第46回 スプリンターズステークス（2012年）

1. カレンチャン（2.5倍）：昨年のスプリンターズS、今年の高松宮記念とG1連勝中。
2. ロードカナロア（4.4倍）：スプリント戦は高松宮記念3着以外8戦すべて連対と堅実
3. エピセアローム（9.9倍）：セントウルSを3歳牝馬で差しきり勝ち。勢いに乗ってどこまで
4. パドトロワ（10.0倍）：昨年は2着。今年はスプリント重賞連勝中で雪辱を果たせるか
5. リトルブリッジ（12.2倍）：前走でイギリスのスプリントG1を勝ち、シリーズチャンピオンを目指す
   以下ダッシャーゴーゴー（12.9倍）、マジンプロスパー（18.1倍）、ラッキーナイン（18.7倍）、ドリームバレンチノ（29.4倍）までが30倍以下

ロードカナロア：クビを使ってリズミカルな歩様で踏み込み深くよく見せる
エピセアローム：す軽い歩様で踏み込み深く調子よさそう
カレンチャン：落ちついておりトモも力強く、全体に絞れた感じ
マジンプロスパー：キビキビと歩き気合乗りよく元気
パドトロワ：気合乗りよく力強い歩様だが踏み込みは浅い
ドリームバレンチノ：落ち着いてゆったり歩く。全体に細い印象

ほぼ揃ったスターから、先頭争いが激しくなり、外のダッシャーゴーゴー、内のマジンプロスパー、さらに中のパドトロワ、キャプテンオブヴィアス、エーシンヴァーゴウなどが抜けて先団を作る。やや離れて中団にカレンチャン、それをマークするように2馬身ほど後ろにロードカナロア、その横にエピセアローム、ドリームバレンチノ。後方にはラッキーナイン、サンカルロなど。
結局マジンプロスパーとパドトロワが内外並んでハナをきるが、600mは32.6とかなりのハイペース。縦長で3コーナーを回るがそこから馬群が詰まってきて一塊に。

4コーナーでは各馬手が動き、外を通ってカレンチャン、続いてロードカナロアがムチを入れながら前に進出してくる。

直線に入るとマジンプロスパーを交わしてパドトロワが先頭に立つも、外からカレンチャン、続いてロードカナロアが伸びて迫ってくる。
残り200mを切って内マジンプロスパーとパドトロワが懸命に粘るも、カレンチャンが交わして先頭。さらに外からロードカナロアもいっしょに伸びてきて、坂をあがって2頭が馬群を抜け出して一騎打ちになる。その内から1頭だけ伸びてきたのがドリームバレンチノ。
残り50mを切ってロードカナロアがカレンチャンを差しきり、そのまま先頭でゴール。ペースも馬場も速かったため、レコードタイム。2着はカレンチャンが粘り、ドリームバレンチノもよく伸びるが3着まで。
外を追い込んできたエピセアローム、ラッキーナインが4,5着。

ロードカナロアはやや勝ちきれないレースが続いたが、カレンチャンをマークしてしっかりと伸び、最後はメンバー2位の上がり33.4で差しきる。今まで4着以下がないという堅実さを生かし、レコードでG1初制覇。ハイペースを中団後方からと展開も向き、外枠もよかった。
カレンチャンは厳しいマークの中、うまく中団から抜けてきたが、最後は切れ負けた感じ。昨年ほどの勢いはなかったか。
ドリームバレンチノは前2頭より前の位置から内をついてよく伸びてきたが、最後は脚色がいっしょになった。
エピセアロームは3歳牝馬ながら前走に続いて鋭い末足を披露。短距離は向いている。

ロードカナロアは力はあるが、勝ちきれない面もあった。今回は鋭い末足で差しきっており、スプリント界で期待できる
カレンチャンは海外遠征の後引退とのことだが、まだまだ力の衰えはない
ドリームバレンチノは中山でもよく伸びて3着確保。平坦のイメージがあったが、坂のあるコースでも上位を狙える
エピセアロームは3歳という年齢を考えると、今後に期待できる。鋭い末足を武器に、短距離界を担える力を持っている