第55回 有馬記念（2010年）

1. ブエナビスタ（1.7倍）：天皇賞（秋）圧勝でJCも降着となったが1位入線。現役最強の呼び声高い
2. ヴィクトワールピサ（8.4倍）：皐月賞馬でフランス遠征は不振もJC3着で見直されている
3. ペルーサ（8.9倍）：青葉賞快勝で天皇賞（秋）2着。スタートの出遅れさえなければ上位が有力
4. ドリームジャーニー（12.1倍）：昨年の勝ち馬で、今年未勝利も重い斤量で常に好走
5. エイシンフラッシュ（12.6倍）：今年のダービー馬で末脚よい。中山も良績
   以下ルーラーシップ（17.6倍）、トーセンジョーダン（20.0倍）、オウケンブルースリ（24.9倍）までが30倍以下

ヴィクトワールピサ：トモの踏み込み力強く馬体のハリあり、JCより数段よい
ブエナビスタ：いつもどおり落ちついていて、トモ力強く馬体も柔らかい。好調維持
ペルーサ：気合乗りよく、トモの踏み込み深く、JCより歩様もスムーズ
エイシンフラッシュ：落ちついており、力強い歩様でよく見せる
トーセンジョーダン：落ちついていて歩様もスムーズ
ネヴァブション：気合乗りよく、力強いトモも好印象
ドリームジャーニー：小脚を使っていつもよりテンションが高いイメージ

ややバラついたスタートで、ペルーサは好スタートも、エイシンフラッシュ、ドリームジャーニーが出遅れる。トーセンジョーダンが押してハナへ。オウケンブルースリが続き、トゥザグローリー、ペルーサ、その内のヴィクトワールピサなどが先団。フォゲッタブル、ネヴァブション、エイシンフラッシュなどが中団で、その後方の内にブエナビスタ。さらに後方にドリームジャーニー、ダノンシャンティ。最後方にレッドディザイア。

スローな流れながら縦長で、1000mは1.02.0。向こう正面に入ると、中団から外をルーラーシップが上がっていき、つれてヴィクトワールピサも動いていったん先頭。しかしトーセンジョーダンがすぐにハナを奪い返す。

3コーナー手前からトーセンジョーダン、ヴィクトワールピサの2頭が引っ張ってペースが上がり、トゥザグローリーも追走、ペルーサはやや置かれる。後方のブエナビスタも押して少しずつポジションを上げていく。

直線に入るとすぐにヴィクトワールピサが先頭に立ち、トーセンジョーダンは後退。その外をトゥザグローリー、やや遅れてペルーサが差してくる。さらにその外をブエナビスタが鋭い脚で追い込む。
残り100mぐらいで、先頭のヴィクトワールピサと1馬身半差の2番手にトゥザグローリー、さらに2馬身ほど後ろにブエナビスタ。そこから一気に差が詰まり、ゴール直前でブエナビスタがトゥザグローリーをかわし、さらにヴィクトワールピサに並んだところでゴールイン。写真判定の結果、約2cmの差でヴィクトワールピサが残り優勝。

ヴィクトワールピサは先団から向こう正面で早めに動いたものの一気にはいかず、直線に入って早め先頭から押し切る。皐月賞のように内から早めに抜け、得意のコースでギリギリ粘った。
ブエナビスタは後方から、唯一33秒台（33.8）の上がりで猛然と追い込むが、直線ややよれたこともあり、痛恨のハナ差2着。ただし上位はすべて先行馬で、唯一追い込み、一番強い競馬をした。
トゥザグローリーは先行策から最後も伸びて差のない3着。かなり力をつけてきている印象。

ヴィクトワールピサは先行できペースも抑えられるなど器用なタイプ。ただし東京実績もあり、今後も先行策で期待できる
ブエナビスタは負けて強し。ただし直線で左にもたれること多く、また勝ち運に見放された感じも気になる
トゥザグローリーは力をつけており、今後は大きなところでも活躍できそう