第141回 天皇賞（春）（2010年）

1. フォゲッタブル（2.6倍）：ステイヤーズS、ダイヤモンドSと重賞2勝で菊花賞も僅差の2着
2. ジャガーメイル（5.9倍）：京都記念でブエナビスタと接戦。昨年は休み明けで5着好走
3. ジャミール（6.9倍）：未勝利勝ち後はすべて3着以内で底を見せておらず、阪神大賞典も2着好走
4. マイネルキッツ（8.5倍）：昨年の勝ち馬で前走の日経賞で復活。スタミナあり距離も合う
5. メイショウベルーガ（13.3倍）：日経新春杯を鮮やかに差しきり勝ち。阪神大賞典は1番人気3着
   以下トウカイトリック（13.8倍）、ナムラクレセント（14.0倍）、テイエムアンコール（18.3倍）までが20倍以下

ジャガーメイル：落ち着きあり深い踏み込みでゆったり歩き好調そう
フォゲッタブル：落ち着きあり踏み込み深く、堂々として好印象
マイネルキッツ：気合乗りよく、トモ力強く好印象
ジャミール：毛づやよく堂々とした歩様でよく見せる
トウカイトリック：トモの踏み込み深くゆったりとした歩様でよく見せる
エアシェイディ：気合乗りよく馬体の感じもよい
トーセンクラウン：馬体は悪くないがテンション高いのが気になる
ナムラクレセント：テンション高い。トモにもう少し力強さが欲しい

ややバラついたスタートから、ミッキーペトラが押して前へ。マイネルキッツが先行策で、テイエムアンコール、エアジパング、メイショウドンタクなどがその後ろ。中団にジャガーメイル、フォゲッタブル、その後ろにメイショウベルーガ、トウカイトリック、トーセンクラウン、後方にエアシェイディ、ジャミールなど。

1周目スタンド前で縦長になり、先行集団とそれ以外の大きく2つのかたまりに分かれる。1000m1.00.7と普通の流れ。
徐々に馬群が詰まり、向こう正面では一列に。掛かる馬は少なく、落ちついて流れる。

3コーナーから流れが早くなり、まずメイショウドンタクが好位から前につけ、4コーナー手前ではマイネルキッツが追い出して、ミッキーペトラを交わして早くも先頭。メイショウドンタクもつれて追い出すが、その直後のジャガーメイルは外で抑えて馬なりで前へ。さらにナムラクレセント、フォゲッタブルも中団で追い出す。
ここで内のトーセンクラウンが大きく斜行し、後方で外に出した馬は、かなりの不利を受ける。

4コーナーから直線に入るとマイネルキッツが抜け出し、3馬身以上突き放して、先頭で逃げ込みを図る。
2番手のメイショウドンタクを残り250mでジャガーメイルが外から交わし、ジリジリとマイネルキッツとの差を詰める。そして残り100mを切ってジャガーメイルがマイネルキッツを交わし、しばらく競り合いになるが差は変わらず、そのままジャガーメイルが先頭でゴール。33.7の上がりで差しきる。
メイショウドンタクが粘ってやや離れた3着。ナムラクレセントもよく差してくるが4着まで。

ジャガーメイルは、スタミナ＋前走の京都記念で見せた切れを活かして、初重賞制覇がG1優勝の快挙。ウィリアムズ騎手の末脚を活かす騎乗で、従来のジリ脚の印象をくつがえす鮮やかな勝利。
マイネルキッツはいつもとは異なる積極策で、上がり34.2とよく伸びたが、勝ち馬のキレに屈して連覇を逃す。
メイショウドンタクは先行して粘り、ナムラクレセントもジリジリ伸びたが、ともに決めて今ひとつで、前2頭とは差が大きいイメージ。

フォゲッタブルは体調今ひとつか、直線でいつもの伸びなく、6着に敗退。ジャミールは後方からよく差を詰めたが7着までで、力的にまだG1ではどうか。

ジャガーメイルは力はあるが脚の使いどころが難しく、今回のようにスタミナと一瞬のキレを活かせると強い
マイネルキッツはスタミナはあるが一瞬の脚は劣る。ペースにあわせた騎乗で、長距離での活躍が期待できる
メイショウドンタクはバテない特徴を活かせれば、特に長距離での活躍は見込める