勝で世界最強評価のイクイノックスが抜けた人気。2番手以下はやや混戦
以前は天皇賞(春)、鳴尾記念(4年前までは金鯱賞)が中心も最近は別路線組も多い。人気馬の思わぬ凡走やヒモ荒れも多い

人気

  1. イクイノックス(1.3倍):昨年有馬記念などG1 2勝で年度代表馬。ドバイSC楽勝で世界最強の評価
  2. ジャスティンパレス(8.5倍):天皇賞(春)を圧勝。神戸新聞杯勝ちもあり2200mは対応できるか
  3. ジェラルディーナ(13.8倍):昨年エリザベス女王杯1着、有馬記念3着。近年牝馬の好走目立つ
  4. アスクビクターモア(14.3倍):昨年の菊花賞馬。その後不振も弥生賞など中距離実績あり復活なるか
  5. ディープボンド(16.6倍):G1は2着4回と力はあり前走天皇賞(春)も2着。昨年4着惜敗
    以下ボッケリーニ(28.3倍)、ドゥラエレーデ(30.2倍)、ダノンザキッド(35.1倍)までが40倍以下

パドック

  • イクイノックス:落ち着いて適度な気合でクビを使って弾力のある歩様。毛づや良くトモの踏み込み力強い
  • ボッケリーニ:落ち着いて適度な気合でクビを使って伸びやかな歩様。トモの踏み込み深く力強い
  • ジャスティンパレス:気合乗りよく前進気勢があってテンションやや高め。トモの踏み込み力強い
  • ディープボンド:落ち着いておりクビを使ってゆったり歩く。トモの踏み込み力強い
  • ジェラルディーナ:小脚を使って入れ込み気味でテンション高い
  • スルーセブンシーズ:適度な気合乗りでクビを使ってきびきび歩く。トモの送りはややアンバランスだが力強い

レース

ほぼ揃ったスタートから外のユニコーンライオンが押してハナへ。ドゥラエレーデ、ブレークアップが外から続く。ダノンザキッド、アスクビクターモアなどが好位で続き、ディープボンド、ジオグリフなどが中団。後方にジャスティンパレス、ボッケリーニ、ヴェラアズール。さらにジェラルディーナ、イクイノックスがいて、最後方がスルーセブンシーズ。
ユニコーンライオンは淡々とした逃げで、向こう正面では全体に詰まって縦長の展開。1000mは58.9とやや速めのペースで進む。3コーナーからジェラルディーナが外から早めに仕掛けて、つれてイクイノックスも進出開始。3コーナー過ぎて一気に馬群が詰まってくる。ジェラルディーナは4コーナー手前で先団に取り付き、ジャスティンパレスは中団で懸命に追うが、その後ろでイクイノックスは馬なり。大きく横に広がり、イクイノックスはかなり外を大きく回して、4コーナーを回る。

直線に入って先頭のユニコーンライオンにドゥラエレーデが並びかけ、さらに離れた外でアスクビクターモア、ジェラルディーナも迫ってくる。ジャスティンパレスとイクイノックスは並んで3馬身ほど後方の外。
残り300mを切ってユニコーンライオンを交わしてドゥラエレーデが先頭。さらに外からジェラルディーナも迫るが、大外でジャスティンパレスを振り切ったイクイノックスが脚を伸ばしてきて、残り200mを切って、内のジェラルディーナ、最内のドゥラエレーデ、ユニコーンライオンを交わして先頭に立つ。
先頭に立ったイクイノックスに内のジェラルディーナも懸命に粘るがじりじり離される。いったんは離されたジャスティンパレスが差を詰めてくるが、ジェラルディーナの内から伸びてきたスルーセブンシーズが一気に脚を伸ばしてイクイノックスに迫る。
先頭のイクイノックスにスルーセブンシーズが差を詰めてくるが、クビ差まで迫ったところがゴール。3番手はジェラルディーナが粘るところを、最後に外からジャスティンパレスがアタマ差交わして3着。5着は最後に内の2頭を交わしてディープボンドが入る。

イクイノックスはスタートは普通に出るも次々に前に入られて後方2番手から。3コーナーから動いて4コーナーはかなり外に膨れて後方も、直線は一気に脚を伸ばして前を捉える。最後は迫られたがメンバー2番の末脚で差し切り勝ち。強さを見せた。
スルーセブンシーズは最後方から、直線は前が詰まり進路を変える不利も、メンバー1の末脚でクビ差と惜しい2着。持ち味は出した。
ジャスティンパレスは後方からイクイノックスより早めに動くも直線手ごたえ悪くなる。最後は盛り返したが3着まで。ジェラルディーナは早めに動いて4コーナー先団も伸び一息で4着まで。

次走へのヒント

  • イクイノックスは予定より後方から進めて大外を回すも力を発揮して勝ちきる。舞台としては厳しい印象も、勝ったことは力の証明
  • スルーセブンシーズは不利ありながらも鋭い末脚で勝ち馬に迫り力をつけている。末脚の生きる流れ、舞台がより合う印象
  • ジャスティンパレスはややずぶさを見せて、いったんは離される。最後は差を詰めているが、距離はもう少し長い方が合うか
  • ジェラルディーナは最後まで粘って力があるところは見せたが、後方から末脚を活かす方があっている印象

来年へのヒント

近年は大阪杯組の活躍もあるが、天皇賞(春)組は負けていても中距離重賞実績がある馬は注意が必要。G1実績がある馬(牝馬は牝馬G1複数勝ちか牡馬混合G1、G2での連対、末脚鋭いタイプ)で、かつ時計の掛かる馬場に実績がある馬は高く評価する必要がある。

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 3 5 イクイノックス 牡4 ルメール 58 2.11.2 美・木村 1
2 3 6 スルーセブンシーズ 牝5 池添 56 クビ 美・尾関 10
3 5 9 ジャスティンパレス 牡4 鮫島駿 58 1 栗・杉山晴 2
4 6 11 ジェラルディーナ 牝5 武豊 56 アタマ 栗・斉藤崇 3
5 5 10 ディープボンド 牡6 和田竜 58 1 栗・大久保 5

払戻金

単勝 5 130円 1番人気 馬連 5-6 2,340円 8番人気
馬単 5-6 2,660円 9番人気 枠連 3-3 2,280円 8番人気
3連複 5-6-9 4,030円 14番人気 3連単 5-6-9 13,630円 36番人気
複勝 5 110円 1番人気 ワイド 5-6 970円 11番人気
6 560円 10番人気 5-9 240円 1番人気
9 170円 2番人気 6-9 2,930円 28番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)