第83回 皐月賞(2023年)
  4/16 中山 芝2000m 晴・重 18頭

状況

牡馬クラシックの第1弾。速い馬が勝つと言われるが、小回り中山への対応が鍵
G1馬不在でトライアルを使わない有力馬も多く、力関係がわからないので混戦模様。弥生賞組、共同通信杯組、スプリングS組などさまざま
比較的固い決着が多いが、中山は紛れ多く、近10年で5番人気以下が4勝し、やや荒れ気味。近4年は無敗馬が3勝2着1回。

人気

  1. ファントムシーフ(3.8倍):ホープフルS4着も共同通信杯力強い末脚で1着。共同通信杯組は近年良績
  2. ソールオリエンス(5.2倍):デビュー2連勝で京成杯2 1/2差圧勝。京成杯直行馬は良績なくどうか
  3. ベラジオオペラ(6.3倍):デビュー3連勝でスプリングS1 1/4差1着。近年スプリングSからは連対少ない
  4. フリームファクシ(7.7倍):3連勝できさらぎ賞1着。持ちタイム良いがきさらぎ賞直行は近年連対なし
  5. タスティエーラ(9.0倍):共同通信杯伸びきれず4着も、弥生賞先行して1差1着。重は合うか
    以下タッチウッド(9.6倍)、ホウオウビスケッツ(17.7倍)、シャザーン(17.8倍)、トップナイフ(18.4倍)までが20倍以下

パドック

  • ソールオリエンス:落ち着いておりクビを使って伸びやかで素軽い歩様。トモの踏み込み深い
  • ファントムシーフ:落ち着いているが適度な気合乗り。クビを使って素軽い歩様でトモの踏み込み深い
  • ベラジオオペラ:適度な気合で落ち着きあり素軽い歩様。クビを使って歩きトモの踏み込み力強い
  • タッチウッド:雄大な馬体で落ち着きが目立つ。トモの踏み込み深い
  • タスティエーラ:気合乗りよく雄大な馬体。トモの送りはやや浅めも踏み込み力強い
  • フリームファクシ:落ち着いているが適度な気合乗り。トモの送りは深く力強い

レース

少しバラついたスタートからワンダイレクト、トップナイフ、タッチウッド、マイネルラウレアがやや立ち遅れ。外からグラニットが押してハナへ。さらに外からベラジオオペラ、内からグリューネグリーンも前へ。ホウオウビスケッツ、ダノンタッチダウンなどが続き、中団にタスティエーラ、タッチウッド、さらにフリームファクシ、ファントムシーフ、メタルスピード。後方にシャザーン、ショウナンバシット、さらにソールオリエンス、トップナイフなどがいて、最後方はマイネルラウレア。
やや内をあけながら、縦長の隊列で進むが、先団は馬群が固まる。1000mは58.5と重馬場を考えるとやや速めのペース。3コーナー手前から徐々に縦長の隊列が詰まってくる。先行各馬は早めに追い出し、後方の馬たちは外を回して一気に横に膨らんで4コーナーでは塊になる。ソールオリエンスは後方2番手から外へ。

直線に入ると先頭のグラニットに、やや離れた外からタッチウッドが迫り、その外からはショウナンバシット、タスティエーラが並んで差してくる。その後方からは外をメタルスピードも脚を伸ばしてくるが、ソールオリエンスは大外の後ろから2番手。
残り200m手前で大外からタスティエーラが内のショウナンバシットを抜き去り、さらに脚を伸ばして内のグラニット、タッチウッドなどを交わすと先頭。内のショウナンバシットも2番手に上り、さらに外からメタルスピードも迫ってくる。その1馬身差内にファントムシーフ、さらに2馬身差に大外からソールオリエンスも差を詰めてくる。
タスティエーラが抜けて先頭に立ち、内のショウナンバシットは脚色怪しくなると、外からメタルスピードが伸びてきて2番手。さらに内からファントムシーフが差を詰めてくるが、大外からソールオリエンスが一気に伸びてきて、まとめて交わして残り100mで2番手。さらに2馬身ほど抜けていたタスティエーラにも迫ると、ゴール直前でとらえて突き放し、1 1/4馬身差をつけて1着。2着はタスティエーラが粘り、3着は内からファントムシーフがメタルスピードをアタマ差交わす。

ソールオリエンスはスタートで下げると外に出して後ろから4番手を追走。4コーナーは後ろから2番手で大外に出し、一気に末脚を伸ばすと唯一35秒台の35.5で差し切る。重も苦にせず強い勝ち方。
タスティエーラはスタートから出していくと外目の5,6番手。3コーナー過ぎから押して外目から脚を伸ばし、残り200m手前で先頭。最後は差されたが唯一先行勢で上位。
ファントムシーフは中団後方の外から4コーナーは大外に出して差してくるが、落鉄もあり伸び一息。最後に力を見せて3着に上がる。メタルスピードは中団外からタスティエーラを追って脚を伸ばすが、最後に内からファントムシーフに差される。

次走へのヒント

  • ソールオリエンスは後方から速い上りで差し切り、血統的にも脚質的にも距離伸びてよさそう。一躍ダービーの有力候補に躍り出る
  • タスティエーラは唯一好位から上位。長く脚を使い上りも良く、やや決め手に欠けるが血統的にも距離伸びてよさそう
  • ファントムシーフは上り2位タイで、落鉄なければもっときわどかったか。力はあり、東京で重賞勝ちの実績もある

来年へのヒント

年によって傾向が変わるが、年明け初戦は強い勝ち方をしたG1勝ち馬のみで、共同通信杯かトライアル組が中心。共通項として先行して長く脚を使う馬か実績ある差し馬が上位で、前走のレベルの見極めと、そこでのパフォーマンスを見て選ぶ必要あり。

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 1 1 ソールオリエンス 牡3 横山武 57 2.00.6 美・手塚 2
2 7 14 タスティエーラ 牡3 松山 57 1 1/4 美・堀 5
3 4 7 ファントムシーフ 牡3 ルメール 57 1 3/4 栗・西村 1
4 8 17 メタルスピード 牡3 津村 57 アタマ 美・斎藤誠 13
5 2 4 ショウナンバシット 牡3 Mデムーロ 57 3/4 栗・須貝 12

払戻金

単勝 1 520円 2番人気 馬連 1-14 3,510円 13番人気
馬単 1-14 5,520円 19番人気 枠連 1-7 1,280円 4番人気
3連複 1-7-14 3,770円 5番人気 3連単 1-14-7 24,780円 52番人気
複勝 1 220円 3番人気 ワイド 1-14 1,290円 14番人気
14 270円 5番人気 1-7 560円 2番人気
7 160円 1番人気 7-14 620円 4番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)