第60回 阪神ジュベナイルフィリーズ（2008年）

1. ブエナビスタ（2.2倍）：ハイレベルな新馬で差のない3着。前走の未勝利は持ったままの楽勝。良血馬。
2. ジェルミナル（6.6倍）：1800mの500万下を勝ち、ウオッカ、トールポピーと同様のローテーション
3. ダノンベルベール（8.4倍）：OPで牡馬と接戦を演じ、前走は牝馬相手に楽勝
4. ミクロコスモス（11.9倍）：新馬の1戦1勝だが、1番人気で早い上がりで差しきる
5. ワンカラット（14.2倍）：デイリー杯で牡馬相手に善戦。ファンタジーS脚を余して負ける
   以下デグラーティア（15.1倍）、ルシュクル（19.2倍）、イナズマアマリリス（20.1倍）、アディアフォーン（20.7倍）までが30倍以下

ダノンベルベール：落ちついていて馬体大きく見せる。踏み込みも深くてよい感じ
ワンカラット：全体の雰囲気よいが、ややトモの力強さに欠けるか
ジェルミナル：キビキビ歩き元気だが、腹が巻き上がりやや細い
ブエナビスタ：全体に悪くないが、ややこじんまりした感じ
アディアフォーン：トモの力強さにやや欠ける
デグラーティア：キビキビ歩き悪くないが、特に目立つところはない

ほぼ揃ったスタートから、ショウナンカッサイがハナへ。外からシゲルキリガミネも2番手に着け、向こう正面で先頭に立つ。ルシュクル、アディアフォーン、ワンカラット、ジェルミナルなど、7〜8頭が大きな先行集団を作る。その後ろの中団にダノンベルベール、やや抑えてデグラーティア。ブエナビスタ、ミクロコスモスは少し離れて後方追走。

600mは35.2とややスローなペースで、3コーナー過ぎで馬群が一団となる。
ブエナビスタは3コーナーから外へ出すが、追い出しを待って4コーナーでも後方から3番手。その後ろにミクロコスモス。

シゲルキリガミネが先頭で直線に入り、ルシュクル、ショウナンカッサイ、ジェルミナルなどが並びかけて横一線。そこに馬場中央をダノンベルベールが差してくるが、その外を1頭だけ違う脚でブエナビスタが伸びてきて、残り200mを切って先頭。あっという間に2馬身ほど抜けて、鞍上はムチもいれず手綱を抑える。そのまま伸びて余裕で先頭ゴール。

ダノンベルベール追いすがるが、その差は詰まらず2着まで。最後大外を鋭く伸びてきたミクロコスモスが3着、内で粘ったショウナンカッサイが4着まで。

ややスローな流れにも関わらず、ブエナビスタは後方3番手からまとめて交わして、力の違いを見せつける。唯一34秒台（34.8）の上がりで、現時点では同世代の牝馬には敵なしの感じ。
ダノンベルベールは中団から馬場中央をよく伸びたが、ブエナビスタとは瞬発力の違いは明らか。
ミクロコスモスは2番目の上がりタイム（35.2）で追い込んできたが、前も止まらず3着まで。

ブエナビスタはかなりの力の持ち主で、同世代の牝馬同士であれば力が違う感じ。今後も中心となりそう
ダノンベルベールは力はあるが、瞬発力勝負は分が悪い。距離も伸びたほうがよいか
ミクロコスモスは1戦のキャリアで休み明けにも関わらず見せ場ある3着と力はありそう。末脚よいタイプ
ショウナンカッサイは先行して好走。距離は1600mがギリギリか。