第52回 宝塚記念（2011年）

1. ブエナビスタ（2.8倍）：今年未勝利も、G1 5勝は実績断然。昨年2着より調子はよさそう
2. ルーラーシップ（3.7倍）：前走の金鯱賞は出遅れながらも完勝。連勝なくG1実績ないのは気になる
3. エイシンフラッシュ（5.6倍）：産経大阪杯3着、天皇賞（春）2着と復活の傾向
4. トゥザグローリー（10.1倍）：天皇賞（春）は掛かって惨敗も、その前の重賞連勝は光る
5. ローズキングダム（12.1倍）：昨年のJC勝ち馬。近走やや不振も、コース、距離は合う
   以下アーネストリー（13.6倍）、ドリームジャーニー（15.6倍）、ナムラクレセント（23.5倍）までが30倍以下

ルーラーシップ：落ちついており、クビを使ってリズミカルな歩様で、毛づやよく調子は良さそう
エイシンフラッシュ：落ちついており踏み込みも力強く状態はアップしている様子
アーネストリー：踏み込み力強く、適度な気合乗りでよく見せる
ブエナビスタ：いつものように落ちついて踏み込みも力強いが、やや気合乗りが物足りないか
トゥザグローリー：落ちついておりトモの踏み込みもよいが、やや覇気が足りないか
ローズキングダム：気合乗りよいが、やや迫力に欠ける印象

ほぼ揃ったスタートから、フォゲッタブル，ドリームジャーニーが出遅れる。内のナムラクレセント，アーネストリーがじわっと前へ。結局ナムラクレセントがハナを切る。ハートビートソング，ローズキングダムなどが先団。エイシンフラッシュ，トゥザグローリーなどが中団で、その直後の内にブエナビスタ。後方にルーラーシップ，ドリームジャーニーなどで、最後方がフォゲッタブル。

ナムラクレセントが1,2馬身差で逃げて、縦長の展開。向こう正面でも前のほうはバラバラになり、1000mは58.7秒とやや早めの流れ。最後方までは、20馬身以上離れる。

3コーナーに向って徐々に馬群が詰まるが、ルーラーシップは少しずつ前に押し上げ、3コーナーではブエナビスタの前へ。4コーナーに向って馬群は一団となり、後方の馬も動き始める。

4コーナーでアーネストリーが馬なりでナムラクレセントを交わして、直線に入ると1馬身ほど突き放して先頭。
内をついてエイシンフラッシュが残り250mぐらいで2番手に上がり、外のローズキングダムと前を追う。外を回ったルーラーシップは失速し、代わって外を一気にブエナビスタが差してくる。

残り100mで先頭のアーネストリーは2馬身半ほど離して先頭で、必至に逃げ込みを図る。2番手のエイシンフラッシュ、3番手のローズキングダムも追うが、足色がいっしょになる。そこに一気にブエナビスタが迫ってくるが、アーネストリーが振り切って1着でゴール。ブエナビスタとエイシンフラッシュが並んで2,3着でゴールするが、ハナ差ブエナビスタが差していた。

アーネストリーは早めのペースを2番手追走から抜け出し、レコードで押し切る。G1では3着2回と惜敗続きだったが、素晴らしい調教が示すように好調で、存分に強さを見せた。6歳で初タイトルで、グラスワンダーと親子制覇。
ブエナビスタは最速の上がり34.5で追い込むも、上がりのかかる馬場で、1 1/2馬身差2着。エイシンフラッシュをハナ差で差しきり、面目は保った。
エイシンフラッシュは内をついて見せ場は作るも、ややジリ脚ぎみで、ハナ差の3着。ルーラーシップはまた連勝できず。不良を後方から差しきった反動もあったか。

アーネストリーは6歳にして本格化。先行して余裕で後続を抑える強い勝ち方。調教と本番が結びつくタイプで、仕上がりは要チェック
ブエナビスタは勝ち運に見放された感じで、末脚もやや迫力を欠くが、力的には上位で堅実なので、秋も注意が必要
エイシンフラッシュは上位にはくるが、勝ちきれないタイプ。不振は脱したが、G1で勝つまではどうか
ルーラーシップは意外と伸びず、やはり連続しての好走は難しいか。G1実績がないのも、力が付ききっていない証拠か