第63回 宝塚記念(2022年)
  6/26 阪神 芝2200m 晴・良 17頭(1頭除外)

状況

上半期の古馬中距離のチャンピオンを決める、夏のグランプリ。3歳馬の参戦は少なく、季節柄馬場が重くなりやすい
G1馬は5頭も力の比較は微妙で人気は割れた。昨年の年度代表馬エフフォーリアと天皇賞(春)圧勝のタイトルホルダーが中心
以前は天皇賞(春)、鳴尾記念(4年前までは金鯱賞)が中心も最近は別路線組も多い。比較的固く収まることが多いが、人気馬の思わぬ凡走もある

人気

  1. エフフォーリア(3.3倍):昨年有馬記念などG1 3勝で年度代表馬。前走大阪杯9着からの復活なるか
  2. タイトルホルダー(4.2倍):菊花賞、天皇賞(春)と長距離で圧勝。距離短縮でどうか
  3. ディープボンド(5.6倍):有馬記念、天皇賞(春)ともに2着と安定して上位の力あり
  4. デアリングタクト(7.3倍):2年前無敗の牝馬3冠達成もその後勝てず。長期休養明け叩いてどうか
  5. ヒシイグアス(9.5倍):昨年中山金杯、中山記念連勝。G1は香港2着のみも中距離で堅実
    以下パンサラッサ(10.2倍)、アリーヴォ(12.0倍)、ポタジェ(22.9倍)までが70倍以下

パドック

  • タイトルホルダー:落ち着いて適度な気合でゆったり伸びやかな歩様。毛づや良くトモの踏み込み深い
  • エフフォーリア:適度な気合でクビを使って素軽い歩様。毛づや良くトモの踏み込み力強い
  • ポタジェ:落ち着いており素軽い歩様。トモの踏み込み力強い
  • ディープボンド:気合乗りよくややテンション高め。トモの送りやや浅めも踏み込み力強い
  • アリーヴォ:適度な気合乗りで前進気勢あり。トモの送りは浅めも踏み込み力強い
  • デアリングタクト:気合乗りよくややテンション高め。トモの送りは浅めも踏み込み力強い

レース

ほぼ揃ったスタートから好スタートのタイトルホルダーが押してハナへ。ヒシイグアスがつれて前に行くが、中央からパンサラッサが押して1コーナー手前でハナに立つ。2番手にタイトルホルダーでディープボンド、ウインマリリンなどが好位で続く。その後ろにヒシイグアス、中団にマイネルファンロン、エフフォーリア、デアリングタクト、ステイフーリッシュ。後方にポタジェなどがいて、最後方にアリーヴォ。
パンサラッサはペースを上げて後方を引き離し、向こう正面ではタイトルホルダーに4馬身以上差をつける。全体にバラけて縦長の展開。1000mは57.6とかなりのハイペース。後方の馬は早めに追い出し、3コーナー手前で早くも馬群が詰まってくるり、4コーナーにかけて縦長ながら一団となってきて、縦長の塊のまま、4コーナーを回る。

直線に入ると、先頭のパンサラッサを外からタイトルホルダーが交わして先頭。直後にディープボンドで、その後ろにヒシイグアス、マイネルファンロンで、その後方にデアリングタクト。エフフォーリアは後方で懸命に押すも伸び一息。
先頭に立ったタイトルホルダーにパンサラッサも懸命に粘るがじりじり離される。3番手のディープボンドは3馬身ほど離されるが、内からヒシイグアスが交わしにかかると、ディープボンドも再度脚を伸ばす。
残り200mでタイトルホルダーは2馬身抜けて先頭。2番手のパンサラッサは脚色悪く、離れた外からヒシイグアスが交わしにかかる。1馬身差でディープボンドが続き、その内にウインマリリン、外の後方にマイネルファンロン、デアリングタクト。
残り150mでヒシイグアスがパンサラッサをかわして2番手に上がるが、先頭のタイトルホルダーとは3馬身ほど差がある。4番手のディープボンドも前を追うが、すぐ外からマイネルファンロン、さらにデアリングタクトが迫る。。
残り100mでもタイトルホルダーが2馬身半ほど抜けて先頭も、ヒシイグアスも懸命に前を追う。しかしその差は縮まらずタイトルホルダーが2馬身差で1着。2着にヒシイグアスが入り、2馬身差でディープボンドが粘るところ、ゴール直前で外からデアリングタクトが交わして3着。4着はハナ差でディープボンドが入り、1 3/4馬身差でマイネルファンロン。さらに追いこんだエフフォーリアがハナ差6着。

タイトルホルダーは好スタートからハナに立つもパンサラッサを行かせて離れた2番手。4コーナーで先頭に立つと、あとは後続を離す一方でレコードで完勝。スタミナとスピードを兼ね備え、中長距離では実力No.1であることを示した。
ヒシイグアスは抑えて中団内を追走。3コーナーから内を通って進出すると、直線は外目に出して1番の上りでただ1頭迫り2着好走。
デアリングタクトは中団後方の外を追走。直線は外から前を追いゴール直前でディープボンドを競り落とす。ディープボンドは3番手から気合をつけながら追走し、直線も懸命に前を追うが伸び一息でゴール直前で4着。

次走へのヒント

  • タイトルホルダーは中距離でもハイペースを先行してレコードで押し切り、中長距離ではトップクラスの力を持つ。気性も安定し強さが目立つ
  • ヒシイグアスは勝ちきれないものの安定感あり、中距離では末脚良く期待できる。G1を勝ちきるのは厳しいが、上位に来る力あり
  • デアリングタクトは中団から差して無敗3冠牝馬の力は示した。ただし牡馬相手ではやや厳しいイメージ

来年へのヒント

近年は大阪杯組が中心になりつつあるが、天皇賞(春)組は負けていても中距離実績がある馬は注意が必要。G1実績がある馬(牝馬は牝馬G1複数勝ちか牡馬混合G1、G2での連対)で、かつ時計の掛かる馬場に実績がある馬は高く評価する必要がある。

着順

着順 枠番 馬番 馬名 性齢 騎手 重量 タイム
着差
厩舎 人気
1 3 6 タイトルホルダー 牡4 横山和 58 2.09.7(R) 美・栗田 2
2 5 10 ヒシイグアス 牡6 レーン 58 2 美・堀 5
3 4 7 デアリングタクト 牝5 松山 56 2 栗・杉山晴 4
4 7 15 ディープボンド 牡5 和田竜 58 ハナ 栗・大久保 3
5 5 9 マイネルファンロン 牡7 Mデムーロ 58 1 3/4 美・手塚 14

払戻金

単勝 6 420円 2番人気 馬連 6-10 2,060円 8番人気
馬単 6-10 3,420円 12番人気 枠連 3-5 2,520円 14番人気
3連複 6-7-10 5,150円 18番人気 3連単 6-10-7 25,220円 86番人気
複勝 6 180円 3番人気 ワイド 6-10 780円 10番人気
10 250円 5番人気 6-7 710円 8番人気
7 240円 4番人気 7-10 840円 11番人気

(レース結果はJRA発行のものと照合し、確認して下さい)