第166回 天皇賞(秋)(2022年)
  10/30 東京 芝2000m 晴・良 15頭

状況

秋の芝中距離のNo.1を決める戦いで、古馬中長距離G1 3戦の初戦
3歳クラシック上位馬3頭がこちらに向かい、古馬との争い。逃げ馬多くハイペース必至の顔ぶれ
まぎれが少ないコースだが一筋縄では収まらない。しかし1,2番人気が揃って消えたのは2009年が最後。ややひも荒れの傾向も

人気

  1. イクイノックス(2.6倍):重賞勝ちはG2東スポ杯のみも皐月賞、ダービー2着で安定感魅力
  2. シャフリヤール(4.4倍):昨年のダービー馬で今年ドバイシーマC勝ちと古馬代表。久々の国内戦
  3. ジャックドール(5.0倍):芝2000m逃げて5連勝で札幌記念は好位から1着。同型多いのがどうか
  4. ダノンベルーガ(7.3倍):重賞勝ちは共同通信杯のみもそれを買われてダービー1番人気(4着)
  5. ジオグリフ(9.1倍):皐月賞でイクイノックスを差し切って1着。ダービー大敗も2000mで期待
    以下マリアエレーナ(20.9倍)、パンサラッサ(22.8倍)までが30倍以下

パドック

  • イクイノックス:落ち着いてクビを使って素軽い歩様。トモの踏み込み深く力強い
  • ダノンベルーガ:落ち着いているが適度な気合乗り。迫力ある馬体でリズミカルに歩きトモは力強い
  • ジャックドール:気合乗り良いがテンション高めで時々小脚を使う。毛づや良くトモの踏み込み力強い
  • シャフリヤール:落ち着いているが適度な気合乗り。トモの踏み込みは浅めも力強い
  • ジオグリフ:気合乗りよくテンション高めでやや落ち着きを欠く。トモの踏み込み力強い
  • パンサラッサ:気合乗りよく素軽い歩様。トモの踏み込みは浅めも力強い

レース

揃ったスタートでカデナが出遅れ。内から押してパンサラッサが前に行き、ジャックドール、ノースブリッジが続く。2コーナーでノースブリッジが前に出ようとするが、内からパンサラッサがハナを主張し先頭。バビット、ノースブリッジが続き、好位にジャックドール、シャフリヤールなど。中団にジオグリフ、カラテ、イクイノックス。後方はややバラけてダノンベルーガ、ポタジェ、ユーバーレーベンなどがいて、最後方がカデナ。
向こう正面でパンサラッサが7,8馬身離して飛ばし、あとは一列の縦長の隊列となる。1000mは57.4とハイペースだが、2番手以降は平均ペースで流れる。

3コーナーから先頭のパンサラッサはペースをキープして逃げるが、後続がペースを下げてどんどん離れていく。そのままパンサラッサは先頭で4コーナーを回るが、後続馬群は3秒以上離れて直線へ。
直線に入って、逃げるパンサラッサに向けて中央でジャックドールが2番手で内にバビット。後続も懸命に追うがなかなか差が詰まらず、残り400mでも3秒差。馬群はスローだったこともあり、馬順は変わらず一団のまま。しかし内からダノンベルーガ、外からイクイノックスが脚を伸ばしてくる。
残り200mでパンサラッサと馬群の差が2秒以内に縮まってくる。2番手のジャックドールに外からイクイノックスが迫ってきて、残り150mで交わして2番手。その後方にシャフリヤール。内ラチ沿いからダノンベルーガも迫ってくる。
残り100mでパンサラッサの脚色衰えるが、まだ2番手のイクイノックスとは5馬身ほど差がある。そこからイクイノックスがじりじりと迫り、さらに内から3番手に上がったダノンベルーガも1馬身差で前を追う。

最後は大きくスピードが落ちたパンサラッサにイクイノックスが一気に迫り、ゴール直前でかわして1馬身差をつけ1着でゴール。さらにダノンベルーガも迫るが、パンサラッサが一瞬早くゴールに入り2着。ダノンベルーガはクビ差捉えられず3着まで。さらに外でしぶとく伸びたジャックドールが1/2馬身差4着。5着はやや離れて2馬身差でシャフリヤール。

イクイノックスは中団の外を折り合って進み、直線は外に出すと長く脚を使い、ジャックドールを競り落とすと離れた内のダノンベルーガと差し脚を繰り出し、大逃げのパンサラッサをゴール直前でかわす。上りは1番の32.7と究極の脚を見せ強い勝ち方。
パンサラッサは1000m57.4とハイペースの大逃げだがゴール前まで粘り1馬身差の2着と力を出し切った。2000mでの粘りは驚異的。
ダノンベルーガは後方から直線は内を突き2番の32.8で力強く伸びて惜しい3着。東京は合う印象。ジャックドールは先行して最後までいい脚を使ったが1,3着馬には決め手で劣る。

次走へのヒント

  • イクイノックスは鋭い末脚で強い勝ち方。先行してもよく展開問わないが、末脚生かす展開が合う印象。落ち着きあり距離伸びて良い
  • パンサラッサはマイペースで逃げてもスピード落ちず粘り強い。1800~2000mが合い、馬場を問わず坂のあるコースも問題ない
  • ダノンベルーガは末脚良く東京が合う印象。ただしG1ではやや勝ちきれない面があり、展開や脚の使いどころに左右される

来年へのヒント

基本的にはG1馬かG2で複数連対ぐらいの実績は必要。また2000m前後での実績は大切で1800~2000mG2以上の連対同等の実績は必須。東京での1800m以上の重賞実績もないと厳しい。スピードも必要で、長めの距離のみでの実績は、やや割引

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 4 7 イクイノックス 牡3 ルメール 56 1.57.5 美・木村 1
2 2 3 パンサラッサ 牡5 吉田豊 58 1 栗・矢作 7
3 3 5 ダノンベルーガ 牝3 川田 56 クビ 美・堀 4
4 5 9 ジャックドール 牡4 藤岡佑 58 1/2 栗・藤岡 3
5 5 8 シャフリヤール 牡4 Cデムーロ 58 2 栗・藤原 2

払戻金

単勝 7 260円 1番人気 馬連 3-7 3,330円 12番人気
馬単 7-3 4,930円 18番人気 枠連 2-4 1,680円 6番人気
3連複 3-5-7 4,400円 13番人気 3連単 7-3-5 23,370円 68番人気
複勝 7 130円 1番人気 ワイド 3-7 1,210円 12番人気
3 470円 7番人気 5-7 320円 3番人気
5 220円 4番人気 3-5 2,260円 25番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)