第54回 有馬記念（2009年）

1. ブエナビスタ（3.4倍）：春のクラシック2冠。秋は未勝利も、末脚は堅実でG1で常に上位
2. ドリームジャーニー（4.0倍）：宝塚記念を制し、不向きな左回りのJCをパスして余裕のローテーション
3. マツリダゴッホ（9.4倍）：1昨年の勝ち馬。中山では驚異的な安定感で、今年もオールカマーを制覇
4. フォゲッタブル（9.6倍）：菊花賞2着、ステイヤーズS1着と良血開花
5. リーチザクラウン（12.6倍）：G1未勝利も、ダービー2着など力は3歳世代でも上位
   以下スリーロールス（13.5倍）、ミヤビランベリ（14.7倍）、アンライバルド（14.9倍）、イコピコ（17.2倍）までが20倍以下

ブエナビスタ：いつもどおり落ちついていて馬体も柔らかく、好調維持
フォゲッタブル：落ちついてゆったりした歩様。トモの踏み込みも深く、よく見せる
ドリームジャーニー：気合乗りよく、きびきびと歩く。好調そう
スリーロールス：落ちついていて気合もよく、トモの踏み込みも深い
イコピコ：リズミカルな歩様でリラックスしており、よく見せる

揃ったスタートから、ドリームジャーニーが2馬身ほど下げる。中からリーチザクラウンが出て先頭。テイエムプリキュア、ミヤビランベリなどが続く。その後ろにアンライバルド、ブエナビスタがいつもより前につけ、中団にスリーロールス、マイネルキッツなど。その後ろにイコピコ、マツリダゴッホが続き、後方にセイウンワンダー、フォゲッタブル、ドリームジャーニーで、最後方がエアシェイディ。

リーチザクラウンがやや離して逃げ、1000mが58.6と早い流れ。 向こう正面では縦長になり、中団は一団で進む。3コーナー手前で、スリーロールスが故障で競走中止。

3コーナーで馬群がつまり、外からマツリダゴッホが早めに進出。つれてフォゲッタブル、ドリームジャーニーも外を通って追い上げる。リーチザクラウンは後退して、シャドウゲイトが先頭。

4コーナーはシャドウゲイトとマツリダゴッホが並んで先頭で、直線に入るとマツリダゴッホが抜ける。その外からブエナビスタが差してきて、さらに大外のドリームジャーニーも鋭く追い上げる。
残り250mぐらいでブエナビスタが先頭に立つも、すぐにドリームジャーニーが並びかけ、残り200mからは同じ勝負服のマッチレース。2頭でどんどん後続を離す。
ドリームジャーニーの脚色がよく、いったん交わして1/2馬身前に出るが、そこからブエナビスタも粘り、そのまま馬体をあわせて、並んでゴール。
3番手はフォゲッタブルが粘っていたが、大外から差してきたエアシェイディがアタマ差交わして3着。

ドリームジャーニーは後方で折り合い、3コーナーすぎから抜群の手ごたえで進出して、メンバー最速の上がり35.2で差しきる。得意の右回りと余裕のローテーションで、唯一の5歳馬として完勝。
ブエナビスタはいつもより前の好位でレースを進め、早めに抜け出す。先行勢では唯一上位となり、3着以下を4馬身以上離し、さらに交わされても離されないことで、力を示した。
エアシェイディは追い込みに徹して、昨年に続く3着確保。8歳馬だが衰えは感じさせない。

ドリームジャーニーは右回りでは安定。末脚も切れ、距離も比較的融通が利く。現4,5歳世代では有力
ブエナビスタは負けて強し。好位からもレースができることで、今後のレースの幅が広がった
エアシェイディは末脚に徹すれば、まだG1でも好走可能。ただし上位2頭とは力の差を感じる