第150回 天皇賞（秋）（2014年）

1. イスラボニータ（2.8倍）：皐月賞1着、ダービー2着。重賞4勝で連対100%
2. ジェンティルドンナ（4.7倍）：G1は6勝で昨年は2着。宝塚記念9着大敗からで昨年より状況悪い
3. フェノーメノ（4.9倍）：春天2連覇だがそれ以来の休み明け。2年前は2着も最近は長距離指向
4. エピファネイア（8.0倍）：昨年皐月賞、ダービー2着から菊花賞制覇。しかし今年は未勝利
5. スピルバーグ（11.0倍）：重賞は未勝利だが毎日王冠3着と末脚よく東京5勝と合う
   以下デニムアンドルビー（18.7倍）、マーティンボロ（19.1倍）までが20倍以下

ジェンティルドンナ：気合乗りよくトモ張りよく力強い
エピファネイア：気合乗りよくクビを使って外目を歩きトモも力強い
イスラボニータ：落ち着いておりトモはやや固めも力強い。ときどき物見をする
デニムアンドルビー：落ち着いてゆったり歩くがトモの踏み込みやや浅め
ディサイファ：落ち着いているが気合乗りよくクビを使ってトモも力強い
スピルバーグ：大人しく落ち着いているがトモの踏み込みは深い

ほぼ揃ったスタートから好スタートのジェンティルドンナ、カレンブラックヒルが前へ行くが、カレンブラックヒルがすんなりとハナで2番手のマイネルラクリマとやや離して先行。がっちりと抑えてジェンティルドンナとイスラボニータが並んで3,4番手で、サトノノブレス、ラブイズブーシェなどが続く。さらに掛かるのを抑えてエピファネイアが中団で、その後方にデニムアンドルビー、フェノーメノ、ディサイファ。その後方はばらけてスピルバーグ、ヒットザターゲットなどが続き、最後方はペルーサ。
中団はやや固まるが、全体に縦長の展開で、1000mは1.00.7と遅めの流れ。

3コーナー過ぎから徐々に後方の馬も差をつめるが、4コーナーでもやや縦長のまま直線へ。
直線に入ると先頭のカレンブラックヒルがやや突き放すが、残り400mを切って内のジェンティルドンナ、外のイスラボニータがじわっと2番手に上り先頭を追う。しかしカレンブラックヒルと内ラチの間隔が少なく、そこを突いたジェンティルドンナが詰まって追いにくい中、外のイスラボニータがカレンブラックヒルに並びかける。
残り200m手前でイスラボニータが先頭に立つが、内のカレンブラックヒル、ジェンティルドンナも1/2馬身差で粘る。3番手以下はサトノノブレス、マイネルラクリマ、ラブイズブーシェなどが懸命に追いすがるが、やや離れた外をスピルバーグが一気に追い込んでくる。
残り100mで先頭のイスラボニータに、カレンブラックヒルを振り切ったジェンティルドンナが内から迫るが、外から1頭違う脚でスピルバーグが迫る。残り50mでジェンティルドンナがイスラボニータより前に出るが、追い込んできたスピルバーグがゴール直前で先頭に立ち、そのままゴール。2,3着はジェンティルドンナ、イスラボニータが並んで入り、4着は粘るラブイズブーシェで、最後に外から追い込んできたヒットザターゲットが5着。

スピルバーグは重賞で3着3回と未勝利だったが、今回は後方から最速の上りで伸びて1着。昨秋から3連勝のあと毎日王冠3着を経て一気に頂点へ。ディープインパクト産駒の成長力を改めて見せた。
ジェンティルドンナはやや内で詰まる場面もあったが力を出して昨年と同じ2着。上りは0.7秒違うが展開もあり勝ち馬と力差はない。
イスラボニータはやや早めに追い出した分、末が甘くなったが、最後まで粘っており引き続き中距離では期待できる。
4着〜9着は0.1秒差内で差はないがスローを先行した馬と追い込んだ馬がおり、展開次第では着順はかなり変わったと思われる。

スピルバーグは末脚鋭く特に東京ではその強みが生きそう。距離も2400mまでは問題ないか
ジェンティルドンナは間隔をあけて立て直し力を発揮。力の衰えもない
イスラボニータはやや早し掛けが響いた印象で、ダービーは好走しているが距離は2000mまでか