第167回 天皇賞(春)(2023年)
  4/30 京都 芝3200m 晴・やや重 17頭

状況

春の古馬長距離No.1決定戦。古馬G1では、唯一の3000m超の長距離戦
昨年圧勝で連覇を狙うタイトルホルダーが抜けた人気。それを菊花賞上位の4歳勢が追う
近10年で9回は1,2番人気どちらかが連対しているが、2桁人気が2回連対。4,5歳馬が中心

人気

  1. タイトルホルダー(1.7倍):昨年天皇賞(春)、宝塚記念と連勝。秋は不振も前走日経賞で復活
  2. ジャスティンパレス(4.3倍):昨年の菊花賞は3着も、前走阪神大賞典差して快勝で長距離に良績
  3. ボルドグフーシュ(6.7倍):昨年菊花賞、有馬記念2着。阪神大賞典も2着と重賞未勝利だが堅実
  4. アスクビクターモア(6.9倍):昨年菊花賞1着。前走不良の日経賞は1番人気9着だが復活あるか
  5. ディープボンド(22.5倍):天皇賞(春)は2年連続2着。その後不振も得意の舞台で復活なるか
    以下シルヴァーソニック(22.5倍)、ブレークアップ(45.8倍)までが90倍以下

パドック

  • タイトルホルダー:落ち着いているが適度な気合乗りでゆったり歩く。トモの踏み込み力強い
  • ジャスティンパレス:気合乗りよくクビを使ってキビキビ歩く。毛づや良くトモの踏み込み力強い
  • アスクビクターモア:落ち着いており適度な気合乗り。トモの踏み込み力強い
  • ボルドグフーシュ:気合乗りよくクビを使って素軽い歩様。トモの送りは浅めも踏み込みは力強い
  • シルヴァーソニック:落ち着いているが適度な気合乗り。トモの送りは浅めも踏み込み力強い
  • ディープボンド:ややテンション高めで時々小脚を使う。雄大な馬体でトモの送りは浅めも力強い

レース

揃ったスタートだがボルドグフーシュ、サンレイポケット、トーセンカンビーナなどが後方。内からタイトルホルダーが押してハナへ。しかし外からアフリカンゴールドがハナを奪って先頭。タイトルホルダー、アスクワイルドモアが続き、アイアンバローズ、ディープモンスターなどが好位。ディープボンド、マテンロウレオ、ジャスティンパレスなどが中団で、その後ろにブレークアップ、シルヴァーソニックなど。後方にボルドグフーシュなどがいて、最後方にサンレイポケット。後方がばらけたかなりの縦長の展開で最初の直線へ。

1000mは59.7とやや重としては速めのペース。1コーナー手前で先頭のアフリカンゴールドが後退し、代わってタイトルホルダーがハナに立つ。後方からボルドグフーシュが徐々にポジションをあげていく。向こう正面ではタイトルホルダーが淡々と逃げてアイアンバローズ、アスクビクターモアがそれぞれ1馬身差で続く。かなり縦長の隊列になるが、アフリカンゴールドが大きく後退して競争中止。
3コーナー手前で馬群が詰まってきて一団。3コーナーでアイアンバローズがタイトルホルダーを交わして先頭に立つと、タイトルホルダーは後退していき、4コーナーで手綱を引いて競争中止。
4コーナーはアイアンバローズが先頭で、外からディープボンドが並びかけるようにして直線へ。

直線に入るとすぐにディープボンドがアイアンバローズを交わして先頭。最内をマテンロウレオがつき、さらに外からジャスティンパレスがいい脚で上がってくる。残り300mでディープボンドが1馬身差で先頭も、外からジャスティンパレスがじりじりと伸びてくる。最内のマテンロウレオは伸び一息で、後方からブレークアップ、ボルドグフーシュ、さらに大外からシルヴァーソニックも脚を伸ばしてくる。

残り250mでジャスティンパレスがディープボンドを交わして先頭に立つと、残り200mでは1馬身差をつける。そこからジャスティンパレスがぐんぐんとディープボンドとの差を広げていき、その後方ではブレークアップ、さらに大外のシルヴァーソニックの脚色がいい。ボルドグフーシュはやや伸びを欠く。
残り100mでジャスティンパレスは2馬身以上抜けて先頭で、そのまま伸びて最後は2 1/2馬身差つけて先頭でゴール。2着はディープボンドが粘り、最後に外から追いこんできたシルヴァーソニックが1馬身差3着。その内で伸びてきたブレークアップが4着で、内ラチ沿いで粘ったマテンロウレオが5着。

ジャスティンパレスは中団外を折り合って追走し、4コーナー手前で追い出されると外から一気に伸びて、1番の末脚で早め先頭から押し切る。
ディープボンドは先団外から早め先頭で、最後までしぶとく伸びてスタミナがあるところを見せたが、末脚勝負では分が悪かった印象。
シルヴァーソニックは後方から大外に出して末脚に賭けるが、前も止まらず3着まで。長距離でスタミナと力のあるところは見せた。

次走へのヒント

  • ジャスティンパレスはペースが流れたこともあり、切れる末脚を長く使う。中距離ではやや勝ちきれない印象も距離伸びて良い
  • ディープボンドはスタミナあり距離伸びて良さが出る。ステイヤータイプで瞬発力に欠けるためG1や中距離では勝ちきれない面も
  • シルヴァーソニックは後方から長く脚を使い、スタミナあるので長距離で末脚を使う展開が最も合う

来年へのヒント

今年はやや速めのペースで、京都で直線が長いこともあり、スタミナと切れを両方持っている馬が上位に来た印象。流れによって傾向が変わるので、ペースの見極めは重要。サンデーサイレンス系の、切れがありスタミナ豊富な馬が優位。特に菊花賞3着内の実績馬と阪神大賞典上位馬、前年上位馬には注意が必要。

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 1 1 ジャスティンパレス 牡4 ルメール 58 3.16.1 栗・杉山晴 2
2 4 7 ディープボンド 牡6 和田竜 58 2 1/2 栗・大久保 5
3 8 16 シルヴァーソニック 牡7 レーン 58 1 栗・池江 6
4 6 12 ブレークアップ 牡5 松山 58 1 1/4 栗・吉岡 7
5 7 14 マテンロウレオ 牡4 横山典 58 クビ 栗・昆 8

払戻金

単勝 1 430円 2番人気 馬連 1-7 4,000円 11番人気
馬単 1-7 5,990円 17番人気 枠連 1-4 3,610円 12番人気
3連複 1-7-16 13,570円 33番人気 3連単 1-7-16 65,060円 150番人気
複勝 1 160円 2番人気 ワイド 1-7 1,040円 10番人気
7 370円 5番人気 1-16 1,000円 9番人気
16 400円 6番人気 7-16 3,110円 22番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)