第140回 天皇賞（秋）（2009年）

1. ウオッカ（2.1倍）：ダービー、神戸新聞杯2着。3強の一角と呼ばれながら無冠
2. シンゲン（7.4倍）：神戸新聞杯を鮮やかに差しきり勝ち。末脚よい
3. オウケンブルースリ（8.0倍）：皐月賞馬。ダービー大敗も神戸新聞杯4着と復調途上
4. ドリームジャーニー（10.7倍）：ダービー4着でセントライト記念差しきり1着
5. カンパニー（11.5倍）：3連勝のあとセントライト記念1番人気で脚を余して4着
   以下キャプテントゥーレ（16.0倍）、スクリーンヒーロー（31.4倍）、マツリダゴッホ（33.2倍）、サクラメガワンダー（39.6倍）までが40倍以下

ウオッカ：落ち着きがありトモしっかりして踏み込みもよいが、やや迫力に欠けるか
アサクサキングス：雄大な馬体でトモも力強い
カンパニー：キビキビした歩様で元気よく体のハリもよい
スクリーンヒーロー：トモの踏み込み力強く、馬体に柔らか味がある
ドリームジャーニー：ややテンション高いが、気合乗りよくトモも力強い
オウケンブルースリ：ややテンション高いが、馬体、毛づやよい
シンゲン：テンション高く小脚を使う。トモはやや物足りない
キャプテントゥーレ：全体に迫力を欠き、トモももう少し力強さが欲しい

揃ったスタートでややドリームジャーニーが出遅れ。内からスクリーンヒーロー、中からキャプテントゥーレが前に行くが、外から押してエイシンデピュティがハナへ。さらにマツリダゴッホなどが先行。その後ろ中団にシンゲン、その内にカンパニー。その後ろにはオウケンブルースリ、その直後のうちにウオッカがいて、騎手が懸命に抑える。その後方にアサクサキングス、ドリームジャーニー。

向こう正面ではかなり縦長になるが、1000mが59.8秒とやや遅めの流れ。
3コーナーから徐々に馬群が固まり、そのまま直線へ。

ウオッカは後方から5頭目ぐらいの内と厳しい位置取り。
残り300mぐらいで、好位にいたスクリーンヒーローが先行するエイシンデピュティやキャプテントゥーレに並びかけ、さらにその1馬身後方の外にうまくカンパニーが持ち出して差してくる。ウオッカはその1馬身後ろのラチ沿いに進路をとるが、前の馬群をかわすために、外へ持ち出す。

残り200mでカンパニーが一気にスクリーンヒーローをかわして先頭へ。ウオッカはスクリーンヒーローの内を狙って、再び進路を変え、一瞬伸びかかる。一気に抜けたカンパニーと必死に粘るスクリーンヒーローに、ウオッカが内から迫るが、最後は3頭とも脚色がいっしょになり、そのままゴール。カンパニーの横山典Jの手が上がる。

カンパニーは中団のラチ沿い追走から、直線はうまく外に持ち出して、上がり32.9の末脚で昨年と同タイムという価値ある勝利。調子のよさと、うまいコースどりで、8歳にして初G1制覇。
スクリーンヒーローは春は不調だったが、スタミナを生かして唯一好位から粘る。上がり33.6も優秀で、JC以来の東京で復活
ウオッカは馬群をぬってよく追い上げ、上がり32.9とカンパニーと同じ末脚を繰り出したが、位置取りとコースどりの差が響いたか

カンパニーは今年重賞3勝ですべて4着以内と安定。充実しており、好調キープできれば次も期待できる
スクリーンヒーローはスタミナを生かして2着も、本来は長い距離があうので、JC、有馬記念と引き続き期待
ウオッカは昨年よりもパフォーマンスが落ちており、さらに距離伸びるJCは疑問